30日(月・休)。4月も今日で終わりです。もう1年の3分の1が過ぎてしまったのですね 最近 つくづく月日の流れの速さを実感します
ということで、わが家に来てから今日で1306日目を迎え、韓国の文在寅大統領が29日、安倍晋三首相と電話会談し、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が27日の南北会談の際「いつでも日本と対話を行う用意がある」と述べたことを伝えた というニュースを見て安倍首相に成り代わって独り言を呟くモコタロです
そう 上から目線で言われてもなぁ 目当ては底なしの経済援助だって見え見えだし
昨日、池袋の新文芸坐でアンジェイ・ワイダ監督「大理石の男」を観ました これは1977年ポーランド映画(160分)です
舞台は1976年のポーランド。映画大学の女子学生アグニェシカはテレビ局の仕事として記録映画の取材で訪れた博物館の片隅に放置されている1950年代の労働英雄ビルクートの大理石像を発見する ビルクートは戦後ポーランドで最初に建設された大工業プロジェクトの建設に当たり名レンガ職人として活躍した伝説の労働者だった
彼女はビルクートを主演とするドキュメンタリーを観て彼に関心を持ち、本人にインタビューしようとしたが消息不明だったため、生き証人へのインタビューを通してスターリン時代に労働者の英雄に祭り上げられた一人の労働者の姿を浮き彫りにしていくことで、ポーランドの現代史の裏面を明らかにしていく
主人公の女子学生アグニェシカ(クリスティナ・ヤンダ)は、パンタロンを履いて、長い足を組んで煙草をスパスパ吸いながら 相手が誰だろうと対等に議論するアグレッシブな女性です とても女子学生とは思えない彼女の姿を見て「ウーマン・リヴ」という言葉を思い出しました
この映画が作られたのは1977年なので、アメリカで起こったこの運動が世界に広まっていった時期ではないかと思います
大理石の男であるビルクートの消息をつかむため、アグニェシカは当時の労働者仲間や元妻などに会ってインタビューしていくわけですが、肝心のビルクートが見つからないので、テレビ局から「映画は完成できない」と決めつけられ、アグニェシカの企画はボツにされてしまいます 困った彼女は父親に相談すると、「平凡な真実こそ一番大切で、映画の完成よりも真実を追究する行為自体が真実だ」と説得されます
この言葉はワイダ監督のメッセージでしょう
ところで この映画では、1952年のニュース映像としてビルクートの雄姿が映し出されますが、バックに流れていたのはベートーヴェンの「エグモント」序曲でした
2時間21分という長さを感じさせず 最初から最後まで弛緩するところのない作品でした