人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

竹澤恭子 ✕ 江口玲でドビュッシー、サン=サーンス、フランクの「ヴァイオリン・ソナタ」を聴く ~ 都民芸術フェスティバル参加公演

2022年02月01日 07時09分54秒 | 日記

2月1日(火)。早いもので2022年も1月が終わり、今日から2月に突入しました まったく月日の流れには油断ができません。「二月は逃げる」と言われます 今月もあっという間に過ぎ去ることでしょう。おのおの方、油断召さるな

ということで、わが家に来てから今日で2579日目を迎え、厚生労働省は31日、約8000万枚の在庫が問題となっている布マスク「アベノマスク」に関し、2億8000万枚以上の配布希望が寄せられたと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     不思議だ  悪評高いマスクを誰がどういう目的で使うのか? 是非 公表してほしいな

 

         

 

昨日、夕食に「野菜とひき肉のドライカレー」を久しぶりに作りました 材料は、茄子、ピーマン、玉ねぎ、トマト、ひき肉です。味付けは塩コショウ、トマトケチャップ、ウスターソース、顆粒洋風だし、カレー粉です。辛いカレーには甘い目玉焼きが良く合います チキンステーキにしても、トンテキにしても、ドライカレーにしても、私の料理は目玉焼きのトッピングが目立ちますが、それが私の料理の目玉です

 

     

 

         

 

昨夕、東京文化会館小ホールで「ヴァイオリンとピアノのためのデュオの世界」公演を聴きました    これは「2022 都民芸術フェスティバル」参加公演です。プログラムは①ドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」、②サン=サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 作品75」、③フランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です 演奏はヴァイオリン独奏=竹澤恭子、ピアノ=江口玲(あきら)です

自席はH列右ブロックの中央寄りです。会場は満席近い状況です 「小ホール」とはいえ、649人収容できることを考えればかなりの集客力だと思います ステージ上を見て「おやっ」と思ったのは中央に置かれたピアノです。木目調の威厳のあるグランドピアノですが、メーカーが分かりません ”ビンテージ”かなと思いましたが、後で確かめなければ、と頭に入れて席に着きました

 

     

 

1曲目はドビュッシー「ヴァイオリン・ソナタ」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862‐1918)が1916年から翌17年にかけて作曲、1917年5月5日にパリでドビュッシーのピアノ、ガストン・プーレのヴァイオリンにより初演されました この曲がドビュッシーの完成された作品としては遺作となりました 第1楽章「アレグロ・ヴィーヴォ」、第2楽章「ファンタスク・エ・レジェ(気まぐれで軽快に)」、第3楽章「フィナーレ:トレ・アニメ(非常に快活に)」の3楽章から成ります

2人が登場しスタンバイしますが、2人とも電子楽譜タブレットを使用します フット・スイッチでページをめくるため譜めくり要員が不要で人件費を削減できます 今はそういう時代です

演奏全体を聴いた印象は、竹澤のヴァイオリンは雄弁で濃厚だということです 演歌に例えれば「こぶしが良く回っている」ということになるでしょうか 江口のピアノがピタリと付けます 音色の変化が素晴らしく、ドビュッシー特有の浮遊感も良く出ていました

2曲目はサン=サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番 ニ短調 作品75」です この曲はカミーユ・サン=サーンス(1835-1921)が1885年に作曲しました この曲の大きな特徴は、大きく2つの部分から成り、その2つがさらに2つずつのパートに分かれていることです これは彼の「交響曲第3番」を思い出させます 「アレグロ・アジタート」~「アダージョ」~「アレグレット・モデラート」~「アレグロ・モルト」という構成になっています

演奏が開始されますが、最初の「アレグロ・アジタート」における狂気迫る竹澤の演奏に思わず引き込まれます 凄かったのは「アレグロ・モルト」です 竹澤の無窮動の超高速演奏に着いていけるのはピアノの江口だけです この演奏を聴いて、10年くらい前に萩原麻未が超高速で弾いたサン=サーンスの「トッカータ」の演奏を思い出しました

 

     

 

プログラム後半はフランク「ヴァイオリン・ソナタ  イ長調」です この曲はセザール・フランク(1822-1890)が1886年に作曲、同年イザイのヴァイオリン独奏により初演され、彼の結婚祝いとして贈られました 第1楽章「アレグレット・ベン・モデラート」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「レチタティーヴォ・ファンタジア」、第4楽章「アレグレット・ポーコ・モッソ」の4楽章から成ります この曲の大きな特徴は、第1楽章第1主題が全曲の基本的楽想として提示され、それが複数の楽章に登場する「循環形式」で構成されていることです

竹澤のヴァイオリンは色彩感豊かで、音色の変化が素晴らしい 時に良く歌い、時に凄みのある演奏で迫ってきます 凄いのは竹澤だけではありません。ピアノの江口はごく自然に弾いているように見えて、訴求力があります 竹澤にピタリと合わせながら主張すべきところは主張します しかし、出すぎることは決してありません 竹澤恭子は東京音大教授で桐朋学園大特任教授、江口玲は東京藝大ピアノ科教授で洗足学園大大学院客員教授です。まさに、教授 ✕ 教授による丁々発止の頂上決戦が展開しました

満場の拍手に2人はアンコールに応えましたが、演奏に当たり、江口がステージ上のピアノについて説明してくれました それによると、木目調のグランドピアノは、1887年製作スタインウェイ&サンズで、アメリカのカーネギーホールがオープンしたときにステージ上に置かれていたピアノだということです まさにビンテージだったわけです。凄く良い音がしていました

最初にショパン「ノクターン第20番嬰ハ短調 ”遺作”」をヴァイオリンとピアノで詩情豊かに演奏、大きな拍手を浴びました 鳴りやまない拍手に、ドビュッシー「美しい夕暮れ」をノスタルジックに演奏、再び満場の拍手に包まれました

この日は、腰痛のため連日のコンサートは厳しいので聴くのを止めようかと思いましたが、聴きに行って良かったと思います 聴きごたえのある素晴らしいコンサートでした

コメント
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