人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

リッカルド・ムーティ指揮でヴェルディ「リゴレット」(演奏会形式)を聴く ~ ジョルダーノ・ルカ、フランチェスコ・ランドルフィ、ヴェネーラ・プロタソヴァ、アントニオ・ディ・マッテオにブラボー!

2019年04月05日 00時40分23秒 | 日記

5日(金)。わが家に来てから今日で1645日を迎え、米議会下院の歳入委員会は3日、トランプ大統領の納税申告書の提出を内国歳入庁に要請したが、トランプ氏は「会計検査を受けている」として、下院の多数派を占める野党・民主党の追求に不快感を示した というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     やましいことがないなら堂々と公開すればええんじゃないの?  やっぱ あるのか!

 

         

 

昨日、夕食に「クリームシチュー」を作りました。鶏肉と野菜です。何だかんだ言っても夜はまだ寒いですからね

 

     

 

         

 

ここに1枚のチラシがあります 7月17日にトッパンホールで開かれる「アラベラ・美歩・シュタインバッハ― ヴァイオリン・リサイタル」のチラシ(下の写真)です コンサートそのものは魅力的だと思いますが、私はチラシの表面と裏面をじっくりと見て、頭の中が???でいっぱいになりました。どこか変です まず、よ~くご覧になってください

 

     

     

 

どこに入場料金の表記がありましたか? どこにも書かれていませんね コンサート会場の入口付近で配られるチラシの中でも、ほとんど例のないチラシだと思います 同ホールのホームページで確かめると同公演の入場料は@5000円(学生2500円)となっています。普通、コンサートのチケットを買ってほしければ入場料金を表記しませんか? 「いや、トッパンホールはどのコンサートも一律5000円なんですよ。だからわざわざ料金を表記する必要はないんです」という訳ではないでしょう 単なる校正ミスなのか、わざと表記しなかったのか、トッパンホールの意図がよく理解できません

 

         

 

昨夕、上野の東京文化会館大ホールで「東京・春・音楽祭2019」の「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京 vol.1 ヴェルディ:歌劇『リゴレット』」(演奏会形式・抜粋)を聴きました 出演は、マントヴァ公爵=ジョルダーノ・ルカ、リゴレット=フランチェスコ・ランドルフィ、ジルダ=ヴェネーラ・プロタソヴァ、スパラフチーレ=アントニオ・ディ・マッテオ、マッダレーナ=ダニエラ・ビー二、ジョバンナ=向野由美子ほか。管弦楽=東京春祭特別オーケストラ、指揮=リッカルド・ムーティです

 

     

 

歌劇「リゴレット」はジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)が、ヴィクトル・ユゴーの「歓楽の王」を基にフランチェスコ・マリア・ピア―ヴェが台本を書いたものに作曲した3幕4場から成るオペラです 1850~51年に作曲し、1851年3月11日にヴェネツィアのフェニーチェ劇場で初演されました 

オペラのストーリ―は「マントヴァ公爵の道化師リゴレットは、一人娘のジルダを生きがいに辛い人生を過ごしているが、放蕩者の侯爵は彼女に目を付け誘拐して連れ去るが、ジルダは公爵を愛してしまう 何とか娘を取り戻したリゴレットは復讐を企み、刺客スパラフチーレに公爵の暗殺を依頼するが、彼の妹マッダレーナも公爵の手管にかかって兄の計画を阻む 愛する公爵が殺されると知ったジルダは彼の身代わりになることを決意して袋に入る。死体を受け取りに来たリゴレットは、袋の中に瀕死のジルダを発見する」というものです

 

     

 

自席は1階R7列2番、右サイド左から2番目です。会場は5階席までほぼ満席と言っても良いのではないかと思われます

拍手の中、この日のために特別に編成された「東京春祭特別オーケストラ」の面々が入場し配置に着きます コンマスは読響コンマスの長原幸太、隣は「芸劇ブランチコンサート」でお馴染みの大江馨、その後ろは藝大フィルハーモニア管コンマスの戸原直、第2ヴァイオリン首席は読響首席の瀧村依里、ヴィオラ首席は読響首席の鈴木康浩、チェロ首席は読響首席の富岡廉太郎、その隣は東響首席の伊藤文嗣といった錚々たるメンバーで固めています この編成から分かる通り、弦楽器のトップは読響で固めています 「東京春祭ワーグナー・シリーズ」はN響が演奏し、このシリーズは読響が中心となって演奏する方針のようです なお、管楽器ではオーボエ首席に新日フィル首席の金子亜未がスタンバイしています ほかのメンバーは在京オケの若手が集まって編成されているようです

主役級の歌手5人が登場し配置に着きます ライザップに通った方がよさそうな体形のリッカルド・ムーティが登場し、運命的な「前奏曲」の演奏に入ります 前奏曲が終わると、本来なら夜会の賑やかな音楽が奏でられるのですが、この日は抜粋上演なので、いきなりリゴレットとスパラフチーレの二重唱の場面に入ります

リゴレットを歌ったフランチェスコ・ランドルフィはべネヴェント音楽院で学び 多くの国際コンクールで優勝しているバリトンですが、説得力のある歌唱を聴くとムーティとの共演が多いのも分かります   スパラフチーレを歌ったアントニオ・ディ・マッテオはジュゼッペ・マルトゥッチ音楽院等で学び、国際コンクールの入賞歴も多いバスですが、存在感が抜群で力強い歌唱は会場を圧倒します

次いで、リゴレットとジルダの二重唱「おれたちは同じだ」の場面に移りますが、この二重唱は「リゴレット」の中で一番大好きな音楽です   ジルダを歌ったヴェネーラ・プロタソヴァはタジキスタン生まれのソプラノですが、声が美しいだけでなく強靭な声の持ち主です   そして、マントヴァ公爵の出番になるのですが、ジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で学び、国際コンクールに入賞歴のあるジョルダーノ・ルカは、やや甘くも輝くテノールで会場を魅了しました   印象としては、見た目が真面目過ぎるきらいがあるので、実際のオペラで主役を張る時は、もっと浮気性の公爵の役作りが求められると思います   後半になるとスパラフチーレの妹マッダレーナが登場しますが、ボローニャ大学音楽史科を卒業し イタリア内外で活躍するダニエラ・ビー二は、兄とマントヴァ公爵の間にたって悩むマッダレーナを見事に歌い演じました    また、前半を中心に出場しジョバンナを歌った向野由美子は大健闘でした

第3幕冒頭でマントヴァ公爵が歌う「女心の歌」は素晴らしかったですが、私はその後のマントヴァ公爵、リゴレット、ジルダ、マッダレーナの四重唱が大好きなので、思わず聴き入ってしまいました

ムーティの指揮は繊細にしてダイナミックでした   

ムーティは終演後、通訳を通して次のようにあいさつしました

「この会場(東京文化会館)は私にとって大切な会場です 私がウィーン・フィルとともに初来日したのは1975年で、この会場で演奏しました 最近、オペラにおける指揮者の地位が低下し、演出家に地位を奪われ 残念に思っています そこで、今年から3年間、『イタリア・オペラ・アカデミー in 東京』を開き、才能ある国内外の若手音楽家に私の経験や知識を伝えていきたいと思います 今年は120人の指揮者希望者の中から厳しい「アカデミー」の講習を修了した4人に終了証を授与したいと思います

そして、4人を壇上に上げ一人ひとりに修了証書を手渡ししました 最後に登壇したのは東京国際音楽コンクール(指揮者部門)で優勝した沖澤のどかさんでした ムーティは、

「作曲家の意図に従って指揮をするようにしてください。妥協してはいけません

と4人に注文を付けていました この日は、世界のトップを聴いたように思います

 

     

コメント
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