人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

セバスティアン・ヴァイグレ氏入国許可の根拠 / 齊藤友香理 ✕ 森田啓佑 ✕ 東京交響楽団でハイドン「チェロ協奏曲」、ブラームス「交響曲第2番」他を聴く ~ 2022都民芸術フェスティバル

2022年02月04日 07時08分03秒 | 日記

4日(金)。昨日のブログに「多くの外国人指揮者や演奏家がオミクロン株に係る入国規制のため来日できない中、なぜ読響常任指揮者セバスティアン・ヴァイグレ氏は来日できたのか? 理由が分かれば教えてほしい」旨を書きました    この件に関し井上さんから「N響が2月公演に関して『指揮者パーヴォ・ヤルヴィは、2021年9月の来日時に再入国の手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外であり~』と発表しているので、ヴァイグレ氏も同様に「(1)再入国許可」に該当するのではないかと思う」旨のコメントをいただきました さっそくN響のホームページの1月25日付「ニュース」で確かめてみたところ、次のように発表されていました

【2月定期公演Bプログラム 出演者の変更について】

指揮者パーヴォ・ヤルヴィは、2021年9月の来日時に再入国の手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外であり、なおかつ本プログラムに関して再入国後に必要な待機期間を確保できる見通しでした。こうした理由により、共演に向けて調整を進めていましたが、最近の日本国内における感染拡大の状況等を総合的に考え、N響とマエストロ側の両者で協議した結果、今回の招聘を断念することとなりました。

この文面を見ると、ヤルヴィ氏の場合、法務省の「新型コロナウイルス感染症の拡大防止に係る上陸拒否について」のうち、「次の(1)から(4)のいずれかに該当する場合には、特段の事情があるものとして上陸を許可する」という規定の「(1)再入国許可」に該当すると解釈できます おそらく、セバスティアン・ヴァイグレ氏の場合は、「昨年8月の来日時に再入国手続きをしていたため、現在行われている政府の入国停止措置の対象外となった」と思われます もし「それは違うよ」という方はコメントをいただければ有難いです 今回 情報を提供してくださった井上さんに あらためてお礼を申し上げます

いずれにしても、一日も早く新型コロナ・オミクロン株が世界的に終息し、こんな面倒な手続きをしないで外国人指揮者や演奏家がごく普通に来日できるようになってほしいと思います

ということで、わが家に来てから今日で2582日目を迎え、米国防総省(通称「ペンタゴン」)の厳重警戒エリアで先月31日、ニワトリ1羽が拘束され、同国の最高軍事機関を守る重装備の警備担当者を驚かせた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     このニワトリをFBI要員として北朝鮮に潜入させて チキンゲームを終わらせたら?

     

         

 

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜サラダ」を作りました わが家の場合はブロック肉でなく小間切れ肉を使います    娘が仕入れてきた国産牛は柔らかくて美味しかったです

 

     

 

         

 

昨日14時から東京芸術劇場コンサートホールで「2022都民芸術フェスティバル」参加公演「ドイツの神髄 ~ 東京交響楽団」のコンサートを聴きました    プログラムは①ウェーバー:歌劇「オベロン」序曲、②ハイドン「チェロ協奏曲第2番 ニ長調 作品101 Hob.Ⅶb-2」、③ブラームス「交響曲第2番 ニ長調 作品73」です    演奏は②のチェロ独奏=森田啓佑、指揮=齋藤友香理です

東京交響楽団は現在、新国立オペラ「さまよえるオランダ人」の演奏のためオーケストラピットに入っています 1月26日の初日公演から2月6日の千穐楽までの間に全4公演ありますが、前日(2日)に3回目の上演をこなしたばかりです この間、「オランダ人」のリハーサルと本番、次のオペラ「愛の妙薬」のリハーサルが入り、その合間を縫って本公演のリハーサルとこの日の本番を迎えたことになります 東響には現在3人のコンサートマスターがいますが、オペラ公演は小林壱成氏がピットに入っています したがって、この日の公演は水谷晃氏かグレブ・ニキティン氏のどちらかが予定されていたはずです。しかし、当日配布されたプログラム冊子のコンマス欄には「コンサートマスター 田尻順」というシールが貼られています 2人のコンマスは人使いの荒い東響の激務に疲れたのか アシスタント・コンマスの田尻氏が代理を務めることになったようです 田尻氏にとってはチャンスです

指揮者・齊藤友香理は桐朋学園大学、ドレスデン音楽大学出身。2015年、ブザンソン国際指揮者コンクールで聴衆賞とオーケストラ賞を同時受賞 2018年にはバイエルン州立歌劇場のワーグナー「パルジファル」で、音楽監督ペテレンコのアシスタントを務めました

 

     

 

オケは左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置を採ります 弦楽セクションはマスク着用ですが、自席から見る限り、マスクを外しているのはチェロのトップにスタンバイした樋口康世とヴィオラ首席の武生直子の2人。東響を代表する美形奏者です

1曲目はウェーバー:歌劇「オベロン」序曲です この歌劇はカール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)が1825年から翌26年にかけて作曲し、1826年4月にウェーバーの指揮で初演された3幕から成るオペラです

齊藤友香理が指揮台に上り演奏に入ります 上間善之のホルンが素晴らしい 荒木奏美のオーボエ、エマニュエル・ヌヴーのクラリネットが良く歌い、弦楽セクションが渾身の演奏を展開します

2曲目はハイドン「チェロ協奏曲第2番 ニ長調 作品101 Hob.Ⅶb-2」です この曲はヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)が1783年にハイドンの弟子でエステルハージ家の宮廷楽団の第1チェロ奏者・アントン・クラフトのために作曲しました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

チェロ独奏の森田啓佑は1997年生まれ。パブロ・カザルス音楽祭アカデミー・コンペティション第1位、第14回ルーマニア国際音楽コンクール・ブランプリおよび聴衆賞を受賞しています 桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコースを首席で卒業し、現在はドイツ国家奨学金を得てザール音楽大学大学院に在籍中です

齊藤のタクトで第1楽章が開始されますが、私がイメージしていたよりもかなりゆったりしたテンポです 森田のチェロが入ってきますが、伸び伸びと弾いていて、いかにも おおらかなハイドンのコンチェルトといった感じで好感が持てました カデンツァは技巧を凝らした音楽ですが、森田の演奏は見事でした 森田の抒情的でノーブルな演奏が聴かれた第2楽章を経て、第3楽章では独奏チェロが軽快な演奏を展開しました 齊藤の指揮はあくまでソリストを盛り立てることを主眼に置いたもので、あえて言えば”おとなしい”と感じました

 

     

 

プログラム後半はブラームス「交響曲第2番 ニ長調 作品73」です この曲はヨハネス・ブラームス(1833ー1897)が1877年に作曲、同年ウィーンで初演されました 第1楽章「アレグロ・ノン・トロッポ」、第2楽章「アダージョ・ノン・トロッポ」、第3楽章「アレグレット・グラツィオーソ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピーリト」の4楽章から成ります

齊藤の指揮で第1楽章に入ります 前半の演奏とは打って変わって、速めのテンポでグイグイ押していきます 前へ前へという推進力に満ちた演奏で爽快感に溢れています 荒木奏美のオーボエ、相澤政宏のフルートが素晴らしい演奏を展開します 第2楽章では、低弦を中心とする重心の低い演奏が印象に残りました 第3楽章でも荒木奏美のオーボエが良く歌います 第4楽章では弦楽セクションと金管楽器群の渾身の演奏が光りました   

なお、荒木奏美といえば、前半でチェロを弾いた森田啓佑とともに 反田恭平氏が設立したジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)のメンバーです JNOは優秀なアーティストが所属していることが分かりますね

連日の強行軍にも関わらず熱演を繰り広げた田尻氏と東京交響楽団の面々に大きな拍手が送られました 2人のコンマスがご無事であることを祈っていますが、若い方のコンマスは鬼になって 投げつけられる豆から逃げ回っているかもしれません

 

     

コメント
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