人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

米田覚士 ✕ 若林顕 ✕ 読売日響でラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、チャイコフスキー「交響曲第4番」を聴く ~ 都民芸術フェスティバル参加公演

2023年01月28日 07時03分53秒 | 日記

28日(土)。わが家に来てから今日で2938日目を迎え、全国で相次ぐ強盗事件などを巡り、警察当局はフィリピンの入管施設に収容されている数人の日本人が「ルフィ」などと名乗る指示役の人物だった疑いが強まったとして、現地当局に身柄の移送を求めていることが捜査関係者への取材でわかった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     入管施設収容者がどうやって指示できたのか疑問だが  人間のクズは厳罰に処すべき

 

       諸般の事情により昨日の夕食作りはお休みしました  

 

         

 

毎年恒例の「都民芸術フェスティバル」が始まりました 昨夜、東京芸術劇場コンサートホールで「オーケストラ・シリーズ」第1弾「読売日響公演」を聴きました プログラムは①ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」、②チャイコフスキー「交響曲第4番 ヘ短調 作品36」です 演奏は①のピアノ独奏=若林顕、指揮=米田覚士です

実はこの日、東京フィルの定期演奏会を聴く予定だったのですが、手帳を見落としてダブルブッキングになってしまったので、東京フィルを29日(オーチャードホール)の公演に振り替えたのです

指揮を執る米田覚士(よねだ さとし)は1996年岡山市生まれの29歳。2020年東京藝大指揮科を卒業。2021年10月、第19回東京国際音楽コンクール”指揮”入選、奨励賞を受賞しています

 

     

 

自席は1階H列36番、右端です。端っこすぎて第1ヴァイオリンとコントラバス以外の楽員の顔がほとんど見えません 会場はかなり埋まっています 指揮者がほとんど無名にも関わらず これほど集客できるのは読響だからでしょうか    周囲を見渡すと、読響定期会員とは客層が異なり、かなり若い人も多く、女性も多いように思います

1曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番 ニ短調 作品30」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1909年に作曲、同年ニューヨークで初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「インテルメッツォ:アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アラ・ブレーヴェ」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の若林顕(わかばやし あきら)はベルリン芸術大学等で研鑽を積み、20歳でブゾーニ国際ピアノ・コンクール、22歳でエリーザベト王妃国際コンクールでそれぞれ第2位入賞を果たしています

オケは14型で左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの読響の並び    コンマスは長原幸太、その隣は小森谷巧といったダブルコンマス態勢を敷きます ステージ中央にはヤマハ New CFXが鎮座しています

指揮者の米田とソリストの若林が登場し、さっそく第1楽章の演奏に入ります 座席の位置の関係でコントラバスのピッツィカートがよく聴こえます この楽章では若林のカデンツァが鮮やかでした 第2楽章では冒頭の金子亜未の叙情的なオーボエが心に沁みました 第2楽章から第3楽章に移る際の米田のキビキビと引き締まった指揮が印象的でした 第3楽章では若林の超絶技巧ピアノとオケとの丁々発止のやり取りが繰り広げられ、圧倒的なフィナーレを飾りました ベテランと若手の組み合わせによる見事なコラボレーションでした

 

     

 

プログラム後半はチャイコフスキー「交響曲第4番 ヘ短調 作品36」です この曲はピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)が1877年から78年にかけて作曲、1878年にモスクワで初演されました 第1楽章「アンダンテ・ソステヌート ~ モデラート・コン・アニマ」、第2楽章「アンダンティーノ・イン・モード・ディ・カンツォーナ」、第3楽章「スケルツォ:ピッツィカート・オスティナート:アレグロ」、第4楽章「フィナーレ:アレグロ・コン・フォーコ」の4楽章から成ります

米田の指揮で第1楽章に入ります 冒頭の金管楽器による「運命の動機」の演奏が素晴らしい これで一気に聴衆の心を引き付けます クラリネットの金子平、ファゴットの吉田将、フルートの倉田優の演奏が冴えています 第2楽章では冒頭の金子亜未の叙情的なオーボエに魅せられます チェロの深みのある演奏が印象的です 第3楽章のスケルツォは弦楽器による軽快なピッツィカートが心地よく響きます 米田のテンポ感が素晴らしい 第4楽章では、咆哮する金管・木管楽器、超高速演奏の弦楽器、炸裂する打楽器によって輝くフィナーレを飾りました

米田の指揮は決してカッコいいものではありませんが、演奏者にとっては指示が明確で演奏しやすいのではないかと思いました 全体的にオケが良く鳴っていました 読響は常任指揮者ヴァイグレの時と同じようにダブルコンマス態勢を敷いて新人指揮者・米田覚士を盛り立てました ここに読響の懐の深さを垣間見た思いがします 米田はこれから指揮者としてのキャリアを積んでいくことになりますが、この日の演奏を決して忘れることはないでしょう

 

     

コメント
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