23日(木).わが家に来てから今日で905日目を迎え,第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝で,日本が米国に1-2で敗れたというニュースを見て感想を述べるモコタロです
「たかが野球 されど野球」 「たかが証人喚問 されど証人喚問」 てか 関係なくね?
閑話休題
昨日,夕食に「カレイの煮つけ」「牛肉とゴボウのしぐれ煮」「生野菜とツナのサラダ」を作りました 「牛肉~」は料理本のレシピではゴボウを”さきがき”にすると書いてありますが,包丁で削ると厚くなり歯で噛みにくくなります ピーラーを使うとちょうど食べやすい柔らかさになります 「カレイ~」は勝浦在住の大学時代の友人S君が送ってくれた逸品を解凍しました 持つべきものは友だちです 煮崩れしないように煮たつもりですが,華麗にできませんでした 料理の火加減って難しいですね
も一度,閑話休題
NHK交響楽団から「NHK音楽祭2017」の案内が届きました 今年は下の4公演ですが,4月4日までが先行抽選販売期間になっています
①9月 9日(土)15時開演 ヤルヴィ+NHK交響楽団:モーツアルト「ドン・ジョバンニ」
②10月 1日(日)15時開演 ぺトレンコ+バイエルン国立管弦楽団:ワーグナー「ワルキューレ」~第1幕,マーラー「こどもの不思議な角笛」
③11月9日(木)18時開演 フェドセーエフ+チャイコフスキー交響楽団:チャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」
④11月13日(月)19時開演 ブロムシュテット+ゲヴァントハウス管弦楽団:ブラームス「ドイツ・レクイエム」
今年の本命は2019年からベルリン・フィルの首席指揮者に内定しているキリル・ぺトレンコ+バイエルン国立管弦楽団の「ワーグナー+マーラー」ですが,10月1日は,新国立オペラのワーグナー「神々の黄昏」のプルミエ(初日)公演と重なっているので聴きに行けません もちろん,他日公演に振り替えるという選択肢もありますが,私の予想ではプルミエ会員からの他日公演への振替要求がかなりの数になり,希望振替先公演が確保しにくくなるのではないか,と思います そういうことも踏まえて,ヤルヴィ+N響の「ドン・ジョバンニ」A席の抽選販売だけ申し込みました 先行抽選販売では座席指定が出来ないのが不満ですが,抽選結果は5月1日18時以降に登録先メルアド宛てに届くそうなので,それを楽しみに待ちたいと思います
最後の,閑話休題
昨夕,上野の東京文化会館小ホールで「東京・春・音楽祭」参加公演,「ワーグナー✖ホルン~N響メンバーと仲間たちによるホルン・アンサンブル」を聴きました
プログラムは①ウェーバー(ヴァレンドルフ編)「魔弾の射手」より「序奏,狩人と村人の合唱」,②ワーグナー(シュティーグラ―編)「ローエングリン」幻想曲,③同(クリアー編)「ラインの黄金」幻想曲,④ベートーヴェン(テルツァー編)「フィデリオ」序曲,⑤フンパーディンク(キルシェン編)「ヘンゼルとグレーテル」より「前奏曲とコラール」,⑥ワーグナー(ユーリセン編)「トリスタンとイゾルデ」幻想曲,⑦同(シュティーグラ―編)「ジークフリート」幻想曲です 演奏は,N響の今井仁志,福川伸陽(以上首席),石山直城,勝俣泰,木川博史,野見山和子,山本真(N響OB?)と読響の久永重明です
自席はE列29番,右ブロック左から2つ目です.会場はほぼ満席,良く入りました ホルン・セクションだけで会場を埋めることが出来るのはN響だからでしょうか
8人のメンバーがステージに登場します.前列と後列に4人ずつスタンバイします.最初はやはり首席の二人は前列ですが,後で曲に応じて8人の位置が変わります
1曲目はウェーバー(ヴァレンドルフ編):歌劇「魔弾の射手」から「序奏,狩人と村人の合唱」です このオペラは1821年に初演されましたが,ドイツ・ロマン派オペラの先駆けとなった記念すべき作品です ホルンだけのアンサンブルで あの有名な 旋律 が聴こえたときには感動で 戦慄 しました
2曲目はワーグナー(シュティーグラ―編):「ローエングリン」幻想曲です このオペラは1850年に初演されましたが,シュティーグラ―の編曲は第1幕の前奏曲(聖杯の動機)から「結婚行進曲」そして「第1幕終曲」へと受け継がれていきます.特に前奏曲がワクワクするほど感動的でした
3曲目はワーグナー(クリアー編)「ラインの黄金」幻想曲です 「ラインの黄金」はワーグナーが20年近くの歳月をかけて完成した舞台祝祭劇「ニーベルングの指環」の序夜にあたります この曲では,ラインの流れを表わす前奏曲の神秘的なアンサンブルが印象的でした この曲では,後列の4人が途中からワグナー・チューバに持ち代えて演奏し 音楽に深みを与えていました
プログラム後半の1曲目は,ワーグナーを離れて,ベートーヴェン(テルツァー編):歌劇「フィデリオ」序曲を演奏しました 言うまでもなく「フィデリオ」はベートーヴェン唯一の歌劇ですが,序曲が4つもある過激な歌劇は音楽史上でこの「フィデリオ」だけでしょう すなわち「フィデリオ序曲」,「レオノーレ序曲」第1番~第3番です.この作品はホルン奏者テルツァーが2010年に編曲したものですが,さすが自らホルンを吹く人が編曲しただけあって,ホルンの聴かせどころが満載でした
次もワーグナーを離れて,フンパーディンク(キルシェン編)の歌劇「ヘンゼルとグレーテル」から「前奏曲とコラール」が演奏されました とても優しく美しい曲でした N響のメンバーがワーグナーの合間にこの曲を挟んだのは,同じホルンによる演奏でもいかにワーグナーと他の作曲家の曲とが違うのかを解ってほしいからだと思います.とても感動的な演奏でした
ホルンと言えばやはりワーグナーです 再びワーグナーに戻ります.ワーグナー(ユーリセン編):「トリスタンとイゾルデ」幻想曲が演奏されました 演奏を聴きながら,過去に観たこのオペラのシーンを思い浮かべていました
プログラムの最後はワーグナー(シュティーグラ―編)「ジークフリート」幻想曲です 冒頭からジークフリートの角笛が高らかに鳴り響きます.曲は「ジークフリート」から いつの間にか「神々の黄昏」第3幕のテーマを中心に音楽が展開します この曲でも中盤からワーグナー・チューバが使用され,厚みのある音楽が展開します
演奏する側のN響メンバーも満席になるとは思っていなかったようで,感激の面持ちでした アンコールとしてウェーバー「魔弾の射手」から「狩人の合唱」が,次いでワーグナー「ワルキューレ」から「ワルキューレの騎行」が勇ましく演奏され,フランシス・コッポラ監督「地獄の黙示録」を思い出させました
今回の収穫は,ホルンだけでワーグナーの名曲を堪能することが出来たこともありますが,それよりも むしろ,N響定期会員なのに首席の福川伸陽しか知らず,他の楽員の顔も知らなかったのが,今回 近くで演奏を聴くことによって顔と名前が一致するようになったことです 生のコンサートを聴くに当たって,こういうことは大切なことだと思います