人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

是枝裕和監督「幻の光」,河瀬直美監督「萌の朱雀」を観る~早稲田松竹

2017年03月07日 07時44分01秒 | 日記

7日(火).わが家に来てから今日で889日目を迎え,北朝鮮が6日午前,日本海へ向けて弾道ミサイルを4発発射したというニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

        そのうち在庫のミサイルが無くなるよ 北朝鮮は懲りてない? NOす  コリヤせん!

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「カレーライス」と「生野菜とアドガドのサラダ」を作りました 今回はS&BのGOLDEN CURRY と グリコのZEPPIN CURRY の中辛を半分ずつ使いました.2種類のカレールーを使うのは普通だと思いますが,一番困るのは双方の具の量が異なることです.私はかなりいい加減で レシピで多い方を基準に作ります.それでも結果的には美味くできています

 

       

 

  も一度,閑話休題  

 

昨日,早稲田松竹で「幻の光」と「萌の朱雀」の2本立てを観ました

「幻の光」は「海よりもまだ深く」の是枝裕和の劇場映画デビュー作で,宮本輝の同名小説を1995年に映画化した作品(110分)です

 

       

 

幼い頃,「死にに行く」と言って失踪した祖母のことがいつまでも忘れられないゆみ子(江角マキコ)は,夫の郁夫(浅野忠信)との間に子どもが生まれ,質素ながら幸せに暮らしていた しかし,ある日,動機が分からないまま郁夫は鉄道自殺をしてしまう 再び愛する家族の死を食い止めることが出来なかった ゆみ子は,悔恨の思いを秘めながら奥能登へ嫁いでいく.そこでは閉鎖的な社会が待っていた

少し前に芸能界からの引退騒動で週刊誌やテレビのワイドショーを賑わした”ショムニ”の江角マキコが新鮮です

この映画を観て感じたのは,是枝監督がスクリーンに映し出される絵の”構図”に相当こだわりを持っているのではないか,ということです 人間を映すときも,自然を写すときも,どこで切っても「絵になる」映画作りをしているということです 小津安二郎監督の名作の数々,黒澤明監督の「影武者」などに見られる「静的で美しい」シーンを連想させます

この作品はベネチア国際映画祭のオゼッラ賞を受賞しています

 

  最後の,閑話休題  

 

「萌の朱雀」は河瀬直美監督が史上最年少でカンヌ映画祭カメラ・ドール(新人監督賞)を受賞した1997年製作の作品(95分)です

 

       

 

今だから告白しますが,この映画が公開された時,私はタイトルが読めませんでした 「もえのすざく」と読むと知った時,何でこんな難しいタイトルを付けたんだろうと思いました

物語の舞台は奈良県吉野村.山間の村にある田原家には,当主の孝三(國村準)と妻の泰代(神村泰代),母の幸子(和泉幸子),孝三の姉が残していった栄介(柴田浩太郎)と,孝三と泰代の子・みちる(尾野真千子)の5人が暮らしていた 村に鉄道を通す計画が持ち上がって15年になるが,トンネル工事に携わっていた孝三は,計画の中止を知らされ気力を失っていた そんな一家を支えることになったのは栄介だった.ある日,孝三の死が伝えられ,泰代とみちるは実家に引き上げることになる

この映画では,今でこそ様々な話題作に出演して活躍している尾野真千子が初々しい女学生を演じています 

誰もが故郷を想う気持ちに変わりはないと思いますが,バスが1日何本も来ない山間での生活は不便極まりなく,村に住む人たちも高齢化が進み年寄りばかりになってしまいます この映画は,そんな人里離れた山間の村から出て行かざるを得ない家族の別れのつらさを描いています 映画では,実際に吉野村に暮らしている人々の顔がスナップショットのように映し出されますが,顔の皺にそれぞれの人生が刻まれています

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