18日(水)。わが家に来てから今日で1295日目を迎え、安倍首相が17日、政府内で相次ぐ疑惑や不祥事を受け「信なくば立たず。行政のトップである私が責任を持って全容を解明し、うみを出し切る決意だ」と述べた いうニュースを見て感想を述べるモコタロです
「ウソなければ立つ」うみを出し切らねばならないのは誰か 自覚すべきじゃね?
昨日の夕食はすき焼きにしました 昨日は寒かったので、熱燗にしましたが、すき焼きには日本酒ですね
昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング、ロッシーニ「セミラーミデ」を観ました これは今年3月10日に米ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像です 出演は、バビロニア女王 セミラーミデ=アンジェラ・ミード、バールの王族 アッスール=イルダール・アブドラザコフ、若き軍人 アルサ―チェ=エリザベス・ドゥショング、インドの王 イドレーノ=ハヴィエル・カマレナ、管弦楽=メトロポリタン歌劇場管弦楽団、指揮=マウリツィオ・ベニーニ、演出=ジョン・コプリ―です
15年前にバールの王族 アッスールと結託して 夫ニーノ王を毒殺した女王セミラーミデが バビロニアの神殿で王位継承者を指名しようとしている アッスールとインド王のイドレーノが、「行方不明になった王子の婚約者だったアゼーマと結婚し王位を継ぐのは自分だ」と主張し合う 女王が王位継承者を告げようとすると突然雷鳴が轟き、神殿の聖火が一斉に消える。人々が恐怖におののいて去った後、女王の命令により戦場に赴いていた若き軍人アルサ―チェが帰ってくる 高僧オーロエだけが 彼がセミラーミデと前王の息子 二ニアであることを知っている アルサ―チェのところに女王がやってきて、彼が行方不明の息子であるとは知らずに「アルサ―チェこそ自分の夫となり王位継承者となる」と宣言すると、石棺から前王の亡霊が現われ、「自分を殺した者たちに復讐を」と語る。女王は亡霊に許しを乞い、アルサ―チェは復讐を誓う(以上、第1幕)
セミラーミデとアッスールが王位継承をめぐって激しく言い争い 決裂する。アルサ―チェはオーロエから、自分の出自と、父を毒殺したのが母の女王セミラーミデとアッスールであると聞き愕然とする 女王と対面した彼は、自分はアルサ―チェではなく二ニアであることを告げ、アッスールに復讐するため墓所に向かい、女王も後を追う。一方、アッスールには王の亡霊が見え、一時狂乱状態に陥るが、我に返って墓所に向かう 真っ暗な墓所でアルサ―チェ(二ニア)が剣を振り下ろすと 人が倒れるが、それは母セミラーミデだった アッスールは捕らえられ、オーロエが、二ニアが王位を継承することを宣言し、民衆が祝福して幕を閉じる(以上、第2幕)
イタリア・オペラを得意とするマウリツィオ・ベニーニの指揮により序曲が開始されますが、タイトルロールが死ぬオペラにも関わらず、軽快そのもので まるで喜劇の序曲ような曲想です ロッシーニ・クレッシェンドも聴かれます
この作品は25年ぶりのMET上演とのことですが、これほど長く間が空いたのは、超絶技巧のベルカント歌手を5人揃えることが困難だったからです 今回出演したキャストで聴くと、やっと5人が揃ったんだな、と理解できます
タイトルロールのセミラーミデを歌ったアンジェラ・ミードはアメリカ期待の新星ですが、恵まれた体格を生かして強靭なソプラノで歌い上げる超絶技巧ベルカントは、聴衆を圧倒します
若き軍人アルサ―チェを歌ったエリザベス・ドゥショングはアメリカ生まれのコロラトゥーラ・メゾの新星ですが、小柄な身体から良くもあんな力強い声で超絶技巧曲が歌えるものだと驚くことしきりです
バールの王族アッスールを歌ったイルダール・アブドラザコフは、旧ソ連のバシコルトスタン共和国生まれですが、15日の東京春祭のロッシーニ「スターバト・マーテル」で聴いたばかりです 深みのあるバスバリトンで、迫真の演技力を見せます 黒澤明監督の映画で侍を演じる三船敏郎のような面構えで、目の鋭さが印象的な歌手です
インドの王イドレーノを歌ったハヴィエル・カマレナはメキシコ生まれのテノールですが、驚異的なコントロールによる軽やかな超絶技巧ベルカントは、ファン・ディエゴ・フローレスを彷彿とさせます 彼らの最高音は驚異的です
イギリス出身のジョン・コプリ―による演出は、奇をてらわないオーソドックスなもので好感が持てます
「セミラーミデ」は20日(金)まで都内では新宿ピカデリー、東劇ほかで上映中ですが、休憩・歌手へのインタビュー等を含めた合計上映時間は3時間48分です 第1幕が約110分、第2幕が約78分と、第1幕だけで1回分のコンサートが終わるくらい長いので、映画が始まる前に大量の飲料を取らない方がよいと思います