人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「N響メンバーによる室内楽~ブラームス弦楽六重奏曲第2番」他を聴く~東京・春・音楽祭

2016年03月25日 07時45分26秒 | 日記

25日(金)。わが家に来てから544日目を迎え、足裏ツボ・マッサージ器具に遭遇して 利用方法を考えているモコタロです

 

          

                お兄ちゃんが「ツボ・ゾーン」を買ってきたよ

 

          

                                        これ どうやって使うんだろう・・・・?

 

          

             上に乗って使うらしいけど ぼくの足には合わないなぁ サイズが

 

          

                                  どうも ぼくには無縁の道具らしいな だいいち 食べられないし・・・・

 

  閑話休題  

 

昨日、夕食に「ウインナ入り玉子焼き」と「生野菜とワカメとシラスのサラダ」を作りました 昨日は下記の通り超多忙だったため、料理とまでは言えない超簡単メニューを作りました

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「この国の空」と「さよなら歌舞伎町」の2本立てを観ました

「この国の空」は荒井晴彦監督による2015年制作の映画で、1945年、戦争末期の東京・杉並区が舞台です

空襲の脅威に晒されながら食糧事情が悪い中、19歳の里子(二階堂ふみ)は母(工藤夕貴)や叔母とつつましく暮らしていた 隣に住む市毛(長谷川博己)は徴兵検査で丙種となり赤紙を逃れ、妻子を疎開させて一人東京に住んでいた。いよいよ敵国が本土に上陸かという不安に怯える市毛に対し、結婚など望むべきもない状況の中、何も知らずに死んでいくのかという不安を抱える里子は、いつしか女が目覚めていく

 

          

 

この映画の冒頭に、メンデルスゾーンの有名な「ヴァイオリン協奏曲ホ短調」の冒頭部分が無伴奏のヴァイオリンで奏でられます 市毛がかつてヴァイオリンで身を立てようとして挫折したことが後で語られます 第1楽章はまさに”ロマンティック”の極みと言ってもよいほどの曲想で、市毛と里子の求め合う心を表しているかのようです しかし、第3楽章の喜びの音楽は、市毛に訪れても里子には訪れません。それは最後の里子の独白に現れています。「戦争が終わって、この日から私の戦いが始まった

言うまでもなく、戦争が終わると 市毛は妻子を迎い入れ また元の生活に戻れるが、里子はおそらく市毛の子を宿していて、これから厳しい人生を歩まなければならない、ということを暗示しています 戦争が終わって誰もが万歳ではなかったということです

里子を演じた二階堂ふみは、園子温監督映画「ヒミズ」で、第68回ヴェネツィア国際映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人賞に該当)を受賞していますが、私としては、それほど強い印象は残りませんでした むしろ、彼女の存在を認めたのは同じ園子温監督の「地獄でなぜ悪い」でヤクザの娘ミツコを演じた二階堂ふみです 彼女は激しい動きのある役柄の方が魅力があるように思います

 

          

 

2本目の「さよなら歌舞伎町」は廣木隆一監督による2014年制作映画です 歌舞伎町の一角にあるラブホテルの店長・徹(染谷将太)は、プロのミュージシャンを目指す沙耶(前田敦子)と同棲しているが、倦怠感が漂っている この映画はそのラブホテルに出入りする何組かのカップルの一日の出来事を描いた作品です

 

          

 

店長の徹を演じた染谷将太は、二階堂ふみとともに「ヒミズ」で第68回ヴェネツィア国際音楽祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞を受賞しています 「今はこんなラブホテルの店長なんかをやっているが、本当の自分は一流ホテルのホテルマンになるべき人間なんだ」という 若者が陥りがちな 独りよがりで自尊心丸出しの しがない店長を見事に演じています AKB48卒の前田敦子は、涙を流しながらギターを弾いて歌う演技が真に迫っていました 「孤独のグルメ」の”井の頭五郎”でお馴染みの松重豊が、もうすぐ時効を迎える逃走犯を演じているのも見ものです 笑いにぺーソスが加わったブラック・コメディの傑作と言っておきましょう

 

          

 

  最後の、閑話休題  

 

昨夕、上野の国立科学博物館「日本館講堂」で「N響メンバーによる室内楽~ブラーム弦楽四重奏曲全曲演奏Ⅰ」を聴きました プログラムは①シューマン「弦楽四重奏曲第1番イ短調」、②ブラームス「弦楽四重奏曲第3番変ロ長調」、③同「弦楽六重奏曲第2番ト長調」です 出演は、ヴァイオリン=山口裕之、宇根京子、ヴィオラ=飛澤浩人、川崎和憲、チェロ=藤村俊介、木越洋です

 

          

 

全自由席です。会場の国立科学博物館の入口に開場時間の6時半に着いたら、すでに長蛇の列ができていて整理番号札を配っていました。私は72番。相当出遅れです それでも日本館のセンターブロック7列目、右通路側席を押さえました。200数十名は入るのでしょうか。会場はほぼ満席です

演奏者が登場します。左から第1ヴァイオリン=山口、第2ヴァイオリン=宇根、チェロ=藤村、ヴィオラ=飛澤という編成です

1曲目はシューマン「弦楽四重奏曲第1番イ短調」です。シューマンは1842年に3つの弦楽四重奏曲を書きましたが、これは最初の曲です 私はこの曲を聴くのは初めてです。CDを持っていないので予習が出来なかったため、ぶっつけ本番で聴きました そのせいか、どうもしっくりこないのです。4人の奏者がかみ合っていないように感じます。それは次のブラームス「弦楽四重奏曲第3番」でも同様でした この曲については、イタリア弦楽四重奏団の演奏によるCDで予習していたので、曲想については頭に入っていたのですが、どうも引っかかるのです。アンサンブルがしっくりいっていない、どうも両サイドの奏者に問題があるような気がします。それでも第4楽章までくるとさすがにかみ合ってきてフィナーレを迎えました

 

          

 

休憩後は、ブラームス「弦楽六重奏曲第2番」です 奏者が2人加わり、左から山口、宇根、藤村、木越、飛澤、川崎という編成をとります。この曲は1866年に初演されました。演奏は、N響と新日本フィルで首席チェロ奏者を務めた木越洋と、N響で首席ヴィオラ奏者を務めた川崎和憲の二人が加わったことにより、全体的に安定感が増し、アンサンブルが見事にかみ合ってきました N響の演奏者たちは人数が多くなるほど良い演奏をするのだろうか、などと余計なことを考えてしまいました

6人はアンコールにブラームス「弦楽六重奏曲第1番」から第4楽章「ロンド。ポコ・アレグレット・エ・グラチオーソ」を演奏し、大きな拍手を受けました この曲の第2楽章「アンダンテ・マ・モデラート」は哀愁に満ちたロマンティックな曲で、1958年 ルイ・マル監督のフランス映画「恋人たち」にも使われて有名になりましたが、全楽章とも素晴らしい音楽です

 

          

コメント
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