人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

海老原光+仲道郁代+がんばろう日本!スーパーオーケストラで「オール・ベートーヴェンプログラム」を聴く / 新国立オペラ次期シーズンのチケット届く

2017年03月25日 09時14分49秒 | 日記

25日(土).読者の読書さんから,このブログで話題を切り替える時に使用している「閑話休題」の使い方について「本題に戻る時に使うものなので 誤用である」とのご指摘をいただきました.私は「話は変わって・・・」というつもりで気軽に使用していましたが,厳密には誤用でした ご指摘いただいた読書さんにお礼を申し上げるとともに,本日から新しい方法を採用いたします

ということで,わが家に来てから今日で907日目を迎え,森友学園への国有地売却問題をめぐり,安倍晋三首相が予算委員会で,国有地売却や学校認可に関する自身と妻 昭恵氏の関与を全面的に否定した,というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

        安倍晋三首相:本音を言うと「あ~心臓!」 昭恵夫人「メールの件は気が滅入る!」

 

                               

    

昨日,夕食に「豚もやし炒めのおろしポン酢かけ」「ホウレン草のお浸し」「生野菜とサーモンのサラダ」を作りました.「豚もやし~」は初挑戦です レシピでは「もやしのひげ根を取る」と書いてありましたが 面倒なので無視しました.大勢に影響はありませんでした

 

        

 

                                

 

昨日,新国立劇場から2017/2018シーズン オペラのチケットが届きました 10月の「神々の黄昏」から来年7月の「トスカ」まで10回分です

 

       

 

チケットホルダーも同封されていました 私の場合は,今月分のチケットは財布に直接入れており(財布をなくすと現金よりチケット代の方が高いので大損害),来月以降のチケットを2つのホルダー(今年分と来年分)に分けて保管しています 毎年 読響からも会員特典のチケットホルダーが届くので溜まってしまいます

 

       

 

                               

 

昨夕,初台の東京オペラシティコンサートホールで「毎日希望奨学金チャリティーコンサート~がんばろう日本!スーパーオーケストラ」公演を聴きました オール・ベートーヴェン・プログラムで,①劇音楽「エグモント」序曲,②ピアノ協奏曲第5番”皇帝”,③交響曲第5番ハ短調”運命”です ②のピアノ独奏は仲道郁代,指揮は海老原光です

 

       

 

自席は1階27列10番,左ブロック右通路側です.会場はほぼ満席です 開演に当たりいつものアナウンスがあります 「公演中にケータイ電話等の呼び出し音が鳴ると ほかのお客様のご迷惑になる場合がございます・・・・・」という内容ですが,はっきり言って「ご迷惑となることがある」ではなく「迷惑になります」でしょう こういう湾曲なアナウンスは東京オペラシティコンサートホール以外の会場で聞いたことがありません どうしてこのような客に媚びへつらった言い方をするのでしょうか? 聞くたびにもどかしく思います 他のコンサート会場と同じように「ケータイ電話の電源はお切りください」にすべきです

さて,「がんばろう日本!スーパーオーケストラ」のメンバーが入場し配置に着きます オケの配置は左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,ヴィオラ,チェロ,その後ろにコントラバスという並びです 「さすがはスーパーオーケストラだ」と思うのは,コンサートマスターが読響コンマスの小森谷巧,副コンマスがN響コンマスの伊藤亮太郎,第2ヴァイオリン首席は読響首席の瀧村依里,ヴィオラの首席は読響首席の柳瀬省太,フルート首席はN響首席の甲斐雅之,オーボエ首席は東京藝大教授の小畑善昭,クラリネット首席は藝大教授の山本正治といったように,首席クラスの演奏者が要所を押さえていることです メンバーの出身オケでは,このほか札幌響,仙台フィル,千葉響,東京フィル,東京シティ・フィル,東京ニューシティ・フィル,都響,日本フィルから有志が出場しています 特に毎日新聞主催のコンサートのコンマスが読売日本交響楽団のコンマスで,副コンマスがNHK交響楽団のコンマスというのは,この公演ならではのことでしょう 新聞同士は販売競争していますから

指揮者・海老原光は1974年鹿児島生まれですが,何と名門進学校・鹿児島ラサール中学・高校を卒業し 東京藝大大学院を修了しています 父親が東大卒で母親が東京藝大卒で指揮者だそうです 高学力家系コンダクターですね

海老原は会場に一礼し,オケの方を向いて一礼してから指揮台に上がります.これは師匠・コバケンこと小林研一郎の儀式そのものです

1曲目は「エグモント」序曲です.この曲は10曲から成る劇付随音楽ですが,1810年春にウィーンで初演されました 海老原光のタクトで演奏に入りますが,冒頭から根性が入った演奏です.特に弦楽器に重厚感が溢れています

2曲目は「ピアノ協奏曲第5番変ホ長調”皇帝”」です.1811年に 今ではピアノ教則本で有名なカール・チェルニーによって初演されました 「皇帝」というニックネームはベートーヴェンが付けたものではなく,名づけ親は不明です しかし,堂々たる曲想から言って,ピアノ協奏曲の中の最高位に位置する皇帝のような存在感があります

ソリストの仲道郁代がゴールドの艶やかな衣装で登場しピアノに対峙します 海老原光の合図で第1楽章「アレグロ」の冒頭のカデンツァが華々しく開始されます 仲道のピアノはもちろんのこと,オケが半端なく力が入っています 迫力ある演奏に 第1楽章終了後 会場後方から拍手が起きました 比率から言うと約2割の聴衆が初めてこの曲を聴いたのではないかと思います 仲道は大人の対応で,チラッと会場の方に一礼し拍手に応えます.彼女ほどのピアニストになると楽章間の拍手ぐらいで集中力が途絶えることなどないのでしょう 第2楽章は緩徐楽章です.仲道は若干スタッカート気味に 一音一音を明確に 慈しむように演奏しました   何か思うところがあったのでしょうか 間を置かずに続けて演奏される第3楽章「ロンド:アレグロ」への切り替えが鮮やかです   この楽章ではフルート,クラリネット,オーボエを中心に管楽器が冴えていました

 

       

 

休憩後は「交響曲第5番ハ短調」です  言うまでもなくクラシック音楽の代名詞的な名曲です.司会の小森谷徹からインタビューを受けた海老原光は,

「ベートーヴェンの曲はこの第五や第九に代表されるように,苦悩から歓喜へという精神を音楽として表すには,頑張って演奏しないとダメなんです

と語っていましたが,第1楽章「アレグロ・コン・ブリオ」の冒頭から,指揮者のやる気と根性がオケのメンバーに伝染したかのように,渾身の演奏を展開します

第2楽章「アンダンテ・コン・モート」も冒頭から重心の低い重厚感溢れる演奏が展開します そんな時,1階中央後方からケータイのマナーモードの「ブーブー」という着信音が鳴りました 相当長い間鳴り続けていましたが,当人が気付かなかったはずはないと思います 「ほかのお客様のご迷惑になる場合がございます」からマナーモードでなく,電源を切りましょうね それが出来ない人はもう来なくていいです

第3楽章から第4楽章にかけては,海老原のキビキビした指揮のもと 厚みのある弦楽器を中心に渾身の演奏が展開しました とくに第4楽章「アレグロ」のフィナーレは圧倒的な熱風が会場に押し寄せました 「根性の運命」でした.これほどエネルギーと集中力に満ちた「運命」はジョナサン・ノットが東京交響楽団を振ったコンサート以来です 海老原光という指揮者の存在を印象付けたコンサートでした

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