人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

芸劇ブランチコンサート第13回「やっぱりモーツアルトが好き!」を聴く~竹山愛の「フルート四重奏曲」、荒井英治の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」ほか

2018年04月19日 08時00分24秒 | 日記

19日(木)。わが家に来てから今日で1296日目を迎え、財務省の福田淳一事務次官が女性記者にセクハラ発言をしたと週刊新潮が報じたことを受けて辞任へ、一方 新潟県の米山隆一知事が女性問題で週刊文春から取材されたことを受けて辞職へ というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

       それじゃあ「森友問題」と「加計問題」のトドメは 収監慎重? 習慣分瞬?

 

         

 

昨日、夕食に「鶏のトマト煮」「生野菜と生ハムのサラダ」「豚汁」を作りました 息子が地方勤務で山形県T市に赴任しているので、どうしても娘のリクエストが中心になり、大好物の「鶏のトマト煮」になりました

 

     

 

          

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで、芸劇ブランチコンサート第13回「やっぱりモーツアルトが好き!」を聴きました プログラムはモーツアルトの①ピアノ・ソナタ第11番”トルコ行進曲付き”K.331より第1楽章、②ヴァイオリン・ソナタ ホ短調K.304より第2楽章、③フルート四重奏曲ニ長調K.285、④ディヴェルティメント ニ長調K.136より第1楽章、⑤アイネ・クライネ・ナハトムジーク ト長調K.525です 演奏は、ヴァイオリン=荒井英治(元・東京フィル コンマス)、大江馨、ヴィオラ=佐々木亮(N響首席)、チェロ=佐藤晴真、コントラバス=西山真二(N響首席代行)、フルート=竹山愛(東京シティ・フィル首席)、ピアノ=清水和音です

 

     

 

今回と次回は2階センター最前列の理想的な席です この席はなかなか取れません。自席から見る限り1階、2階とも満席近い状況です。2,200円の低料金の効果でしょうか

ピアノの清水和音氏が登場し、モーツアルト「ピアノ・ソナタ第11番イ長調”トルコ行進曲付き”K.331」から第1楽章を演奏します 弾き終わるとマイクを持って挨拶します

「皆さん、おはようございます。今回からMCを務めることになりました。きっと上手くいかないと思いますので、よろしくお願いします」(そんなこと言っていいのかよ)

一昨年は八塩圭子さん、昨年は加羽沢美濃さんがMCを務めてきましたが、60分のコンサートにMCを付けるのは(出演料が)もったいない、という判断が働いたのでしょうね、きっと

「最初にお聴きいただいたモーツアルトのピアノ・ソナタ、本当は全曲弾きたいのですが、ステージマネージャーと相談して時間の関係で第1楽章だけということになりました いつもこういう葛藤があります。次に大江君がヴァイオリン・ソナタを弾きますが、本当は全曲弾きたいのだと思いますが、これも第2楽章だけとなりました 第1楽章もすごくいい曲なので、ほんの数小節だけ演奏して 続けて第2楽章を弾いてもらうことにします   あっそうそう、譜めくりの手配を忘れてしまったので、フルートの竹山愛さんにお願いしたいと思います」(えっ 竹山愛さんが譜めくりだって 何とも贅沢な豪華共演 竹山さん、時間外手当を要求した方がいいですよ

という訳で、1994年生まれの第82回日本音楽コンクール優勝者・大江馨君のヴァイオリンと清水和音氏のピアノにより「ヴァイオリン・ソナタK.304」から第1楽章の一部と第2楽章が演奏されました この曲は1778年(モーツアルト22歳の時)に作曲されましたが、ヴァイオリン・ソナタの中で唯一の短調作品です 大江君の演奏はやや線が細いと感じましたが、短調特有の憂いに満ちた演奏が素晴らしかったです

清水氏から「次の曲でチェロを演奏する佐藤君は若手の優秀な人ですが、今日ここに来る途中、山手線の電車にステージ衣装を忘れてきてしまったということで 普段着で演奏します   いっそのこと、全員が普段着で出ようかと相談しましたが ”一人だけ目立っていなさい”ということで 止めることにしました   おかしな格好の演奏者が一人混じっていると思わないようにしてください」と紹介され、今年2月にルトスワフスキ国際チェロ・コンクールで優勝したばかりの佐藤晴真君が普段着で登場しました   スーツ姿の大江君とヴィオラの佐々木氏とともに、譜めくり労働から解放された竹山愛さんがピンクの鮮やかな衣装で登場し、さっそく「フルート四重奏曲ニ長調K.285」の演奏に入ります

この曲は1777年(モーツアルト21歳の時)にマンハイム・パリへの旅行中に作曲されました モーツアルトは父親レオポルトへの手紙でフルートが我慢ならないと書いていますが、おそらく当時はフルートの音程が不安定だったからだと思われます 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド」の3楽章から成ります

竹山愛さんのフルートを中心に第1楽章が進みますが、躍動感にあふれた素晴らしい演奏です 第2楽章では弦のピッツィカートに乗せてフルートが美しいメロディーを奏でるところは抒情的で好きです そして第2楽章から第3楽章に移るところは、憂いに満ちた顔をしていた人が、急に破顔一笑したかのような曲想で、その落差が何とも言えない魅力です 「みんながいつまでも泣いている時に、モーツアルトはもう笑っている」という感じです

 

     

 

清水氏が今回初登場の荒井英治氏を迎えて紹介します 荒井氏は26年にわたり東京フィルのコンサートマスターを務めたヴァイオリニストで、私も何度も演奏を聴きました。コンマスを降りた時はショックでした

清水「荒井さんは大好きなヴァイオリニストです。怒っている時でもニコニコしていて

荒井「そんなことありませんよ

清水「どうです、モーツアルトを演奏するのは難しいですか?」

荒井「難しいですね 聴いている方は簡単だと思われるかも知れませんが、演奏する方は、ちょっとしたことでもほころびが目立つので怖いです

清水「そうですか。ヴァイオリンと違ってピアノは簡単ですよ。一度出した音は消えませんからね

荒井「そうでもないでしょう。やっぱり難しいと思いますよ 同じ曲でもピアニストによって随分違う印象を受けますから

という会話があって、荒井、大江、佐々木、普段着の佐藤、西山の5人のメンバーにより「ディヴェルティメント ニ長調K.136」から第1楽章が演奏されました この曲は1772年(モーツアルト16歳の時)に作曲されました。モーツアルトの作品の中でも特別に爽快で清々しい曲です この曲を聴くと いつも思い出す詩があります。どこの誰が作ったのか分かりませんが、こういう詩です

  誰が風を見たろうか

  誰も風など見ていない

  けれど小枝をそよがせて

  風は通り過ぎていく

うろ覚えなので、一字一句この通りかどうか分かりません

風は人の目には見えない。しかし、小枝がそよいでいるのを見ると、風が吹いていることが分かる

この詩を初めて見た時に思ったのは、「モーツアルトの音楽は風だ」ということです モーツアルトの音楽は目に見えない。しかし、人の心に特別の感情を呼び起こして消えていく

5人の演奏は、そんなことを思い起こさせました

この日最後の演奏は、嫌になるほど有名な「アイネ・クライネ・ナハトムジークK.525」です この曲は1787年(モーツアルト31歳の時)に作曲されました。日本語では「ひとつの小さな夜曲」です 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ロマンツェ:アンダンテ」、第3楽章「メヌエット:アレグレット」、第4楽章「ロンド:アレグロ」の4楽章から成ります 

5人の演奏は 非常に優雅で上品な演奏でした

そういえば、私が好きな作家の一人、伊坂幸太郎が「アイネクライネナハトムジーク」という小説を書いていました このブログでもご紹介しましたね ほとんど音楽とは関係のないストーリー展開が伊坂幸太郎らしいと思ったものです

 

     

 

コンサート終了後、「次回以降のコンサート・チケットの前売りを行う」というアナウンスがあったので、拍手もそこそこに、販売デスクにすっ飛んで行って6番目くらいに並んで、2階最前列の席を押さえました 次回8月公演のチケットは持っているので、10月、12月、2月の3公演です 一般発売は明日の20日開始とのことです 10月はブラームス「ホルン三重奏曲」、12月はメンデルスゾーン「ピアノ三重奏曲第1番」、来年2月はブラームス「クラリネット三重奏曲」があるので、いずれも今から楽しみです

 

     

     

コメント (4)
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