人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

パトリシオ・グスマン監督「真珠のボタン」を観る~光のノスタルジアに次ぐ叙事詩

2016年03月10日 07時59分19秒 | 日記

10日(木)。息子の通う大学から速達で 正式な大学院合格通知が届きました すでに内定していたのですが、やはり正式な文書が届かないと落ち着きません。これで二安心です しかし、それと同時に初年度納付金(入学金と授業料等)の請求書が同封されていました 請求額を見て初めて 年間授業料が大学時の約半額であることが分かりました。これは助かります さっそく指定銀行に振り込み手続きをしておきました ということで、わが家に来てから529日目を迎え、ゲージから出ないでオヤツをもらおうと横着するモコタロです

 

          

           ねえ オヤツちょうだいよ ここから出なくてもいいでしょ

 

          

            ねえ いいじゃん わざわざリビングに行かなくてもさ

 

          

             ちょうだいってば 何でもするから おねがい!

 

  閑話休題  

 

昨日は、あまりにも寒かったので「海鮮+野菜鍋」にしました 食材は、牡蠣、タラ、エビ、ホタテ、つみれ、白菜、シイタケ、エノキダケ、豆腐、くずきりです   まあ、それは良いのですが、家族そろって鍋を囲むという目論見だったのですが、年度末で有給休暇を取って遊びに出た娘から 9時に帰るというメールが入ったのに、後から 遅くなりそうなので外食するという連絡があり、息子は息子で大学から帰ってきたのが10時半でした。そんな訳で、結局 揃って食べることが出来ませんでした

まあ、人生いろいろあるさ、ということで日本酒をお燗して 独りで飲みかつ食べました。(財津一郎風に)サビシ~

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで映画「真珠のボタン」を観ました 2015年、フランス・チリ・スペイン合作映画ですが、先日観た「光のノスタルジア」に次ぐパトリシオ・グスマン監督による連作叙事詩第2弾です

 

          

 

南米チリ南部の西パタゴニア地域には遊動民(ノマド)やインディオなどの先住民がいた。ある時海底でボタンが発見された。前兆4300キロにも及ぶチリの長い海岸線を舞台として、かつて祖国と自由を奪われた先住民やピノチェト独裁政権下で海の中にレールの重しとともに沈められた人々の悲劇の歴史を紐解く

いま生きているチリのインディオは20人足らずになっているとのことですが、インディオの言葉で何と言うかというインタビューがあり、「警察官」に該当する言葉はないという事実が分かります 要するにインディオの世界には警察官は必要なかったということです。また、「神」に対応する言葉はないということも明らかになりました。つまりインディオは神の存在を認めていないということです

グスマン監督は、「光のノスタルジア」ではアタカマ砂漠に埋められた政治犯たちの悲劇を、「真珠のボタン」では海に沈められた政治犯たちの悲劇を描くことによって、ピノチェト独裁政権下の極悪犯罪を告発しています タイトルにある「ボタン」は、海の中にレールとともに沈められた人が身に付けていた衣服のボタンが、錆びた鉄道レールにこびりついていたことに因んでいます。この映画では「水」に光が当てられており、水滴、川、海などの映像が美しいだけに、過去の悲惨な歴史が心に沁みわたります

 

          

コメント (3)
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