23日(月)。わが家に来てから今日で1299日目を迎え、北朝鮮当局が 拘留している米市民3人全員を開放する方針を決めた と北朝鮮関係筋が明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです
日本人拉致被害者も開放してくれないと埒が明かないぜ 将軍さまも悪よのう
昨日の日経朝刊「NIKKEI The STYLE」の見開き「美の枠」で エドガー・ドガの「オペラ座のオーケストラ」が紹介されていました
解説には「ドガは客席の人間には目もくれず、ひょっとすると1階の最前列で、舞台や演奏家をじっと観察し続けていたのではないだろうか この絵画には、管楽器奏者の呼吸まで伝わってきそうな、リアリティーがある」と書かれていますが、私はこの絵を見て、なんか変だな?と思いました 客席側からオーケストラピット内の指揮者の左サイドの様子を描いていますが、よく見ると、左端にチェロ奏者が、その右にファゴットとフルート奏者が、さらにその右に後ろ向きのコントラバス奏者が描かれています。いくらオーケストラピット内だからといって、こんな楽器配置があるでしょうか 管楽器と弦楽器がごちゃ混ぜです。これでは指揮者が指示を出しにくいでしょう ドガは絵の構図上の都合から楽員の配置を並べ替えて描いたのでしょうか? あるいは、中心に描かれている演奏者がドガの馴染みの友人なのでしょうか? 絵画に詳しい人に是非お聞きしたいものです
昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで新交響楽団第241回演奏会を聴きました プログラムは①シュミット:歌劇「ノートルダム」より「間奏曲」と「謝肉祭の音楽」、②コルンゴルト「劇的序曲」、③シューベルト「交響曲第8番ハ長調”ザ・グレート”」です 指揮は大阪交響楽団常任指揮者の寺岡清高です
自席は1階N列13番、センターブロック左通路側です。会場はいつもの通り、8割以上は入っている感じがします
1曲目はフランツ・ シュミットの歌劇「ノートルダム」より「間奏曲」と「謝肉祭の音楽」です シュミット(1874年-1939)はマーラーが指揮者を務めるウィーン宮廷歌劇場でチェロ奏者を務めました 同時代の作曲家にラフマニノフ(1873-1943)、シェーンベルク(1874-1951)、ラヴェル(1875-1937)がいます。歌劇「ノートルダム」はヴィクトル・ユゴーの「ノートルダム・ド・パリ」を基に1904年から06年にかけて作曲した作品です
オケのメンバーが入場し配置に着きます。弦は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという編成です
ウィーンに本拠をおく寺岡清高が登場し演奏に入ります。有名な「間奏曲」が最初に演奏されるのかと思っていたら、最初に謝肉祭の音楽が流れ、間奏曲を挟んで、また謝肉祭の音楽が演奏されるという形でした この曲はほとんど聴く機会がないので面喰いました ブルックナーに作曲を師事したというシュミットの歌劇「ノートルダム」とはいったいどんなものか、全体を通して聴いてみたいと思いました
2曲目は 一部にモーツアルトと同じ名前を持つエーリヒ・ウォルフガング・コルンゴルト(1897-1957)の「劇的序曲」です 「劇的序曲」は「劇的な序曲」ではなく「劇場の序曲」という意味らしいのですが、コルンゴルトが14歳の時に、ベルリン・フィルとライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の常任指揮者を務めていたアルトゥール・二キシュの委嘱により作曲されました
初めて聴きましたが、どうしてどうして後のコルンゴルトのゴージャスなサウンドを先取りしたかのようなドラマティックな曲想で まさに「劇的序曲」です
コルンゴルトはユダヤ系だったため、ナチス・ドイツの台頭を受けて1934年にアメリカに渡り、映画音楽の作曲に力を入れます 1936年には「風雲児アドヴァース」、1938年には「ロビン・フッドの冒険」でアカデミー賞を受賞するなど、アメリカの映画音楽に大きな影響を与えました 彼の音楽は「スター・ウォーズ」の作曲者で有名なジョン・ウィリアムズにまで影響を及ぼしています
下の写真は、コルンゴルトがワーナー・ブラザースの映画のために書いた音楽を収録した2枚組CDです 「キャプテン・ブラッド」「風雲児アドヴァース」「ロビン・フッドの冒険」「シー・ウルフ」などの映画音楽が収録されています
休憩後のプログラム後半はフランツ・ペーター・シューベルト(1797-1828)の「交響曲第8番ハ長調」です この曲は「ザ・グレート」と呼ばれていますが、同じハ長調の交響曲第6番と区別するため「大きい方のハ長調」という意味を持っています この作品は、1838年1月にロベルト・シューマンがシューベルトの兄フェルディナンドの手許に保管されていた遺品の中から発見し、メンデルスゾーンがライプツィヒで初演したという話は有名です また この作品は かつて「第7番」とか「第9番」とか言われてきましたが、シューベルト没後150年の1978年の国際シューベルト協会による作品目録改訂版に基づくベーレンライター社の新全集版として2002年に「第8番」として出版され、それ以降「ザ・グレート」は「第8番」として定着しています
第1楽章「アンダンテ~アレグロ・マ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「スケルツォ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります
寺岡清高の指揮で演奏が開始されます。はっきり言って長いです 長さがグレートです 今回ほど長く感じたことはありません。シューベルト特有の同じメロディーの繰り返しに耳と頭がついて行けなくなります それと、特に弦楽器は人数が多いだけに音が団子状の塊りになって迫ってくる感じがします 冷静に考えてみると、この週は連日のコンサート&映画通いに加え、2回の飲み会があったことが原因となり 疲労を蓄積させ、集中力を減退させたということが想像できます 決して演奏が不満足だったわけではありません
ということで、今日は休養日にして静かに過ごそうと思います