人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ユリアンナ・アヴデーエワの「第16回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライブ」~使用楽器はYAMAHA

2011年11月10日 06時30分24秒 | 日記

10日(木).5日(土)に東京オペラシティ・コンサートホールで開かれたユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルの時に,ロビーで「第16回ショパン国際ピアノ・コンクール・ライブ」(演奏:アヴデーエワ)の2枚組CDを売っていました.当日は”サイン会あり”という誘惑にも負けず,買わずに帰ってきました このCDはポーランド国立ショパン協会が出しています

ところが,先日渋谷のタワーレコードでCD棚を端から”クルージング”している時に,ショパン・コーナーでこのCDに”再会”してしまったのです.もう,”運命”を感じました 次の瞬間にはそれを手にとってレジに向かっていました.こんなことなら,あの時買ってサインをもらっておけば良かったのに・・・・・と思いましたが,”後悔先に立たず”、”航海ならやってみたい”です

このコンクールは2010年10月3日から23日まで,ワルシャワ・フィルハーモニー・コンサート・ホールとポーランド国立歌劇場大劇場で行われました.このCDには第1次予選から決勝までのアヴデーエワの演奏が収録されていますが,演奏データによると,使用楽器はYAMAHAとなっています.スタインウェイがほとんどの中,”弘法筆を選ばず”といったところでしょうか

収録曲は、CD1がノクターン17番,スケルツォ4番,ワルツ2番,幻想曲へ短調,マズルカ18番,19番,20番,21番,スケルツォ3番,プレリュード25番,バラード4番,ノクターン7番の12曲で,CD2が、ピアノ・ソナタ第2番,幻想ポロネーズ,ピアノ協奏曲第1番です.収録トラック・ナンバーは第1次予選,第2次予選~決勝で弾いた順になっているようです 秋の夜にまた一つ楽しみが増えました 

 

      

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ゴモラ~第61回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作を観る

2011年11月09日 06時56分24秒 | 日記

9日(水).昨夕はビルの警備・清掃を委託しているT社の幹部の方たちと四ツ谷にあるT社の”迎賓館”で飲みました T社,わが社ともに5人のメンバーです.私はE部長の隣の席で,対面はT社のYさんと唯一の独身Tさんです.ビールで乾杯の後は,それぞれが好みの飲み物を飲みましたが,いつもは日本酒一筋のE部長が,珍しく「ウイスキーのハイボールにしてほしい」と言うので,周りが面食らっていました その理由は最近のサントリーのテレビ・コマーシャルのようです.E部長曰く「以前の〇雪も良かったけど,最近の菅〇美〇はいいよねぇ」ということです.私は小〇のコマーシャルは見たことがありますが,〇野〇穂はほんの数回しか見たことがありません.そもそもテレビはほとんど見ませんので 話題は,銀行出身のYサンの「オリンパスの損失隠し」問題に対する鋭い指摘から,正しいハイボールの作り方といった話まで多岐に亘りました.ひとり独身のTさんは,周りから「いつまで一人でいるんや.あちこち浮気しないで,この人一筋に集中せなあかんで」「うまくいかなかったら,早めに頭を切り替えなきゃあきまへんで」的な口撃を受けていましたが,私は傍観していました

S監査役も,E部長も,私も”腰痛友の会”会員(会員は3人)で,しかもE部長は月火とレンチャンなので,2次会に行くのは止めよう,と事前に申し合わせをしていたのですが,外に出ると誰かがタクシーを呼びとめていて,5~10分後には六本木のカラオケ・スナックOのカウンター席に座っていました T社側はN部長,Tさん,当方はS監査役,E部長と私の5人です.点数が出るカラオケで,N部長はかなりの高得点をマーク,私はいつもと同じ平均点,S監査役は今回も何と90点をクリアしました.年季が違うといった感じです.一部,新聞報道によると,この人は自宅に「マイ・マイク」を持っているという噂があります.結局10時半近くまで歌って飲んで,家に帰って反省しました.という訳で,いつものように頭痛です

菅野美穂,ではなくて閑話休題

最近,大学2年生の息子が週の半分以上は6時前に起きて朝食を作ってくれています.メニューはピザ・トースト,果物入りのヨーグルト,カフェ・オーレです.ピザ・トーストは食パンを網で焼いて,バター(マーガリン)を塗り,その上にトマト・ケチャップを塗って,トマトのスライスとパプリカとハムを刻んだものを乗せ,大き目のスライス・チーズを乗せて,レンジでチンします.ヨーグルトは,中に種無し葡萄,リンゴ,バナナが入っていて,上からチョコ・シロップがかかっています.コーヒーはドリップで,専用ポットでていねいに落とします.牛乳を入れたカップに熱いコーヒーを注ぎ,その上に,牛乳を専用の器具でホイップしたクリームを乗せます.美味しくて朝食でお腹が一杯になります.おかげで,この時間帯にブログを書くことが出来ています.非常にありがたく思っています

 

          

 

再び緩和及第,もとい,閑話休題

最近観た映画から.渋谷の「シアター・イメージ・フォーラム」で第61回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作「ゴモラ」を観ました 「ゴモラ」というのはイタリアのナポリを本拠にかつてのマフィアをはるかに凌駕する権力と経済力を持ち,利潤追求を至上とする犯罪組織「カモッラ」のことです この映画は「カモッラ」の実態を容赦なく告発したノンフィクション小説「死都ゴモラ」をマッテオ・ガッローネが監督したものです.この小説の作者ロベルト・サヴィアーノは「カモッラ」から暗殺指令が出ており,常に数人のボディーガードに24時間体制で警護されているとのことです

組織に逆らう者は次々と容赦なく暗殺されていきます が,いったい誰が味方で誰が敵なのか,よく分かりません.この映画の中でいったい何人の人が殺されたのか,とんと検討がつきません.イタリアのナポリには現実に,こういう犯罪組織が存在しているのだ,ということを考えると恐ろしくなります 監督のガッローネだって命がけで作ったに違いありません

ユーロ圏の中でドイツ,フランスに次いで第3位の経済力を誇るイタリアは,今やIMF(国際通貨基金)の監視下に置かれるまでに経済が悪化しています.こうした中で,地下組織の「ゴモラ」は何を企んでいるのか,どう動こうとしているのか,すごく気になるところです

 

                  

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アルゲリッチ「東日本復興支援チャリティCD」第2弾ゲット!

2011年11月08日 06時21分10秒 | 日記

8日(火).久しぶりに渋谷タワーレコードに行ったら,マルタ・アルゲリッチの「東日本復興支援チャリティCD」第2弾を見つけました2000年11月16日にすみだトリフォニーホールで行われたマルタ・アルゲリッチによる「アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリに捧げる」コンサートのピアノ・ソロ部分を収録したものです このコンサートはミケランジェリが死去した1995年から3年後に,共に氏を師とするアルゲリッチとマウリツィオ・ポリーニが東京で再会した際に,それぞれ「師に捧げる」コンサートを日本のファンのために開催したいと話し合って実現したものとのことです

チャリティ第1弾CDは,このブログでも紹介したように,昨年開かれた新日本フィルとのコンサートのライブ録音で,①ショパン「ピアノ協奏曲第1番」(11月28日),②シューマン「ピアノ協奏曲」(12月1日)が収録されています.私はシューマンを聴きに行きました.参加アーティスト全員が録音の印税収入を放棄し,収益を東日本大震災の被災者の復興支援のために寄付するとのことです

このチャリティーCD第2弾には,①J.S.バッハ「パルティータ第2番ハ短調」,②ショパン「マズルカ第40番」,③同「スケルツォ第3番」,④スカルラッティ「ソナタニ短調」,⑤プロコフィエフ「ピアノ・ソナタ第7番」,⑥ラヴェル「水の戯れ」が収録されています.販売元は第1弾と同じくKAJIMOTOで,価格3,000円です.ちょうど11年前の11月の演奏.まだ聴いていませんが,あとでゆっくり味わいたいと思います

 

      〔チャリティCD第2弾〕         〔チャリティCD第1弾〕

       

 

ところで今日は,モーツアルトがピアノ・ソナタ第7番ハ長調K.309を完成させた日と言われています.1777年11月8日のことですこの年の10月,モーツアルトはパリへ向かう途中,アウグスブルクでシュタインの楽器工房に立ち寄って,非常に質の高いフォルテピアノと出合ったようで,このことが,後のピアノ・ソナタの創作に少なからぬ影響を与えたのではないかと言われています

10月下旬にはマンハイムに到着し,現地の宮廷音楽家たちと交流を深めたようです.なかでもクリスティアン・カンナビヒと親しくなり,11月4日付けで父親に宛てた手紙では,彼の娘ロジーナのためにソナタを作曲している旨が書かれているとのことです.ただし,このK.309がそのソナタなのかどうかは不明とのことです.K.311のソナタもほぼ同じ時期に作曲されました

私は,軽快な第3楽章が好きで,よくマリア・ジョアン・ピリスの演奏で聴いています ピリスのモーツアルト「ピアノ・ソナタ全集」はDENON盤とグラモフォン盤と両方を持っていますが,グラモフォン盤の方をよく聴きます

 

   

 

 

 

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ドニゼッティ「アンナ・ボレーナ」をMETライブビューイングで観る

2011年11月07日 06時37分07秒 | 日記

7日(月).いよいよ5日から最新の米メトロポリタン・オペラを映画化した「METライブビューイング2011-2012」が始まりました これはほぼ1ヶ月遅れで,米メトロポリタン歌劇場で上演されたオペラを世界の映画館で上映するもので,バックステージの紹介や,歌手や指揮者へのインタビューなども収録されていて,超一流の歌手陣が出演することも相まって,3時間以上観ても飽きることがありません 今回のシリーズは全11公演,入場料は3,500円(ワーグナーの楽劇は5,000円)です.3枚9,000円というセットもあります.これを一般の映画と比べて高いと考えるか,本物のオペラを観ることと比べて安いと考えるか,人それぞれでしょうが,私は後者の立場を取ります.都心では新宿ピカデリー(午前10時から),東銀座・東劇(午後6時半から.作品によって異なる)で,一つのオペラが1週間のペースで上映されます.プログラムと上映日程は下記の松竹ホームページをご覧下さい

www.shochiku.co.jp/met/

さっそく昨日,新宿ピカデリーでライブビューイング第1弾,ドニゼッティ「アンナ・ボレーナ」を観ました 開演は午前10時,途中休憩を挟んで,終了は午後1時52分(所要時間3時間52分)でした.今回の公演は今年10月15日にMETで上映されたものです.会場に入って驚いたのは,入場者数の多かったことです 前回のシーズンの時などは1回当たり50人も入っていれば多い方でした.ところが,この日は300人以上は居たのではないかと思います.オペラ”映画”でこれほどの人が集まるのは珍しいことだと思います

その理由でまず考えられるのは,今年,福島の原発事故がらみで来日を控えた海外のオーケストラやオペラ劇場が多くあった中,メトロポリタン歌劇場が来日して素晴らしい公演をしたことが挙げられます それを後押ししたのが,コンサート会場やオペラ会場の入り口で配られるチラシの中に「METオペラライブビューイング2011-2012」のチラシが入っていたここです

このオペラは1530年代イギリスのヘンリー8世と悲劇の王妃アン・ブーリンの物語を題材にしています.ドニゼッティはこのオペラを作曲するまで30作以上も量産していたものの,決定打がありませんでした ドニゼッティはロマーニによる第3作目のこのオペラを,コモ湖畔にあるソプラノ歌手ジュディッタ・パスタの別荘でたったの1ヶ月で完成したといいます.「アンナ・ボレーナ」はドニゼッティが独自のスタイルを確立した最初のオペラとなり,パリやロンドンでも上演されて国際的な名声を得る出世作となりました

歌劇「アンナ・ボレーナ」はあの伝説のプリマ=マリア・カラスが復活させたといわれています.今回ヒロインのアン王妃を歌うのは今をときめくアンナ・ネトレプコです 王の女官セイモーにエカテリーナ・グバノヴァ,アンナの元彼ぺルシにスティーヴン・コステロ,エンリーコ(ヘンリー8世)にイルダール・アブドラザコフ,密かにアンナに心を寄せる青年スメトンにタマラ・マムフォードが,それぞれの喉を競います.指揮はマルコ・アルミリアート,演出はデイヴィッド・マクヴィカーです

マクヴィカーの作る舞台は極めてオーソドックスで,非常に分かりやすく好感が持てました さらに,衣装が凝っていて,衣装デザイナーのティラマーニさんが1530年代の衣装を再現すべく研究を重ねて作り上げたという,黒を基調とした重厚感のある衣装で,オペラに深みを与えていました.インタビューの中で歌手たちは”複雑な構造なので,一度着ると脱ぐのが大変”と言っていました.凝りに凝っています.まさにオペラは総合芸術です

今回のオペラはアンナ(ネトレプコ)がアンナ(ボレーナ)を歌った訳ですが,幕間でのインタビューで,歌手としてのネトレプコについて訊かれた指揮者のアルミリアートが「アンナの声は天性のものだと思います」と答えていたのが印象的でした 第1幕が95分,第2幕が88分で,アンナはほぼ出ずっぱりで,美しい高音からドスの効いた低音まで歌い続けなければなりませんが,彼女は見事にやってのけます.さらに言えば,彼女は顔や身体で表現しながら王妃の心の変化を歌い上げていきます.凄いとしか言いようがありません それだけに,6月のメトロポリタン歌劇場の来日公演で「ラ・ボエーム」でミミを歌うはずだったネトレプコが来日出来なくなってしまったのが,今でも残念でなりません.彼女の歌を聴くために高いチケットを買ったのですから

本物のヘンリー8世(1491年~1547年)は,取り替えた王妃6人,処刑した著名人50人,取り潰した修道院576という並外れて凶暴な王だったといいます.バスのアブドラザコフはその凶暴さを前面に出して王を演じ,力強く歌いました

メゾ・ソプラノのグバノヴァは,アンナと王との板ばさみになって悩む女官セイモーを見事に演じました.ペルシを歌ったコステロは心地よいテノールを,メゾ・ソプラノのマムフォードは,モーツアルトの「フィガロの結婚」でいえばケルビーノ的なスメトンの,大人の女性に惹かれて揺れ動く青年の心を見事に歌っていました

「アンナ・ボレーナ」はCDもLPも持っていないと思い込んでいて,最初から”予習”は諦めていました.したがって,この映画で初めて「アンナ・ボレーナ」に接したことになります ところが,念のため,家に帰ってCD棚の「マリア・カラス」コーナーを見ると,二重になっている奥の方に何と「アンナ・ボレーナ」のCDが未開封のまま”存在している”ではありませんか これには自分でも呆れました.こういうことは結構あります.CDを買うときはまとめ買いをするので,封を切らずにそのままになっているCDも少なくないのです.早速,復習のために聴きました

次のMETライブビューイングは11月19日からのモーツアルト「ドン・ジョバンニ」です.当初,ジェイムズ・レヴァインが指揮する予定だったのが,病気のためファビオ・ルイージが振ることになったとのことです.このオペラは何回観ても楽しいです

 

     

   マリア・カラスの「アンナ・ボレーナ」のCD(1957年,ミラノ・スカラ座)

   

 

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”本物のピアニスト”ショパン・コンクール優勝者ユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルを聴く

2011年11月06日 07時06分15秒 | 日記

6日(日).昨日,東京オペラシティ・コンサートホールで2010年の第16回ショパン国際コンクールの優勝者ユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタルを聴いてきました 女性としてはマルタ・アルゲリッチ以来45年ぶりの第1位を受賞し,世界的な話題になりました.

今年1月23日に渋谷のオーチャード・ホールで「2010年ショパン国際コンクール入賞者ガラ・コンサート」を聴きに行きました.その時アヴデーエワは「ピアノ・ソナタ第2番」を弾きましたが,その集中力のある演奏にすっかり魅了され,リサイタルがあったら是非聴いてみたいと思っていました

エヴデーエワは1985年モスクワ生まれで,5歳から若手音楽家のためのグネーシン特別音楽学校で学び,その後,チューリヒ芸術大学で学びました.2003年のブレーメン・ピアノ・コンクール,2006年のジュネーヴ国際コンクールなどでも優秀な成績を収めたということです

プログラムは前半が①ショパン「舟歌」,②ラヴェル「ソナチネ」,③プロコフィエフ「ピアノ・ソナタ第2番」,後半が①リスト「悲しみのゴンドラⅡ」,②同「灰色の雲」,③同「調性のないバガテル」,④同「ハンガリー狂詩曲第17番」,⑤ワーグナー(リスト編)「タンホイザー序曲」です.

プログラムに収録されたインタビューで,彼女は「プログラミングはとても重要です.今回のプログラムは,ショパンから20世紀の音楽へつながる一つの流れを持っています.・・・・こうした異なる作品に共通する流れを見つけて演奏することに,私はとても関心があります」と述べ,1曲1曲の位置付けを解説してています

満員の観客の拍手の中,アヴデーエワが黒のパンツスーツで登場です.”黒”の衣装は45年前にショパンコンクールで優勝したアルゲリッチと同じです.アルゲリッチの場合はロングドレスですが いっさいの色,男女の区別を廃して,”自分の演奏する音楽だけを聴いてほしい”というメッセージを発信しているように思います

1曲目のショパンの「舟歌」が軽やかに始まります.ゴンドラに乗ってヴェネチアの街をトリップしている感じです ここで気がついたのは,後半第1曲目の曲はリストの「悲しみのゴンドラ」.アヴデーエワは前半と後半の最初の曲に共通性を持たせたのでしょう

第2曲目のラヴェル「ソナチネ」は3楽章から成る小さなソナタですが,きらきら輝く美しい音楽です.第3曲目のプロコフィエフの「ピアノ・ソナタ第2番ニ短調」は4楽章から成ります.アヴデーエワの解説によれば「ラヴェルと同じ時代に生きていながら,より現実的でグロテスク」ということになります.彼女はアクセントを付けてプロコフィエフの個性を表現します

休憩時間にロビーに出ると,CD売り場に人だかりが出来ていました.昨年のショパンコンクールの予選から決勝までのアヴデーエワの演奏が収められた2枚組ライブCDが6,000円,ショパンの曲ばかり4曲収めた「東日本復興支援チャリティCD」が3,000円で,コンサー終了後にサイン会があるとの触れ込みもあって,われ先にと買っていました.私はあくまでも”生演奏”にこだわることにして,買いませんでした・・・・・・”本当はお金が無かったんじゃないの”という声がどこかで聞こえてきた気がしますが・・・・・・それ違うから

後半の最初はリスト「悲しみのゴンドラⅡ」ですが,次の「灰色の雲」「調性のないバガテル」「ハンガリー狂詩曲第17番」を,続けて演奏しました.すべて始めて聴く曲でした.「悲しみのゴンドラ」はリストが死の直前のワーグナーを訪ねたヴェネチアからインスピレーションを受けた作品とのことですが,ショパンの「舟歌」とはまったく曲想が異なる深く重い感じを受けました 一方,「ハンガリー狂詩曲第17番」は最初はゆっくりと暗い曲想で始まりますが,徐々にテンポアップしていき圧倒的なフィナーレで終わります.

さて,問題は最後のワーグナー「タンホイザー序曲」です.なぜ彼女はこの曲を選んだのか インタビューの中で彼女は次のように述べています.

「この音楽の中には,完全なる世界があると思います.全人類の感情,思想,希望,あきらめのすべてが入っている.この作品を,今,日本で演奏できることをとても楽しみにしています」

リストによるワーグナーのオペラ「タンホイザー」序曲の編曲ですが,かなり原曲に忠実に編曲しているようです.いつも管弦楽曲としてCDなどで聴いているのとメロディーは変わりません

アヴデーエワは高音から低音まで確かな,しかも気持ちが込められたテクニックでワーグナーの世界を再生します 自席は1階14列1番と左サイドで,彼女の背中を見る形ですが,ダイナミックに演奏する彼女の姿を見ていると,まるでリストが弾いているように見えましたとくに高音が非常にきれいです 演奏は完璧です

「美しい音を出すために何か特別な方法はあるのでしょうか?」というインタビューに対して,アヴデーエワは次のように答えています.

「それは,たったひとつ.頭の中に描いた理想的な音を聴いて,それをピアノで出してゆくだけです.”ピアノを弾く”という行為は2番目のことで,最初にくるのは,作品の理解から音を着想することです.弾く時には,それに従うだけです」

それが出来るというのがすごいと思います 鳴り止まない拍手に応えてアンコールを演奏しました.1曲目はアヴデーエワの生まれた国の作曲家チャイコフスキーの「練習曲作品72-5」.それでも誰も席を立たないので2曲目に得意のショパン「マズルカニ長調作品33-2」を,まだまだ拍手が止まないので最後にショパンの「ノクターンホ長調作品62-2」を詩情豊かに演奏しました

今回のコンサートは,”ショパンコンクール優勝者”のイメージから脱却し,幅広いレパートリーを確実に自分自身のものとして演奏できるオールラウンド・プレーヤーとしてのアヴデーエワのイメージを確立する上で,大成功だったと思います.

久々に”本物のピアニスト”の演奏に接して,心の底から生きていて良かったと思いました

 

       

 

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「サラリーマンNEO劇場版(笑)」を観る~NHKらしからぬNHKしか出来ない映画

2011年11月05日 07時14分15秒 | 日記

5日(土).最近観た映画から.新宿ピカデリーで「サラリーマンNEO劇場版(笑)」を観ました業界5位のビール会社,NEOビールに入社した新城(小池徹平)は,こてこての阪神ファンの課長・中西(生瀬勝久)に振り回されながらサラリーマン生活を送っています.ある日,5年も契約が取れない営業の川上(沢村一樹)ら個性的なメンバーが揃った営業一課に配属されます.企画会議で新商品の開発を提案すると,それが通ってしまいます.ところが,その情報がライバル社の大黒ビールに流れ,企画を横取りされてしまいます.さて,新城が中心となって打ち出した起死回生の方策は

「サラリーマンNEO」はNHKの深夜番組として知る人ぞ知る番組ですが,平均視聴率は5%に満たないといいます.映画の中でそう言っていました.それはそうでしょう.私だって1~2回しか見たことがありません.それが,まさかの映画化とは・・・・主役の生瀬らもこの企画を聞いたときはキツイ冗談だと思ったようです 私がこの映画を観ようと思ったのは,いわゆるお笑いタレントが出演していないお笑い映画だからです.今の日本のテレビ番組を見ると「お笑い芸人の,お笑い芸人による,お笑い芸人のための」番組がいかに多いことか.番組表を見ただけでうんざりします.よくもこんなアホ番組のスポンサーになる会社があるものだ,と感心します

この映画はとにかく面白いです とくに阪神ファンには胸のすくようなシーンもあって堪えられない面白さです

もう一本,飯田橋ギンレイホールでフィンランド映画「ヤコブへの手紙」を観ました 刑務所を出所したレイラは,盲目のヤコブ牧師のために手紙を読んで,返事を代筆する仕事に従事します.心を閉ざしたレイラに対し,ヤコブはやさしく接します.ところが,ある日突然,手紙が途絶えます.レイラが井戸の中に捨ててしまったのです.目の見えないヤコブはそうとは知らず,みるみる元気を失っていきます.それを見かねたレイラは,届かない手紙の代わりに自分の物語を聞かせます.姉の主人が姉に暴力を振るっているのを見かねて殺してしまった.私は許されるだろうか,と.そして,ある日突然,ヤコブは床に倒れ息を引き取ります テーマは慈愛でしょうか

この映画で流れていたクラシック音楽が2曲あったと気がつきました.一つはクライスラーの小品ともう一つはショパンの「舟歌」だったような気がします.ところが,後でスクリーンで紹介された”使用音楽”を注意して観ていてました. クライスラーなど流れていなかったのです.しかも,ハイドンの弦楽四重奏曲,ショパンの「ノクターン」「舟歌」など5曲位が紹介されていました.いったいどういうシーンで流れていたのか,まったく思い出せません.全体に静かなトーンの映画なので,バックに流れる音楽も静かに流れていたのだと思いますが,それにしても,ハイドンにもショパンの「ノクターン」にも気がつかなかったのにはショックです 悔しいです.時間さえあれば,もう一度同じ映画を観て,確かめてみたいとさえ思います

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グリーグ「ピアノ協奏曲」,シベリウス「第5交響曲」を聴く~東京交響楽団オペラシティ・シリーズ

2011年11月04日 06時48分11秒 | 日記

4日(金).昨日は「文化の日」で休日だったので,1日中忙しく過ごしました.注文していた眼鏡が出来たというので,眼鏡屋に取りに行き,神保町の「チケットぴあ」で,都民芸術フェスティバルのオーケストラ公演のチケットを買いました 昨日予告した3つのコンサートです.神保町では「神田古本祭り」をやっていて,神保町の交差点近くの歩道に多くの臨時古本屋が出店していました.一方,三省堂寄りの裏通りにある喫茶店「さぼうる」「さぼうるⅡ」のⅡの方に多くの人が並んでいました.この店は昔からクラシックなたたずまいで有名な店で,私も大学時代に時々利用していました.なぜか,ホットコーヒーを注文するとピーナッツが付いてきました.普通,喫茶店には並びませんよね.不思議な光景でした

午後,初台の東京オペラシティ・コンサートホールで東京交響楽団のオペラシティシリーズ第64回公演を聴きました.プログラムは①ホルスト「セント・ポール組曲」,②グリーグ「ピアノ協奏曲イ短調」,③シベリウス「交響曲第5番変ホ長調」の3曲.指揮は大友直人です.

1曲目のホルスト「セント・ポール組曲」は1913年,ホルスト39歳のときの作品で,当時,彼はロンドン郊外にあるセント・ポール女子学校で音楽主任をしていて,学校に防音装置が完備したお礼として弦楽合奏のためのこの曲を作曲したとのことです.ちょっと聴いた感じはエルガーに似ていたところがあったり,チャイコフスキーのようなメロディーがあったり,民謡調の聴きやすい曲でした

2曲目のグリーグ「ピアノ協奏曲イ短調」でソリストを務めるのは,1966年ノルウェー生まれのホーヴァル・ギムセ.金髪で長身のピアニストです.ノルウェー国立音楽院,ザルツブルク・モーツアルテウム音楽院,ベルリン芸術大学で学び,これまでスタインウェイ賞,グリーグ賞,シベリウス賞などを獲得した実力者とのことです.

第1楽章冒頭から,長身を生かしたダイナミックな音楽づくりで,力強い演奏を展開します カデンツァは聴きものでした.第2楽章は一転して弱音の世界をロマンティックに演奏します.まさに”男のロマンティシズム”を感じさせる演奏と言えます.第3楽章は,再び男性的な,ほれぼれするような気持ちのいい演奏です 私はこれまで,グリーグの「ピアノ協奏曲」といえば女性が弾くのに相応しい曲だと勝手に思っていましたが,この日を境に考えを改めることにしました

鳴り止まないにアンコールを演奏しました.何となくグリーグかな?と思ったのですが確信が持てません.目にも留まらぬ速さで演奏を始めたかと思うと,途中からロマンティックなゆるやかなメロディーになり,再び冒頭の速いパッセージで締めくくりました.あまりの見事な演奏に会場が沸き立っていました 休憩時間にロビーに出て掲示版にアンコール曲を探したのですが,なかなか張り出されません.諦めかけていると,やっと掲示されました.グリーグの「抒情小曲集第5番作品54の3”トロルのマーチ”」であることがわかりました.掲示が遅くなったのは,主催者側にとって予想外の曲だったのかもしれません

休憩後のシベリウス「交響曲第5番」は,シベリウスの交響曲の中で一番好きな曲です.第1番も第2番もいいのですが,この曲の第1楽章フィナーレと第3楽章フィナーレが特に好きなのです

1904年にシベリウスはヘルシンキ郊外のヤルヴェンパーに山荘を建て,これを夫人の名(アイノ)からアイノラと名付けて生涯の住まいとしました.シベリウスの交響曲の第3番以降はここで作曲されました.交響曲第5番は50歳の誕生日(1915年12月8日)に行われる記念コンサートのために構想されました.完成は誕生日当日,ヘルシンキ大学大ホールで作曲者自身の指揮で初演されたとのことです.

大友の指揮で第1楽章が始まります.この人は指揮棒を使いません.シベリウスは管楽器が一つのポイントになりますが,東響は演奏者の技量が安定しているので,安心して聴くことができます.第1楽章フィナーレは,どんどんテンポが上がっていき,最後は急に空間に放り出されるような感覚に襲われます.ここがとても好きです

交響曲としては珍しく,この曲は3楽章形式です.あっという間に第2楽章を経て3楽章に突入です.このフィナーレは6回の総奏による和音で締めくくられますが,ここをどういうテンポで演奏するか,それが最大の関心事です

実は,この日まで,毎日のようにバルビローリ指揮ハレ管弦楽団のCD(1966年の録音)で予習をしてきました.バルビローリのフィナーレの6回の和音は,演奏が6回止まってしまったような印象を受けます.それほど,間を十分過ぎるほど十分に取って次の和音を演奏しています現代人には”我慢の限界”を通り越した”間”でしょう.

今回の大友直人は,バルビローリほど長い”間”は取りません.バルビローリが1960年代の”間”だとすれば,大友は,まさに21世紀の”間”を取って演奏したと言えるでしょう.これを今,バルビローリのように演奏したら,まさに”間が持たない”状態になってしまうでしょう大友の解釈は正解だったと思います.

終演後,何回か指揮者が呼び戻され,もうお仕舞いだろうと思って席を立って後方のドアに向かうと,大友が「アンコールにグリーグの”組曲ホルベアの時代”から”プレリュード”を演奏します」と言って,弦楽だけによる演奏を始めました.会場後方で立って聴きましたが,これも親しみやすい曲で,東響の弦楽合奏のレベルの高さを示しました

 

〔写真左はプログラム表紙.絵はシェーンベルクが描いた「期待」.右はバルビローリ指揮ハレ管弦楽団のシベリウスの交響曲第5,第7番のCD〕

          

 

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チョン・ミュンフンが語る「音楽の力」~文化の日に当たって朝日のインタビュー記事から

2011年11月03日 10時03分40秒 | 日記

3日(木)文化の日.今日の朝日朝刊「オピニオン面」に韓国の世界的な指揮者チョン・ミュンフンのインタビュー記事が載りました.韓国人は「わたしたちには指揮者のチョン・ミュンフンとフィギュアスケートのキム・ヨナがいる」と胸を張るといいます.彼は9月に単身,北朝鮮を訪問し現地のオーケストラを指揮しました.彼の目標は「北朝鮮の音楽家と韓国の音楽家が一緒に演奏する姿をみたい」ということです.インタビューの中で,彼は次のように語っています

「北朝鮮側は今回,私が彼らの楽団を指揮することを強く求めました.一昔前の私なら,すぐに承諾したことでしょう.しかし,現在のソウルにおける私の立場,責任の重さ,そして年齢を鑑みると,それでは十分ではありません.”北で振ることは,私にとって最優先事項ではない”と答えました.北の楽員たちと私の楽員たちが,一緒に演奏しなくては意味がないのです」

インタビュアーの吉田純子記者の「北朝鮮を訪れた真意はどこにあるのですか」という問いに,彼は語ります

「私は欧米暮らしが長いこともあり,自分を”韓国人”と意識したことがないんです.いつもこう言うんですよ.私は第1に一人の人間であり,第2に音楽家,韓国人であることは3番目だ,と.しかし,私も年を重ね,故郷の未来を担う世代に対して強い責任を感じ,行動しなけらばならないと思うようになってきました」

「私の狙いはシンプルです.ほかの社会に対してオープンな心を持つ若者を育てること.若者たちには,自分が歩んでゆく道を選択する自由がある.音楽はその選択肢の一つに過ぎませんが,少なくとも音楽の中にいる瞬間だけは,誰しも政治や争いごとを忘れられるでしょう.これだけでも,十分素晴らしいことなのでは.音楽はそういう奇跡を,ほかの何にも増して簡単に実現してくれるのです

記者の「日本と韓国にはともに30ほどの楽団があります.経済情勢の悪化に伴い,双方とも,その存在意義が問われていますが」との問いには,次のように答えています

「厳しい状況ですが,私たちの存在を街の人々に誇りに思ってもらえるよう,根気強く努力を続けなければなりません.楽団の使命は聴衆を育てること.それをやって初めて自分たちの音楽を追求することができる.市民との対話なくして楽団の未来はありません」「私の仕事は,例えば,長時間座っていなければならない楽員たちのために最良の椅子を要求すること.笑い話のようですが,楽団の成長にはこういう些細な仕事が重要です.厳しいリストラばかりじゃなくてね」

「日本の楽団はかわいそうです.相当な数の外来楽団に,市場を奪われている.本場の響きに触れる経験も大切ですが,明らかに日本の楽団の方がうまいのに,と思うことも少なくない.私は,韓国の音楽界は,そんな日本と違う方向に進めたいと思っています

このインタビュー記事を読んで私は,5月10日のソウル・フィルの来日公演〈チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」と同「第6交響曲」)と,8月2日のアジア・フィルの公演(ベートーヴェン「第7交響曲」とブラームス「第1交響曲」)を思い出しました.チョン・ミュンフン指揮のもと,楽しげに,そして情熱的に演奏する楽員たちを見て「この人たちは,チョン・ミュンフンとともに”音楽を作る”ことを誇りに思っているのだな」と強く感じました.アジア・フィルのアンコールにベートーヴェンの第5番の最終楽章フィナーレを演奏したのにはビックリしましたが,私も含めて観客が熱狂的な拍手を送ったことも忘れられません

チョン・ミュンフンが東京フィルのアドバイザーを務めていた時は,東フィルの定期会員になっていましたが,契約を解除してしまったので,定期会員を止めました.そういう人は私の周りにもいます.次にチョン・ミュンフンを聴くチャンスは来年1月16日(月)のソウル・フィルとの来日公演です.プログラムは①ドビュッシー「交響詩”海”」②マーラー「第1交響曲」です.絶対聴きにいきます

 

             (11月3日.朝日新聞朝刊)

            

 

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都民芸術フェスティバル「オーケストラ・シリーズ」の公演を聴きに行きましょう!

2011年11月02日 06時20分54秒 | 日記

2日(水).昨日はプレイガイドに行く予定だったのですが,近くの飯野ビル地下の飲食街がオープンしたので,”視察”という名目のもと4人で飲みに行きました.しかも,いつもどおり2次会に地下Oに行ったので,とっくにチケット売り場は閉まる時間になっていました.わが半生は反省の連続なのでしょ うか

さて,社団法人日本演奏連盟は,毎年1月から3月にかけて在京オーケストラを低料金で聴くことが出来るオーケストラ・シリーズを実施しています.昨日11月1日は2012年シリーズのチケット発売開始日でした

日程とプログラムは次の通りです

1月23日(月)19時・東京文化会館 小林研一郎指揮東京フィル ①モーツアルト「フィガロの結婚」序曲,②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」(ピアノ:小山実稚恵),③ベートーヴェン「第5交響曲」

1月24日(火)19時・東京文化会館 川瀬賢太郎指揮日本フィル ①チャイコフスキー「くるみ割り人形~花のワルツ」,②同「ピアノ協奏曲第1番」(ピアノ:上野優子),③同「第5交響曲」

1月25日(水)19時・東京文化会館 秋山和慶指揮東京交響楽団 ①ウェーバー「オべロン」序曲,②ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」(チェロ:横坂源),③ベートーヴェン「第7交響曲」

2月6日(月)19時・東京オペラシティ・コンサートホール 沼尻竜典指揮読売日響 ①ストラヴィンスキー「火の鳥」,②同「ペトリューシュカ」,③同「春の祭典」

2月20日(月)19時・東京文化会館 宮本文昭指揮東京シティ・フィル ①ロッシーニ「どろぼうかささぎ」序曲,②メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」(ヴァイオリン:南紫音),③ブラームス「第1交響曲」

2月21日(火)19時・東京文化会館 小泉和裕指揮東京都交響楽団 ①ベートーヴェン「エグモント」序曲,②同ヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリン:竹澤恭子),③同「第3交響曲」

3月14日(水)19時・東京文化会館 シュテフェンス指揮NHK交響楽団 ①ウェーバー「魔弾の射手」序曲,②ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」(ピアノ:キム・ソヌク),③シューマン「第4交響曲」

3月22日(木)19時・東京文化会館 手塚幸紀指揮新日本フィル ①メンデルスゾーン「序曲フィンガルの洞窟」,②モーツアルト「ピアノ協奏曲第21番」(ピアノ:野原みどり),③ベートーヴェン「第6交響曲」

お気づきのように,会場が上野の東京文化会館に集中しています.昨年までは池袋の「東京芸術劇場」が多く使われていたのですが,現在改装工事中のため使用できないのです

独断と偏見によるお薦め公演は(1)演奏曲目を中心に選ぶなら1/23のラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」,1・25のベートーヴェン「第7交響曲」,2/21のベートーヴェン「ヴァイオリン協奏曲」,3/22のモーツアルト「ピアノ協奏曲第21番」の各公演,(2)演奏家を中心に選ぶなら2/20の南紫音です

チケット料金(1回券)はA席¥3,800,B席¥2,800,C席¥1,800となっており,通常の在京オーケストラの定期公演料金の半額程度に押さえられています なお,全8公演でA席¥26,000というセット券もあるとのことです.「チケットぴあ」等で扱っています

”クラシック・コンサートは高くて行けない”と悩んでいる方には,今がチャンスです この機会にチケットを買って聴きに行きましょう ちなみに私は1/23,2/6,3/22の3公演を購入する予定ですが、今夕も飲み会が入っているし・・・・・・困ったもんだ

 

 

 

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山上ジョアン薫のコンサートに行きましょう~紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ:全席招待!

2011年11月01日 06時33分35秒 | 日記

11月1日(火).時の経つのは早いもので,今日から11月に入りました.あっという間の10ヶ月間だったような気がします

今日の日経朝刊に第2部として12ページの広告特集が組まれています.「11月1日は本格焼酎・泡盛の日」とあり,第1面と最終面に「下町ロケット」で芥川賞を受賞した池井戸潤氏のインタビューが載っています.九州と沖縄の焼酎,泡盛を紹介する「広告企画」です

さて,問題は,なぜ11月1日が本格焼酎・泡盛の日なのか?ということです.どこを見てもその根拠を書いた説明が見当たらないのです ちょっと引っかかったのは今日が2011年11月1日という1並びの日だということです.つまり,この広告企画を制作した日経西部支社クロスメディア営業部が,本格的な冬の到来を前に,1並びの縁起をかついで,いわば勝手に11月1日を本格焼酎・泡盛の日に決めたということです まず間違いないのではないかと思いますこうしていくと,そのうち「〇〇の日」では無い日がなくなるのではないか,とさえ思ってしまいます.まあ,固いこと抜きにして,今夜は本格焼酎でも飲みながら鍋でもつつくとしようか1並びは箸が並んでいるようにも見えるし・・・・・・箸にも棒にもかからないことを・・・・・

さて,紀尾井ホールは,将来性豊かな新進演奏家を紹介する「紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ」を展開しています.前回1月25日の「梁美沙ヴァイオリン・リサイタル」を聴いて,良かったので,次の機会があれば是非聴きたいと思っていました

12月13日(火)午後7時から開催される第25回目のニュー・アーティストはチェロの山上ジョアン薫です.彼女は2歳のときにカナダに渡り,3歳からチェロをはじめ,6歳でソロ・デビューしたとのこと.13歳のときカーティス音楽院に奨学生として入学,19歳で卒業,その後ボストンのニューイングランド音楽院で学んだといいます 2005年にロストロポーヴィチ国際コンクールで入賞,2007年のチャイコフスキー国際コンクールでディプロマ賞を受賞,2010年からアムステルダム・シンフォニエッタの首席奏者を務めているとのこと なお,使用楽器は日本人の個人から貸与されている1682年製ジョヴァンニ・グランチーノだそうです

プログラムは,シューマン「アダージョとアレグロ」,ベートーヴェン「チェロ・ソナタ第4番」,バッハ「無伴奏チェロ組曲第3番」などです 全席(800席)招待ということですので,是非応募して聴きに行きましょう

申し込み方法は,郵便はがきに①氏名(ふりがな)②郵便番号・住所③公演日(12月13日)④希望枚数(2枚まで)を書いて送ること.応募者多数の場合は抽選となり,公演日の1週間前までに招待券が送られてくるとのことです

送り先は 〒102-0094 千代田区紀尾井町6-5 紀尾井ホール 「紀尾井ニュー・アーティスト・シリーズ」第25回山上薫係」宛てで,11月15日(火)消印有効です.

さっそく,未使用の古い年賀状を利用して応募しておきました.800席ですから楽勝でしょう 

 

         

 

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