29日(火)。わが家に来てから548日目を迎え、2年前に埼玉の女子生徒が誘拐された事件の容疑者が逮捕された新聞記事を見て 何やらつぶやいているモコタロです
容疑者に尋ねた言葉は「誘拐したのは You かい?」だったとか
閑話休題
昨日は、夕食に「豚肉のアスパラガス巻き焼き」と「生野菜とワカメのサラダ」を作りました 「豚肉~」は黒コショウと塩で味付けし、レモン汁を絞って食べます。すごく美味しいです
も一度、閑話休題
当ブログの読者Nさんから戴いた「ブロワ珈琲焙煎所」の最後の袋を冷凍庫から出して、さっそくいただきました 東ティモール エルメラ産のレテフォホです。新調したばかりのペーパーレス・ドリッパーとコーヒー・サーバーで淹れるコーヒーは最高です
最後の、閑話休題
昨日、晴海の第一生命ホールのロビーで「ロビーコンサート~室内楽アウトリーチセミナー講師と受講生による~」を聴きました プログラムはベートーヴェン「弦楽四重奏曲第9番ハ長調”ラズモフスキー第3番”」、②ブラームス「弦楽六重奏曲第1番変ロ長調」です 出演は、セミナー講師の松原勝也(ヴァイオリン)、ゲストの柳瀬省太(ヴィオラ)、同・久良木夏海(チェロ)、セミナー受講生の羽子岡智美(ヴァイオリン)、同・市川友佳子(ヴィオラ)、同・和泉景子(チェロ)です
11:45開場、12:15開演ということで、早めに昼食を取ってから ホール直下階のエスカレーターの踊り場で11:15から並びました 時間になると案内係が上の階のホール内「ホワイエ」まで案内してくれました。どうやら「ホワイエ」のスペースで演奏するようです。すでにパイプ椅子が100席近く並べられています。早めに並んだお陰でセンターブロック2列目の左通路側を押さえることができました 参加費無料ということもあって、80席くらいは埋まったでしょうか。演奏者はエスカレーターの壁を背にして演奏するようです
最初に主催者が、ヴァイオリニストの松原勝也とともに登場し、今回の「アウトリーチセミナー」についてインタビューの形で話を進めました それによると、オーディションで選ばれた受講生たちは講師とともに弦楽四重奏を組んで、1年かけてトリトン・アーツ・ネットワーク主催の小学校3校でのアウトリーチを実践したとのこと 松原氏の話によると、「コンサートは聴きたい人が聴きにくるので目的が明確だが、小学校は音楽の好きな子もいれば興味のない子もいる。そうした中で、いかにして一人でも多くの子どもたちに音楽への関心を高めていくかが課題となる。しかし、予想外の反応があったりして手応えもある」ということのようです 今回のロビー・コンサートはそうした活動の集大成とでも言うべき演奏会です
あらためて4人の演奏者が登場します。左から第1ヴァイオリン=松原勝也、第2ヴァイオリン=羽子岡智美、ヴィオラ=市川友佳子、チェロ=和泉景子という態勢です 松原は1989年から1998年にかけて新日本フィルのコンサートマスターを務めた人で、現在 東京藝大音楽学部教授です。女性陣は色とりどりの衣装に身を包まれていて春らしく華やかです
1曲目のベートーヴェン「弦楽四重奏曲第9番ハ長調”ラズモフスキー第3番”」の演奏に入ります 終始 松原のリードで進められますが、他の3人は松原との間合いを取りながら演奏している様子が見て取れます。前から2列目で 第1ヴァイオリンがすごく近いので迫力のある演奏が直接耳に響いてきます やはり室内楽は出来るだけ演奏者に近い席で聴いた方が 演奏とともに彼らの息づかいが聞こえるので良いと思います
良い演奏というものは、演奏者が前面に出るのでなく作曲者が頭に浮かぶものですが、そういう意味では、4人の演奏は強くベートーヴェンの意志を感じさせる素晴らしい演奏でした 受講生たちに拍手を送ります
休憩後は、第1ヴィオラに読響首席の柳瀬省太、第2チェロに山形響の久良木夏海が加わり、ブラームス「弦楽六重奏曲第1番変ロ長調」が演奏されます 左から松原、羽子岡、柳瀬、市川、久良木、和泉という態勢ですが、チェロの2人以外は立って演奏します
この曲でも、第1ヴァイオリンの松原によるリードで進められますが、演奏を聴いていると つくづく良い曲だと思います とくに第2楽章「アンダンテ・マ・モデラート」における松原と柳瀬の掛け合いはロマンティシズムの極致をゆく素晴らしい演奏でした また、和泉景子のチェロ独奏もなかなか聴きごたえがありました この楽章は、先日のブログにも書きましたが、1958年ルイ・マル監督によるフランス映画「恋人たち」で使われて有名になりました
第3楽章「スケルツォ」では、松原がステップを踏みながら楽しそうに演奏していたのが印象的でした この楽章はそんな曲想です。そして第4楽章「ロンド」はいかにもブラームスらしい穏やかな曲想で、室内楽の良さが十二分に楽しめる音楽です 全楽章を通して言えるのは、ヴィオラに柳瀬省太が加わったことにより音楽の幅が広がり厚みが増したということです
大きな拍手に6人は「弦楽六重奏曲」の第3楽章「スケルツォ」をアンコールに演奏し、コンサートを締めくくりました
この公演は第一生命ホールを運営する「トリトン・アーツ・ネットワーク」による音楽推進事業ですが、こうした試みは是非これからも続けてほしいと思います 一昨日の「オペラの楽しみ~林美智子90分の『コジ』!」にしても、昨日のロビーコンサートにしても、第一生命ホールがらみの一連の音楽普及活動は素晴らしいと思います 企業メセナとして成功している事例と言えるでしょう