25日(金)。昨日の日経朝刊第1面のコラム「春秋」がロシアの国旗について書いていました 超略すると「白、青、赤の3色のロシア国旗は17世紀末のピョートル大帝の時代に定められたとの説が強い。軍事や行政で西欧化を推し進め、列強の一角に食い込んだころだ。その後、18世紀の女王エカテリーナ2世によって領土はさらに広がり、帝国は強大化した。ちなみに旗の白はベラルーシ人を、青はウクライナ人、赤はロシア人を示しているという 最近では歴史書を読みふけっていると聞くプーチン大統領、かつて強権で国を拡張した王たちの魂に魅入られたかのようである」
プーチン大統領がウクライナ東部の親ロシア派が支配する地域の独立を承認し派兵命令を下した背景には、ロシア国旗に込められた3つの民族の統一への熱望があるのではないか と思っていたら、東部に限らず ウクライナ全土の空港や発電所にも攻撃を仕掛けました まさか、これが第3次世界大戦のきっかけだったなんて後で言わないでほしいな
ということで、わが家に来てから今日で2603日目を迎え、ロシアのプーチン大統領がウクライナ東部地域の「独立」を承認したことについて、トランプ前米大統領が22日に出演した保守系のラジオ番組で「天才だ。抜け目のない男だ。プーチンはウクライナの広い地域を『独立した』と言っている。私は『なんて賢いんだ』と言ったんだ。彼は(軍を送って)地域の平和を維持すると言っている。最強の平和維持軍だ。我々もメキシコ国境で同じことができる」と話したが、ホワイトハウスのサキ報道官は22日の会見でトランプ氏の発言について問われ、「プーチン大統領の軍事戦略を讃えるような人物からの助言は受けないようにしている」と話した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
天災だ 抜け目だらけの男だ こんな男が米国大統領をやってたなんて信じられない
昨日、夕食に「豚バラこんにゃく」「生野菜とツナのサラダ」「具だくさん味噌汁」を作りました 豚バラこんにゃくは久しぶりに作りましたが、美味しく出来ました
昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで2022都民芸術フェスティバル参加公演「NHK交響楽団演奏会」を聴きました プログラムは①チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35」、ブラームス「交響曲第1番 ハ短調 作品68」です 演奏は①のヴァイオリン独奏=南紫音、指揮=高関健です
自席はセンターブロック前から8列目。会場は文字通り満席です N響でチャイコフスキーとブラームスなら当然でしょう
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置。コンマスはマロこと篠崎史紀です
1曲目はチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1878年に作曲、1881年にウィーンで初演されました 当初レオポルト・アウアーに捧げるつもりでしたが、演奏不能として拒否されたため初演者のアドルフ・ブロツキーに献呈されました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「カンツォネッタ:アンダンテ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・ヴィヴァーチッシモ」の3楽章から成ります
南紫音はロン=ティボー国際音楽コンクールとハノーファー国際ヴァイオリン・コンクールの双方で第2位を受賞している実力者です
南紫音が濃紺のステージ衣装で登場、高関の指揮で第1楽章に入ります 南は一音一音を丁寧に演奏している様子が窺え好感が持てます。カデンツァは見事でした 第2楽章は弱音の美しい演奏が続きます。かなり抑え気味に演奏しているように聴こえますが、弱音でも音楽はちゃんと会場の隅々まで届いているという確信の元に演奏しているかのようです その意味では彼女は使用楽器ストラディヴァリウスを信じています 第3楽章は一転、超絶技巧でオケと丁々発止の演奏を展開、エモーショナルな一面を覗かせました
満場の拍手に南は、とてつもない難曲(曲名不明)を超絶技巧で演奏し、会場の温度を2度上昇させました
プログラム後半はブラームス「交響曲第1番 ハ短調 作品68」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)が1855~62年、1868年、1874~76年にかけて作曲、1876年にカールスルーエで初演されました 第1楽章「ウン・ポコ・ソステヌート ~ アレグロ」、第2楽章「アンダンテ・ソステヌート」、第3楽章「ウン・ポコ・アレグレット・エ・グラツィオーソ」、第4楽章「アダージョ ~ ピウ・アンダンテ ~ アレグロ・ノン・トロッポ、マ・コン・ブリオ」の4楽章から成ります
譜面台にはスコアブックが置かれていますが、高関氏は演奏中一切見ません 指揮者の中には譜面台も置かず、いかにも自分は暗譜で指揮をするのだということをアピールする人もいますが、高関氏がスコアブックを置くのは作曲家に対する敬意の表れです
高関の指揮で第1楽章がティンパニの52連打で開始されます かなり速いテンポです。私はクラウディオ・アバド指揮ベルリン・フィルのCDで予習しておいたのですが、その泰然自若たるゆったりした演奏に比べ、前へ前へと推進力に満ちた演奏です これが現代のブラームスの標準的なテンポなのかもしれません 首席チェロの辻本玲の身体を張った演奏が印象的でした 第2楽章ではフルートの神田寛明、オーボエの吉村結実、クラリネットの伊藤圭、篠崎コンマス(ソロ)が素晴らしい演奏を展開していました 牧歌的な第3楽章を経て、第4楽章では今井仁志のホルンが冴えていました 中盤の有名なテーマが出てくる直前のホルンからフルートへと続くパッセージの演奏が素晴らしく、ここから一気呵成にアクセルを踏む高関の指揮は躍動感に満ちていました 第1楽章冒頭と第4楽章フィナーレにおける植松透のティンパニは胸のすくような爽快な演奏でした
会場いっぱいの大きな拍手に、まさかのアンコールがありました ブラームスのハンガリー舞曲(何番かは不明)を濃厚に演奏、再び満場の拍手を浴びました
この日のプログラムはチャイコフスキーが1878年に完成した「ヴァイオリン協奏曲」と、ブラームスが1876年に完成した「交響曲第1番」という組み合わせで、2人の偉大な作曲家が同時代に活躍していたことを再認識させるプログラミングでしたが、ブラームスが7歳年上です