…ビッグレースで活躍して「中部復活」もたらす看板レーサーの道へ一直線
◇東海公営4競技「新春の誓い」競輪 棚瀬義大(25)=岐阜 デビュー2年目の昨年は11回のA級優勝を飾るなど圧倒的な機動力を見せてきた棚瀬。
惜しくも9連勝はできなかったため、S級特進を果たせなかったが、差されることを恐れず積極果敢に攻めた結果だから評価が落ちることはない。
自分の航続距離を意識せず、詰まったタイミングで迷いなく仕掛けていく姿勢はA級の自力選手の中でもひときわ光った。
「何個か取りこぼしているレースもありますから」と反省はするものの、自分のやってきたことに悔いはない。 1
日からは定期昇級により待望のS級選手となる。
ビッグレースで通用する先行選手がなかなか育ってこない中部地区だけに、周囲の期待は高まる。
山口拳矢も早い時期から自分の前を任せたい選手として棚瀬の名前を挙げるなど、S級でも即優勝争いできる力の持ち主として待ち続けていた。
「とりあえず決勝に勝ち上がりたい。G1を走っている拳矢さんが格好いいので、僕も走れるようになりたいです」。棚瀬―山口の並びはきっとすぐに実現し、レースを支配する強固なラインとなるだろう。
岐阜がホームバンクながら練習は大垣で汗を流す。山口ら強い選手がそろう中で、1月からのS級戦に備えてさらに脚に磨きをかけてきた。
新年からのあっせんは大垣F1、松阪記念、岐阜F1と地元戦を含む中部地区ばかり。いきなり優勝争いできるチャンスだ。
目標は「先行している新山響平さんですかね。新山さんみたいに僕も先行でやっていきたいです」と目を輝かせる。どんなレースでも、相手が誰であれ戦法に揺るぎなし。ビッグレースで活躍して「中部復活」をもたらす看板レーサーになれるはずだ。
▼棚瀬義大(たなせ・よしひろ) 1999年11月20日生まれの25歳。岐阜県瑞穂市出身。
182センチ、81キロ。血液型はO。岐南工高から自転車競技を始め、朝日大ではインカレオムニアムで3位。123期生として日本競輪選手養成所に入所(在所成績8位)。
デビュー戦の23年5月四日市ルーキーシリーズは(4)(1)〈5〉。
通算成績は128戦17勝、優勝17回。ホームバンクは岐阜。師匠は川口公太朗(98期)。
中日スポーツ
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