25日(水)。わが家に来てから今日で1301日目を迎え、23日に第3子となる男の子を出産した英王室のウィリアム王子(35)の妻キャサリン妃(36)が同日夕、ロンドン中心部の病院を退院したが、新王子の名前は数日中に発表される見通しだ というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ベンジャミン、フレデリック、レイフなんてどうよ? 英国の作曲家の名前だけど
昨日、夕食に「ブリの照り焼き」「マグロの山掛け」「生野菜とタコのサラダ」を作りました たまには魚を食べないと、肉に偏ってしまうので
昨日、早稲田松竹で「三度目の殺人」と「彼女がその名を知らない鳥たち」の2本立てを観ました
「三度目の殺人」は是枝裕和監督・脚本・編集による2017年制作映画(124分)です
殺人の前科がある三隅(役所広司)が、解雇された工場の社長を殺して火を点けた容疑で起訴された 三隅は犯行を自供し死刑はほぼ確実視された。しかし、弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、何とか無期懲役に持ち込むために調査を開始する
三隅と接見しながら調査を進めるが、三隅は会うたびに供述を変えるため、重盛は何かがおかしいと違和感を抱くようになる
金目当ての殺人のはずが、週刊誌の取材では被害者の妻・美津江(斉藤由貴)に頼まれたと答え、動機さえも二転三転していく
調べていくうちに、被害者の娘・咲江(広瀬すず)と三隅との接点が浮かび上がる。重盛が二人の関係を探っていくと ある秘密にたどり着く
三隅は本当に殺したのか? 誰かをかばっているのか? 闇は深まるばかりだった
映画を観ている途中で、一番良く分からない三隅の殺人の動機が読めましたが、三隅の供述が二転三転するため、本当に彼が殺したのかどうかが分からなくなってきます 弁護士・重盛と容疑者・三隅との心理戦の描写が見事です
是枝裕和監督作品へは初参加という役所広司の 真面目だがどこか人をはぐらかす容疑者の演技が光っています
また、広瀬すずは寂しそうな目が印象的でした
「彼女がその名を知らない鳥たち」は、沼田まほかるの同名小説を白石和彌監督が2017年に映画化(123分)したものです
十和子(蒼井優)は15歳年上の男・陣治(阿部サダヲ)と暮らしながらも、8年前に別れた男・黒崎(竹野内豊)のことが忘れられない 十和子は不潔で下品な陣治に嫌悪感を抱きながらも、彼の少ない稼ぎに頼って働こうともせず怠惰な生活を過ごしていた
ある日、十和子はどこか黒崎の面影がある妻子持ちの男・水島(松坂桃季)に出会う。デパートの時計売り場で働く水島との情事に溺れる十和子は、ある日 刑事から黒崎が行方不明だと告げられる
どんなに罵倒されても「十和子のためなら何でもやる
」と言い続ける陣治が執拗に自分を付け回していることを知った十和子は、黒崎の失踪に陣治が関わっているのではないかと疑い、水島にも危険が及ぶのではないかと怯え始める
この映画は、不潔、下品、最低と どんなに罵倒され嫌われても「十和子のためなら何でもする」という中年男の一途な愛、あるいは究極の愛を描いています 十和子は8年前に別れた黒崎が失踪したまま行方不明になっているのは、陣治が殺したのではないかと疑うわけですが、実はそうではなかったということをある事件をきっかけに”思い出し”ます
十和子はその記憶の中にある出来事こそが真実だったと悟ります。陣治はその記憶を自分のこととして引き受け、十和子の前から姿を消します
十和子が真実の出来事を思い出す場面は、それまでの世界観が覆されます。陣治は十和子のすべてを受け入れて生きていたのだな、と感動します。この映画は何と言っても陣治を演じた阿部サダヲの存在感が際立っています。不潔、下品、最低といったこれ以上ない罵詈雑言を一手に引き受ける 救いようのない中年男だが、一人の女性だけを何の見返りも求めず心の底から愛する男を見事に演じています
なお「彼女がその名を知らない鳥たち」の意味が最後まで分からなかったのが心残りです