人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

日経ミューズサロンでオッテンザマー「クラリネット・リサイタル」を聴く~ヴェルディ(バッシ編)リゴレット・ファンタジーにブラボー!

2017年03月14日 08時06分31秒 | 日記

14日(火).わが家に来てから今日で896日目を迎え,3年後の2020年東京オリンピックのチケット販売に向けた準備が本格化している というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

         開会式の想定額が25,000円~165,000円らしい ビールの売り子で潜り込む手は?

 

  閑話休題  

 

昨日,夕食に「ダイコンとひき肉の煮物」と「生野菜とアボガドとサーモンのサラダ」を作りました 「ダイコン~」は2回目かな.上々の出来です

 

       

 

  も一度,閑話休題  

 

昨夕,大手町の日経ホールで第458回日経ミューズサロン「ダニエル・オッテンザマー クラリネット・リサイタル」を聴きました プログラムは①ベートーヴェン「モーツアルトの歌劇『ドン・ジョバン二』より『お手をどうぞ』による変奏曲」,②ストラヴィンスキー「3つの小品」,③ドビュッシー「第1狂詩曲」,④ヴェルディ/バッシ編曲「リゴレット・ファンタジー」,⑤ロッシーニ「序奏,主題と変奏」,⑥コヴァ―チ「ファリャへのオマージュ」,⑦同「ハロー・ミスター・ガーシュイン」,⑧同「ハンガリア・フォークソング」,⑨同「ショーレム・アレイヘム」,⑩オッテンザマー「アーティへのオマージュです ピアノ伴奏は村田千佳です

オッテンザマーは2009年からウィーン・フィル/ウィーン国立歌劇場管弦楽団の首席クラリネット奏者を務めています 一方,村田千佳は東京藝大大学院修了後,ウィーン国立音楽演劇大学大学院を修了しています

 

       

 

自席は1階F列9番,センターブロック左通路側です.会場は「当日券はありません」の表示通りです

1曲目はベートーヴェンの「モーツアルトの歌劇『ドン・ジョバン二』より『お手をどうぞ』による変奏曲」です これはドン・ジョヴァンニがツェルリーナを誘惑する時の二重唱を元にした変奏曲です.オリジナルの編成は2本のオーボエとイングリッシュホルンのための曲ですが,クラリネットとピアノで演奏します オッテンザマーは軽快なテンポで曲を進めます.村田千佳も良く付けています

2曲目はストラヴィンスキー「3つの小品」です これは1919年に作曲したストラヴィンスキー唯一のソロ・クラリネットのための作品です.第1曲は虚無僧の尺八のような低い音で始まり,第2曲でテンポアップして,第3曲では高音で自在にテンポが変化します 低音から高音までクラリネットの魅力が凝縮されていました

ここで,オッテンザマーがマイクを持ってプログラム前半の曲目を,村田千佳さんの通訳で解説し,次の曲に移りました

3曲目はドビュッシー「第1狂詩曲」です この曲はフォーレに頼まれてパリ音楽院クラリネット科の卒業試験の課題曲として作曲した作品です なるほどクラリネットの特性を生かすかどうかが試されるようなあらゆる要素の詰まった曲でした

プログラム前半の最後の曲はヴェルディ作曲バッシ編曲「リゴレット・ファンタジー」です ヴェルディの歌劇「リゴレット」から主要な旋律をバッシが編曲したものです.これは聴いていて楽しい曲でした オッテンザマーは変幻自在です.超有名な「女心の歌」のメロディーがいつ出てくるかと待ち構えていましたが,とうとう出てきませんでした.それだけが心残りです

 

       

 

プログラム後半の最初はロッシーニの「序奏,主題と変奏」です この曲は まるでコロラトゥーラ・ソプラノでオペラ・アリアを聴いているような感じでした.さすがはロッシーニの曲です

次にハンガリー出身のクラリネット奏者ベラ・コヴァ―チ(1937~)によるソロ曲が4曲演奏されました 最初はスペイン情緒豊かな「ファリャへのオマージュ」,次いで「ラプソディ・イン・ブルー」や「パリのアメリカ人」のメロディーも出てくる「ハロー・ミスター・ガーシュイン」,次に母国ハンガリーの民謡を素材にした「ハンガリア・フォークソング」,次いで「あなたに平和を」という意味を持つ「ショーレム・アレイヘム」が演奏されました この4曲は,クラリネットの音色と演奏の可能性を理解させてくれる 魅力に溢れた作品群でした

最後にオッテンザマーが作曲した「アーティへのオマージュ」が演奏されました この曲は,ニューヨーク出身のジャズ・クラリネット奏者アーティ・ショウ(1910-2004)へのオマージュを込めて作曲されたクラリネット・ソロのための作品です  オッテンザマーは足を踏み鳴らしてリズムを取りながらスゥイング感豊かに演奏しました おやっと思ったのは,曲の前半にR.シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」に似たメロディーが現れたのです

満場の拍手に応え,二人はグリーグの「ヴァイオリン・ソナタ第3番」から第2楽章を演奏し,コンサートを締めくくりました  ウィーン・フィルの首席の演奏はさすがでしたが,ピアノの村田千佳の演奏も負けず劣らず素晴らしかったと思います

日経ミューズサロンは出演者が玉石混淆ですが,今回のようなウィーン・フィルの首席奏者のコンサートでもチケット代が3,800円というのは信じられないくらい格安です これからも出演者とプログラムをよく見て選んで聴きたいと思います

コメント
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