人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ラフマニノフ,ブラームス,シューマンの「ピアノ三重奏曲」を聴く~ベルリン・フィル メンバーによる室内楽

2017年03月17日 07時50分26秒 | 日記

17日(金).昨日の日経夕刊に「合奏でテンポなぜ速く? 合わせる『努力』原因 ~ 東大研究チーム」という記事が載っていました.超訳すると

「合奏で曲のテンポが意図したよりも速くなりやすいのは,緊張などの心理的な要因ではなく,お互いにテンポを合わせようとする努力によって引き起こされるとする研究結果を,東大の研究チームがまとめ,英科学誌電子版に発表した こうした現象は,音楽の世界で『走る』と呼ばれる

この記事を読んで,指揮者はオケが「走る」のを押さえるのに苦労しているんだろうな,と思いました ということで,わが家に来てから今日で899日目を迎え,誰も聞いていないのにコメントしようとしているモコタロです

 

       

            テンポアップすると 演奏がヒートアップして アップアップになるのかな?

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「肉じゃが」と「生野菜とワカメのサラダ」を作りました 「肉じゃが」は慣れないのでジャガイモが煮崩れしてしまいました.今後の課題です

 

       

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夕,東京文化会館小ホールで「ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽~ピアノ三重奏の夕べ」を聴きました これはこの日から始まった「東京・春・音楽祭」の一環として開かれたコンサートです.プログラムは①ラフマニノフ「ピアノ三重奏曲第1番ト短調”悲しみの三重奏曲”」,②ブラームス「ピアノ三重奏曲第1番ロ長調」,③シューマン「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調」です 演奏は,ヴァイオリン=アンドレアス・ブーシャッツ(ベルリン・フィル コンサートマスター),チェロ=オラフ・マニンガー(同 ソロ・チェロ奏者),ピアノ=オハッド・ベン=アリです

 

       

 

自席はE列30番,右ブロック左から3つ目です.会場は文字通り満席です 3人の奏者が登場しさっそく1曲目のラフマニノフ「ピアノ三重奏曲第1番ト短調」の演奏に入ります.この曲はチャイコフスキーの訃報に接して書かれた有名な第2番のピアノ三重奏曲ではなく,ラフマニノフがモスクワ音楽院の学生だった19歳の時に作曲された単一楽章の曲です

冒頭,チェロ,ヴァイオリン,そしてピアノが静かに静かに入ってきます 次第にメロディーが浮き上がってきますが,19歳の時の作品とは言え,すでにラフマニノフらしさが垣間見られます

2曲目はブラームス「ピアノ三重奏曲第1番」です この曲はブラームスの室内楽の中で一番好きな曲です.ブラームスが21歳の1854年に作曲されました ブラームスはこの前年にシューマンにその才能を認められているので,並々ならぬ意欲を感じる曲です

問題は第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」冒頭のテンポです オハッド・ベン=アリは理想的なテンポで入りました 次いでチェロが素晴らしい音色で入り,美しいヴァイオリンが加わります.この時点でこの3人の演奏の成功を見通すことができました 第2楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト」ではアンドレアス・ブーシャッツのヴァイオリンが冴えわたりました 第3楽章「アダージョ」では歌心に溢れたベン・アリのピアノが印象的で,オラフ・マニンガーのチェロが心に沁みました 間を空けずに演奏された第4楽章「アレグロ」は3人の演奏の集大成です.素晴らしいアンサンブルでした

 

       

 

休憩後はシューマン「ピアノ三重奏曲第1番ニ短調」です この曲は1847年6月,妻のクララの誕生を祝って作曲されました この曲は4つの楽章からなります.ライブ,CDを問わず この曲を聴くのは初めてですが,第1楽章冒頭を聴いて「ああ,やっぱりシューマンだ」と思いました.同じドイツ・ロマン派とはいえ,ブラームスとはまったく異なる印象です 3人はこの楽章に限らず,終始 完璧なアンサンブルで躍動感溢れる演奏を展開しました

弦の二人はさすがはベルリン・フィルを代表するアーティスト,ピアニストは普段彼らと室内アンサンブルを組んでいる実力者といった感じでした

満場の拍手とブラボーでしたが,アンコールはありませんでした.見識です

コメント (4)
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