人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

バッハ・コレギウム・ジャパンでJ.S.バッハ「マタイ受難曲」を聴く / 読響サマーフェスティバル「三大交響曲」&「三大協奏曲」のチケットを取る

2019年04月22日 00時13分07秒 | 日記

22日(月)その2.よい子は「その1」も見てね モコタロはそちらに出演しています

 

         

 

昨日は読響サマーフェスティバル2019「三大交響曲」と「三大協奏曲」の読響会員優先発売日だったので、両方ともチケットを取りました

「三大交響曲」は①シューベルト「交響曲第7番”未完成”」、②ベートーヴェン「交響曲第5番”運命”」、③ドヴォルザーク「交響曲第9番”新世界より”」で、8月18日(日)午後2時から東京芸術劇場です 指揮はマルチェロ・レーニンガ-です

「三大協奏曲」は①メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」、②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」、③チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」で、8月21日(水)午後6時半から東京芸術劇場です ①のヴァイオリン独奏は髙木凛々子、②のチェロ独奏はアレクサンドル・ラム、③のピアノ独奏はアレクサンダー・マロフェーエフ、指揮はマルチェロ・レーニンガ-です

この中で最も期待しているのは髙木凛々子さんです 昨年度の東京藝大モーニングコンサートでメンデルスゾーンのこの協奏曲を弾きましたが、とても印象に残っています

 

     

 

         

 

昨日午後4時から、東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン第132回定期演奏会を聴きました プログラムはJ.S.バッハ「マタイ受難曲  BWV244」です 出演は、ソプラノ=キャロリン・サンプソン、同=松井亜希、アルト=ダミアン・ギヨン、同=クリント・ファン・デア・リンデ、エヴァンゲリスト=櫻田亮、テノール=ザッカリー・ワイルダー、イエス/バス=クリスティアン・イムラ―、バス=加来徹、管弦楽・合唱=バッハ・コレギウム・ジャパン、指揮=鈴木雅明です

 

     

 

会場に入って、ステージを見て「おやっ」と思いました   いつもはパイプオルガンの操作卓(鍵盤部分)が2階中央正面に現われているのですが、今回は1階のステージ中央の壁際に設置されています パイプオルガン特有のストップが見当たらないので、移動式のオルガン操作卓なのでしょうか。周囲に装飾を施した立派なオルガンですが、演奏者(鈴木優人)は後ろ向きに演奏しなければなりません

会場はほぼ満席 「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「ロ短調ミサ曲」の時はいつも満席です 通常のカンタータ・シリーズ公演もこうだと良いのですが

オーケストラは、いつも「マタイ受難曲」を演奏する時のように、弦楽器群と木管楽器群、そしてコーラスが左右に分かれ、センターに通奏低音(オルガン、チェロ、ファゴットなど)がスタンバイします 向かって左サイド(第1群)のコンマスは寺神戸亮、右サイド(第2群)のコンマスは若松夏美です。第1群にはオーボエの三宮正満、フルートの菅きよみ、前田りり子といった主要メンバーがスタンバイします

ソリストと合唱、そして指揮をとる鈴木雅明が登場し、さっそく演奏に入ります コーラスが第1曲「来なさい、娘たち、ともに嘆きましょう」を歌い始めると、「ああ、バッハの旅が始まったんだな」と思います 正味3時間弱のこの大曲を最後まで聴き通すのは、いわば”旅”そのものです

ソリスト陣は充実していましたが、最も優れたパフォーマンスを見せていたのはイエスを歌ったバスのクリスティアン・イムラ―と、エヴァンゲリストを歌った(語った)テノールの櫻田亮の二人です イムラ―は艶のある独特のバスで声が良く通り、堂々たるイエスでした 櫻田亮のエヴァンゲリストを聴くのは今回が2度目ですが、すっかり福音史家が蒲鉾になり、もとい、板についてきました あとはカウンターテナーのダミアン・ギヨンが透明感のある声で、聴かせていました 他のソリストも期待通りの出来でした。合唱の素晴らしさは言うまでもありません

歌手に寄り添って演奏するオケのメンバーでは、フルートの菅きよみ、前田りり子、オーボエの三宮正満、コンマスの寺神戸亮、若松夏美といった実力者たちが素晴らしい演奏を展開していました

オケが最後の「私たちは涙を流しながらひざまずき」の演奏を始めた時、「ああ、バッハの旅もいよいよ終わりだな」と思い、感慨深いものがありました

著名な音楽評論家・吉田秀和氏は生前 バッハの音楽について概要次のように書いています

「バッハには、およそ西洋音楽の歴史を通じて創造された最高の音の構造物が二つある。その一つは『マタイ受難曲』であり、もう一つは『ロ短調ミサ曲』である。この二作は 西洋音楽の全地平線を貫いて、そびえたつ最高の大伽藍である」

この見解に異論を唱える人は恐らく誰もいないでしょう

 

     

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秋山和慶✕藤田真央✕東京交響楽団でジョリヴェ「ピアノ協奏曲”赤道コンチェルト”」他を聴く / 「フェスタ・サマーミューザ」のチケットを15公演取る

2019年04月22日 00時01分06秒 | 日記

22日(月)その1.わが家に来てから今日で1662日目を迎え、安倍晋三首相は20日 大阪市を訪れ、議長国として6月に開く主要20か国・地域(G20)首脳会議で使う大阪迎賓館などを視察したが、「なんばグランド花月」で吉本新喜劇にも出演し、G20への協力を呼びかけた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     安倍さん、再就職先が見つかって良かったですね  デカい顔を丸く収めてください

 

         

 

昨日はフェスタ・サマーミューザのWEB会員先行発売日だったのでチケットを取りました 予想はしていたものの「友の会」会員先行発売で良い席はほとんど漁り尽くされており、「オーケストラ・セット(全11公演)」のS席は3階しか残っていません やむを得ず「土日祝セット」6公演、「平日夜セット」3公演、「平日昼セット」2公演に分けて取りました 11公演セット券より割引率が低くなりますが、単券を1枚ずつ取るよりも得です。このほか、例年聴いている「洗足学園音楽大学」、「昭和音楽大学」、「真夏のバッハ」の3公演を取り、今年の「サマーナイト・ジャズ」は大西順子トリオが出演するので これも取りました   したがって今年は全15公演聴くことになります。このフェスティバルは、オケによって公開リハーサルがあったり、プレコンサートがあったりと充実したイヴェントが用意されているので毎年楽しみにしています

 

     

     

 

          

 

昨日午後2時からサントリーホールで東京交響楽団第669回定期演奏会を、午後4時から東京オペラシティコンサートホールでバッハ・コレギウム・ジャパン第132回定期演奏会を聴きました ここでは東京交響楽団のコンサートについて書きます

プログラムは①メシアン「賛歌」、②ジョリヴェ「ピアノ協奏曲”赤道コンチェルト”」、③R.ルシュール「マダガスカル狂詩曲」、④イベール:交響組曲「寄港地」ですが、次のコンサートが控えている関係で、前半の2曲だけ聴きました ②のピアノ独奏=藤田真央、指揮=秋山和慶です

 

     

 

東響は新年度に入りました。私の席は変わりませんが、隣席は人が変わりました    いつも演奏中にコックリコックリしていて、突然 大音響が鳴るとガクッとずっこけていたおじさん、定期会員やめましたね

オケはいつもの東響の並びで、左サイドにヴァイオリン・セクションを集めています コンマスはすっかり東響の顔になった水谷晃です

1曲目はメシアン「賛歌」です この曲はオリヴィエ・メシアン(1908-1992)が1932年に作曲しましたが、第二次世界大戦中に紛失したため、本人が記憶を頼りに1946年に書き上げた復元版です この曲には木管楽器による主題と、弦楽器だけによる主題が現われますが、後者の静謐な主題がとても美しく、日本の伝統文化で言うところの”幽玄”という言葉が最も相応しいと思われる曲想です 秋山さんの指揮で聴くとメシアンでもスッキリと耳に入ってきます

2曲目はジョリヴェ「ピアノ協奏曲”赤道コンチェルト”」です この曲はアンドレ・ジョリヴェ(1905-1974)が、ラジオ・フランス(フランス国営放送)の委嘱により1945~50年に作曲した作品です 第1楽章「アレグロ・デチーゾ」、第2楽章「センツァ・リゴーレ」、第3楽章「アレグロ・フレネティコ」の3楽章から成ります

1998年東京生まれ、弱冠18歳で第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝した”童顔の美青年”藤田真央が楽譜を抱えて登場し ピアノに向かいます 冒頭のリズム中心の異国情緒豊かな音楽を聴いて「おお、少年ケニア」と叫びそうになりました(これが分かるのは昭和の人です)。ソリストのピアノを聴いていると、ほとんどジャズのインプロヴィゼーション(即興演奏)のように聴こえます 第2楽章の神秘的な音楽を経て、第3楽章では冒頭から独奏ピアノによる超絶技巧のカデンツァが演奏されますが、切れ味鋭い弦楽器群と管楽器群、リズム感が目覚ましい打楽器群との丁々発止のやり取りがエネルギッシュに展開し、聴いている側も熱くなります

弱冠21歳の藤田真央に満場の拍手とブラボーが送られます 秋山和慶✕東響は見事なサポートを展開しました

藤田はアンコールにバルトーク「子どものために」第1巻から第21曲「アレグロ・ロブスト」を演奏し、再び大きな拍手を浴びました

 

     

 

前半の演奏が終わったのは3時ちょうど。地下鉄南北線・六本木1丁目から市ヶ谷駅経由で都営新宿線・初台駅に向かいました 東京オペラシティコンサートホールに着いたのは午後3時35分でした。4時からのバッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートには余裕で間に合います

この続きは「その2」をご覧ください

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