人間は思わぬ大金を手にすると、ろくな結果にはならないものだ。
時男はフィリピンパブへ3日連続で行くが、4に目は客引きの若い男に声をかけられ、韓国パブへも行くことになる。
時男は長い髪の女性に心が惹かれていた。
だが、妻の由紀は癖毛で短髪にしていた。
接待にやってきたホステスは時男が好む髪型であったのだ。
「いらっしゃい。わたしはハユンです」笑顔が素敵だった。
次いで、ブラディーとつまみのセットを運んできたホステスは、「アリンです」と名乗る。
時男は「よろしく」と二人に1万円札を渡した。
「こんなの、はじめて!」二人はボディコンであり、両脇から時男に身を寄せるのだ。
ボディコンとはニットなど体に密着する素材を使って体線を強調している服。
アリンはアルコールはダメとウーロン茶を飲んでいた。
ハユンは時男を接待しならが、ブラディーを飲む。
いける口なのだ。
アリンは馴染みの客が来たので、「きょうわ、ありがとう」と頭を下げて退席した。
「あなたに、韓国の血が流れているような気がする」酔いが回ったのか、ハユンは脇に座る時男の肩に頭を乗せるようにする。
天皇にも朝鮮の血が流れているとされるので、時男はハユンの想いを複雑な気持ちで受け止めた。
「ハユンを好きになりそうだ」グラスを口に運びながらつぶやくよういに言う。
「それはダメね。彼氏がいる」
時男はそれでも、ハユンに逢いたくて韓国パブへ通いつめる。
当然、夜遊びの夫に妻は不満がつのり、実家で愚痴をこぼしたのだ。
参考:桓武天皇は,生母が高野新笠(たかののにいがさ)という女性で, 百済の武寧王の子孫であるということが『続日本紀』に記されている。
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