人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

梅田俊明+小山実稚恵+都響でベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番」他を聴く / ショスタコーヴィチ「交響曲第9番」他を予習する

2017年03月03日 07時22分34秒 | 日記

3日(金).わが家に来てから今日で885日目を迎え,米通商代表部が トランプ政権の通商政策報告書の中で,世界貿易機関(WTO)の紛争解決手続きが不利益になる場合は「従うことはない」と表明した というニュースを見て 感想を述べるモコタロです

 

       

        トランプ政権は WTOに対して「わしゃ トランプだ おそれいったか」と主張するらしい

 

  閑話休題  

 

昨日,喫茶店で新聞を読みながら聴いたCDの1枚目は,モーツアルト「弦楽四重奏曲 ハ長調K.465”不協和音”」です この曲は今夕,クァルテット・エクセルシオで聴くので その予習です  演奏はアマデウス・クァルテットによる1956年 ザルツブルク音楽祭での実況録音です

 

       

 

2枚目は,ショスタコーヴィチ「交響曲第9番」(ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドン・フィル.1981年録音)です これは5日(日)に秋山和慶指揮東京交響楽団で聴くので その予習です

 

      

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夜,池袋の東京芸術劇場コンサートホールで東京都交響楽団のコンサートを聴きました これは「2017都民芸術フェスティバル」参加公演です.オール・ベートーヴェン・プログラムで,①「エグモント」序曲,②ピアノ協奏曲第5番”皇帝”,③交響曲第8番です ②のピアノ独奏は小山実稚恵,指揮は梅田俊明です

 

       

 

自席は2階N列3番,2階の左奥最後列のどんづまりです 会場は文字通り満席です オケのメンバーが入場して配置に着きます.弦は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラ,その後ろにコントラバスという いつもの都響の編成です コンマスは山本友重,首席は第2ヴァイオリンが双紙正哉,チェロが古川展生,ヴィオラが鈴木学と揃っていますが,第2ヴァイオリン首席にエンカナ(遠藤香奈子)さんの姿が見えないのは寂しいです メガネをひったくられて,今使っているのは以前使用していたものなので,焦点がピタリと合わず ステージ上の楽員を見るのに若干苦労しました

1曲目は劇付随音楽「エグモント」序曲です この曲は,ウィーンの宮廷劇場の支配人がゲーテの「エグモント」をウィーンで上演するのに際し,その劇付随音楽をベートーヴェンに依頼したことを受けて,序曲を含め10曲の劇音楽を作曲したものです

梅田俊明が登場しタクトを振り下ろします.このオケはいつ聴いても弦楽セクションが動きも音もピッタリと揃っていて素晴らしいと思います この曲では,とくにオーボエ首席・広田智之の演奏が冴えていました 序曲なので短い曲ですが,ベートーヴェンらしい劇的な音楽です

ピアノがステージ中央に運ばれます.2曲目は「ピアノ協奏曲第5番変ホ長調」です この曲は1809年に完成しましたが,なぜ「皇帝」というニックネームが付けられたのか定かではありません しかし,ピアノ協奏曲の中の最高峰であるという意味では,まさに「皇帝」の名が相応しいと言えるでしょう 第1楽章「アレグロ」,第2楽章「アダージョ・ウン・ポーコ・モッソ」,第3楽章「ロンド アレグロ」から構成されています

ワイン・レッドのシックな衣装の小山実稚恵が登場しピアノに向かいます 梅田の指揮で第1楽章冒頭の和音が奏でられ,すぐに小山のピアノが華々しく入ってきます 私が一番好きなのは,第2楽章から第3楽章に移るところです.第2楽章が弱音で終わり,切れ目なくピアノが爆発するかのように最強音を叩きます 小山の演奏はコントラストが鮮やかでした 第3楽章はピアノとオケの掛け合いがテンポ感よく続けられ,皇帝に相応しい堂々たるフィナーレを迎えます

小山ほどのピアニストならアンコール曲は山ほどあるでしょう しかし,小山は繰り返されるカーテンコールに対し,アンコールを演奏しませんでした 本人でなければ分からない理由があるのかも知れません

休憩後は交響曲第8番ヘ長調です この曲はベートーヴェンの9つの交響曲の中でも,肩の力が抜けた明るく明朗な雰囲気に満ちた曲です 1812年夏から10月まで作曲が続けられ,1814年2月にウィーンで公開初演されました 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ・エ・コン・ブリオ」,第2楽章「アレグレット・スケルツァンド」,第3楽章「テンポ・ディ・メヌエット」,第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」から構成されています

私はこの曲で好きなのは第2楽章「アレグレット・スケルツァンド」です 第1主題の心地よいリズムは,メトロノームの創始者メルツェルの機械からヒントを得たと言われています この曲を聴くと,曲想は違いますが,ハイドンの交響曲第101番「時計」の第2楽章を連想してしまいます

梅田俊明+都響はテンポ感の良い演奏を展開し,小学校の音楽室に飾られた深刻な顔をしたベートーヴェンのもう一つの明朗な側面を明らかにしました

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