高校生になろうとした徹は、母親の強い願いから農業高校へやむなく進学した。
1年後に弟は普通高校へ進学するのだ。
町には女子高を含めて、3校があった。
1年生の担任は日本農大を出た姫木春子先生であった。
姫木先生は徹の村の農家の娘であった。
その先生は、宮沢賢治の信奉者であって、姫木先生が熱く語る宮沢賢治像に徹は引き込まれていくのだ。
そして、農業の道も悪くないのでは、と考え直していく。
徹は文学に目覚める契機となり、詩などもノートに書いてみた。
また、姫木先生に勧められ小説「土」も読んでみた。
さらに、太宰治や芥川龍之介の小説や坂口安吾にも興味を示す。
それらの小説の「感想文」書いて、姫木先生に読んでもらった。
「徹君、良く本を読むわね」姫木先生の褒め言葉が徹の胸にある種の感情を抱かせていく。
だが、2年後に姫木先生は、大学の同窓生と結婚することなり、村を離れ東京へ向かうのだった。
宮沢 賢治は、日本の詩人、童話作家。
仏教信仰と農民生活に根ざした創作を行った。
作品中に登場する架空の理想郷に、郷里の岩手県をモチーフとしてイーハトーヴと名付けたことで知られる。
生まれ: 1896年8月27日, 岩手県 花巻市
死去: 1933年9月21日, 岩手県 花巻市
影響を受けた人: 宮崎駿、 手塚治虫、 Leiji Matsumoto、 長野まゆみ
『土』(つち)は、長塚節の長編小説。作者の郷里である茨城県鬼怒川沿いの農村を舞台に、貧農一家の生活を農村の自然や風俗・行事などと共に、写生文体で克明に描いた ...
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます