人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」でシューベルト「交響曲第5番」、ブルッフ「ClとVaのための協奏曲」、シュトラウス兄弟「ポルカ&ワルツ集」を聴く~東京オペラシティコンサートホール

2019年04月25日 07時39分59秒 | 日記

25日(木)その2.よい子は「その1」も見てね。モコタロはそちらに出演しています

昨日の朝、娘が「スーパーSIで午前10時から限定販売する『いちごバター』を買っておいてください」というので、コンサートのついでに池袋地下のSIに行ってみたら「売れ切れました」と冷たく通告されました しかたないので、ダメ元で地元の巣鴨に戻りアトレ内のSIに行ってみたら十数個も残っていました 「お一人様1個限り」とあったので、1個買って、ぐるりと店内を一周してもう一度並んで1個買いました 出資者の特権で娘が食す前にパンに塗って食べてみましたが、結構美味しいです

 

     

 

         

 

昨夕、東京オペラシティコンサートホールで「ウィーン・プレミアム・コンサート」を聴きました プログラムは①シューベルト「交響曲第5番変ロ長調D485」、②ブルッフ「クラリネットとヴィオラのための協奏曲ホ短調作品88」、③ヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」序曲、④J.ランナー:ワルツ「ロマンティックな人々」、⑤ヨーゼフ・シュトラウス:ポルカ・マズルカ「遠方から」、⑥ヨハン・シュトラウス2世「宝石のワルツ」、⑦同:ポルカ・シュネル「急行列車」、⑧同「入江のワルツ」です

演奏する「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」は、ウィーン・フィルのコンマス、フォルクハルト・シュトイデが芸術監督・コンサートマスターを務め、ウィーン・フィルやウィーン交響楽団などの精鋭30名から成る特別編成室内オーケストラです 私は毎年このコンサートを聴くのを楽しみにしています

 

     

 

自席は1階20列9番、左ブロック右から2つ目です。会場は9割くらい埋っているでしょうか

シュトイデをはじめ、オケのメンバーが入場し配置に着きます。弦は左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並びです とは言え、管楽器を含めて30人なので各セクションの人数は極めて少数です 指揮者を置かないため、コンマスのシュトイデが指揮者の代わりに合図を送ります

1曲目はシューベルト「交響曲第5番変ロ長調D485」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が19歳の時、1816年秋に作曲しました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・コン・モート」、第3楽章「メヌエット:アレグロ・モルト~トリオ」、第4楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の4楽章から成ります

シュトイデの合図で第1楽章に入ります。溌剌として推進力に満ちた曲想は、確かにシューベルトのDNAが認められます 少数精鋭メンバーによるオケはシューベルトのアイデンティティーを掬い上げます 第3楽章「メヌエット」もシューベルト特有の曲想です 第4楽章を聴きながら思ったのは、これがたった30人のオケの音だろうか、ということです まるでフル・オーケストラが演奏しているように感じました ウィーン響のソロ・フルート奏者、エルヴィン・クランバウアーの演奏が溌剌として素晴らしかった

2曲目はブルッフ「クラリネットとヴィオラのための協奏曲ホ短調作品88」です この曲はマックス・ブルッフ(1838-1920)が1911年にクラリネット奏者だった息子のために作曲した作品です 第1楽章「アンダンテ・コン・モート」、第2楽章「アレグロ・モデラート」、第3楽章「アレグロ・モルト」の3楽章から成ります

オケのメンバーの二人、クラリネットのゲラルド・パッヒンガ―(ウィーン響首席)とヴィオラのエルマー・ランダラー(ウィーン・フィル)がソリストとして登場します

シュトイデの合図で第1楽章に入ります 全体を聴いた印象は、思いついたメロディーをつなぎ合わせたような曲想で、美しいとは思うものの起伏が少なく、曲としての魅力に乏しい感じがします やはり、同じ時期に活躍したブラームスにはとうてい及ばないと思います

 

     

 

プログラム後半はウィーンのオケが得意とする「ワルツ・ポルカ集」です 1曲目はヨハン・シュトラウス2世:喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」序曲です この曲はワルツ王、ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)がベルリンのフリードリヒ・ヴィルヘルム劇場の開場を記念して作曲、1883年秋に初演された喜歌劇の序曲です ワルツあり、ポルカあり、ギャロップあり、とテンポが目まぐるしく変化しながら展開します 30人のオケの演奏はまるでウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの縮図のようです 第1ヴァイオリンのメイン・メロディーに対して、第2ヴァイオリンとヴィオラが微妙にテンポをずらして演奏するのが何とも言えない魅力です 彼らは嬉々として演奏します これぞウィンナワルツと言いたくなるような演奏です

次はヨーゼフ・ランナー(1801-1843)のワルツ「ロマンティックな人々」です この曲はワルツ王の父ヨハン・シュトラウス1世のライバル、ヨーゼフ・ランナーが1840年の舞踏会で発表したワルツです 優美なメロディーは豊潤なワインのようです

次いで、シュトラウス2世の弟ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870)のポルカ・マズルカ「遠方から」です ヨーゼフは兄のヨハンとともに1869年夏にサンクト・ペテルブルク近郊のハヴロフスクで開かれる舞踏会に出席するため現地に赴きましたが、ウィーンに残してきた家族に想いを寄せて「遠方から」を作りました 郷愁をさそう優美な音楽です

次いで、ヨハン・シュトラウス2世「宝石のワルツ」が演奏されます この曲はオペレッタ「ジプシー男爵」の中に出てくるワルツです この曲でも、第2ヴァイオリンとヴィオラが微妙にずれて演奏するスタイルが堪りません

次は同じくヨハン・シュトラウス2世のポルカ・シュネル「急行列車」です この曲は1866年秋に初演されました。軽快なテンポによるポルカが心地よく響きます

プログラムの最後は同じくヨハン・シュトラウス2世の「入江のワルツ」です この曲は1曲目に演奏された「ヴェネツィアの一夜」から編まれたワルツです 様々なワルツが出てくるので楽しく聴けました

30人のメンバーは満場の拍手とブラボーに応え、アンコールにエドゥアルト・シュトラウスのポルカ・シュネル「テープは切られた 作品45」を、それでも鳴りやまない拍手にヨーゼフ・シュトラウスのポルカ・シュネル「短いことづて 作品240」を圧倒的な速さで演奏し 会場の温度を2度上昇させました

聴き終わって感じたのは「こういうのを超一流の演奏と言うんだろう」ということでした

 

     

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芸劇ブランチコンサートでヴィヴァルディ「四季」他を聴く ~ 伊藤亮太郎、藤江扶紀、佐々木亮、辻本玲、西山真二ほか / 10月以降の「ブランチコンサート」のチケットを取る

2019年04月25日 00時19分53秒 | 日記

25日(木)その1.わが家に来てから今日で1665日目を迎え、米ツイッターのジャック・ドーシー最高経営責任者はホワイトハウスでトランプ大統領と非公開で会談したが、ロイター通信社は関係者の話として、トランプ大統領は自らのアカウントのフォロワー数が激減した理由に関する質問に多くの時間を割いたと伝えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      質問も何も フェイクニュースばかり発信してたら 激減するのは当たり前だろう!

 

         

 

昨日、夕食に「鶏のトマト煮」を作りました この料理が大好物の娘のリクエストですが、超簡単で美味しいです

 

     

 

         

 

昨日、午前11時から東京芸術劇場で「芸劇ブランチコンサート」を、午後7時から東京オペラシティコンサートホールで「トヨタ・マスタープレイヤーズ、ウィーン」のコンサートを聴きました ここでは池袋の東京芸術劇場で開かれた「第18回 芸劇ブランチコンサート ヴィヴァルディの四季」について書きます

プログラムは、①タルティー二「ヴァイオリン・ソナタ”悪魔のトリル”」、②ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲「四季」です 演奏はヴァイオリン=伊藤亮太郎(N響コンマス)、大江馨、藤江扶紀(トゥールーズ・キャピトル国立管コンマス)、ヴィオラ=佐々木亮(N響首席)、チェロ=辻本玲(日フィル・ソロ奏者)、コントラバス=西山真二(N響首席代行)、ピアノ=清水和音です

 

     

 

今回から1階席左ブロックに移りました 会場はいつも通りほぼ満席状態です。約1時間のコンサートでチケット代が2400円と手ごろなところが受けているのでしょう ほとんどの人がリピーターだと思われます

1曲目はタルティー二(1692-1770)が1740年代後半に作曲したとされるヴァイオリン・ソナタ「悪魔のトリル」です 「1713年のある夜、タルティー二が夢の中で悪魔に魂を売ると、悪魔がこの世の物とは思えぬほど美しいソナタを弾き、目覚めた後にそれを再現した」という逸話が伝えられています 第1楽章「ラルゲット・アフェットゥーソ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「グラーヴェ~アレグロ・アッサイ」の3楽章から成ります

ヴァイオリンの伊藤亮太郎、チェロの辻本玲、チェンバロの清水和音の3人が登場します ヴァイオリン・ソナタなのになぜ3人も出てくるのか 演奏後に清水氏が語ったところによれば、バロック時代は楽器編成が かなり自由なところがあって、ヴァイオリン・ソナタは通常ヴァイオリンとピアノ、ヴァイオリンとチェロなどの組み合わせで演奏されるが、楽器がひとつ増えても許されるだろう ということで3人で演奏することにしたそうです

チェンバロ・デビューを果たした清水氏を除き、伊藤氏、辻本氏は共に現代楽器で演奏しましたが、とくに辻本氏のチェロが古楽器のような柔らかい音色を出すのに成功していました 伊藤氏のヴァイオリンは特に3楽章のトリルが聴きごたえがありました チェンバロは音が小さいということもあり、居ても居なくても同じでした

 

     

 

2曲目はヴィヴァルディ「ヴァイオリン協奏曲『四季』」です この曲はヴィヴァルディ(1678-1741)が作曲したヴァイオリン協奏曲集です 1725年に出版された「ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意への試み』」の第1曲から第4曲までを『四季』と呼んでいますが、『四季』は作曲者本人の命名ではありません 4つのヴァイオリン協奏曲は次のように構成されています

第1番「春」=第1楽章「アレグロ」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ『田園舞曲』」

第2番「夏」=第1楽章「アレグロ・ノン・モルト『けだるい暑さ』」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「プレスト『夏の激しい嵐』」

第3番「秋」=第1楽章「アレグロ『村人たちの踊りと歌』」、第2楽章「アダージョ・モルト『眠る酔っぱらい』」、第3楽章「アレグロ『狩』」

第4番「冬」=第1楽章「アレグロ・ノン・モルト」、第2楽章「ラルゴ」、第3楽章「アレグロ」

各曲にはソネット(14行詩)が添えられており、描写音楽として成り立っています

この曲では、衣装ともども紅一点の藤江扶紀さんがソロ・ヴァイオリンを務めます バックは左から、伊藤、大江、佐々木、辻本、西山、センター後方に清水という並びです

藤江さんの合図で演奏に入りますが、バックの男性陣がソロを盛り立てて実に楽しい演奏でした 「春」では小鳥たちの楽し気な声が聴こえてくるようで、「夏」では焼け付く太陽のギラギラ感が出ており、「秋」では収穫の秋を祝う喜びが感じられ、「冬」では凍てつくような寒さが迫ってきました ソリストの藤江さんを中心とする各楽器1つだけの少数精鋭による演奏は、ソネットがそのまま音楽になったようで素晴らしかったです

中でも一番印象に残ったのは、「秋」の第3楽章「アレグロ『狩』」の終盤、犬を連れた狩人たちが獣を追い詰めるシーンで、ソロを除く弦楽器が激しいピッツィカートを散発的に奏で、猟銃を撃っているような様子を表現していたことです。こういう演奏を聴いたのは初めてです

楽しく充実した1時間でした

 

     

 

         

 

帰りがけに、ロビー入口のチケット販売コーナーで、10月、12月、2月のブランチコンサートの先行販売をやっていたので、さっそく3枚セットで買い求めました @2400円✕3枚=7200円です。10月はベートーヴェン、12月はブラームス、2月はラフマニノフを特集するようです なお、上記3公演のチケットは26日(金)から同時発売されます

 

     

 

     

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