3日(木)。わが家に来てから522日目を迎え、二本足立ちでオヤツをねだるモコタロです
ねえ オヤツちょうだいよ お願い! 多くは望まないからさぁ
閑話休題
昨日は、夕食に「ハンバーグ」と「生野菜とシラスのサラダ」を作りました ジャガイモとニンジンはいつものように皮付きのままです
も一度、閑話休題
昨夕、当ブログの読者Nさんと池袋で軽く飲みました 事の発端は、Nさんからメールが届き「今月17日の読響定期公演に行けなくなったので 誰かにチケットを譲りたいのですが 心当たりがありますか?」という内容だったのです そこで、同じく当ブログの読者ゆえさんにメールして都合を訊いたところ「その日は特に予定がないので是非!」という返事だったので、チケットを私が受け取り、後日ゆえさんに渡すことにしたのです
7時に池袋駅東口直結のNという店で待ち合わせをしました 私も昨年10月末まで不動産管理会社に勤めていたこともあり、また Nさんの実家も賃貸物件を管理していることもあって、昨今の不動産業界にまつわる話を中心に、もちろんクラシック音楽の話も楽しく語り合いました ”当店自慢”の東日本地方の何種類かの生ビールを飲みながら 良い気分で話しているうちに 2時間があっと言う間に過ぎてしまいました 最近、人と話をする機会がめっきり減ってしまったので、貴重な時間でした
最後の、閑話休題
昨日、神楽坂のギンレイホールで映画「光のノスタルジア」と「セバスチャン・サルガド」の2本立てを観ました
「光のノスタルジア」は、パトリシオ・グスマン監督・脚本・編集による2010年公開の映画です 舞台は南米チリのアタカマ砂漠。標高が高く空気が乾燥していることから天文観測拠点として世界中の天文学者たちが集まる その一方で、過去に ピノチェト政権下で政治犯として捕らわれ処刑された人々の遺体が埋まっている場所でもある 天文学者たちは遠い過去から地球に届く光を観測することで生命の起源を追求しようとする その一方で、女性たちは行方不明になった肉親の遺骨を捜して砂漠を掘り返す
銀河系宇宙を映す映像は美しく、タイトル通り「光のノスタルジア」ですが、肉親の遺骨を捜し求める女性たちの姿は痛ましく、チリの汚点を浮き彫りにします
天文学者の「われわれが観ているのは、過去からの光で、地球に届いたときにはすでに過去になっている。月からの光は1分、太陽からの光は8分かかる。こうして話しているそばから、すでに過去の出来事になっている」と言う言葉が印象的です 同時に、砂漠を掘り返して肉親の遺骨を捜す老いた女性の「軍は遺骨を海に捨てたと言っているが信じられない。身体が続く限り探し続けます」という言葉が心に突き刺さります
2本目の「セバスチャン・サルガド」は、ヴィム・ヴェンダースとジュリアーノ・リベイロ・サルガドの監督による2014年公開の映画です この映画は、ブラジルに生まれ、ユージン・スミス賞をはじめ多くの賞を受賞している世界的な報道写真家であり、大自然の保全や復元に尽力する環境活動家としても知られているセバスチャン・サルガドの活動を追った迫真のドキュメントです
サルガドは、「死」「破壊」「腐敗」といったテーマを扱って世界中を駆け巡り、モノクロを基調とした写真を撮ってきたが、ルワンダ内戦のあまりにも悲惨な光景を前に深く傷つき、心を病んでしまう 彼の撮った盲目の女性の写真などは直視できないほどの衝撃を与える
2004年から始めたプロジェクト「GENESIS(ジェネシス)」では、今も地球に残る未開の地域・・・ガラパゴス、アラスカ、サハラ砂漠、アマゾン熱帯雨林など、ありのままの地球の姿をカメラに収めている
彼の写真を見て一番素晴らしいと感じるのは、『構図』です その秘密の一端が現れたシーンがあります。息子のジュリアーノを伴ってアラスカの海岸を訪れた時のことです。彼らは小屋の中でカメラを構えているのですが、大きなシロクマが近づいてきます 息子が「シロクマが来るよ。撮らないの?」と声を掛けるとセバスチャンは「いま迷っているんだ (シロクマを)もっと近くまで引き付けてから撮れば迫真の写真が撮れるかもしれない。しかし、背景が何もない。撮ってもただの動物写真にしかならない」と言います。
この言葉は、彼が写真を撮るときに、ただ被写体を撮るのではなく、背景と一体のものとして撮ることにこだわっていることが分かります それが優れた『構図』を生んでいるのだと思います
また、トドの群れを撮る時は、匍匐前進のように姿勢を低くして、彼らを驚かさないよう細心の注意を払って自然の姿を撮っています。あくまでも被写体に寄り添って撮影する姿勢が印象に残ります