連休最終日、目黒の喜多能楽堂にて「羽衣」を鑑賞してきました。
なんと、私の友人(飲みともだち)の女性がシテを勤めました。
私の友人ですから(というのもヘンだけど)もちろん素人です。
(素人なので上の番組表で一人だけ名前にモザイクかけてあります)
5年前に能楽師さんの開く体験教室に行ったことがきっかけで、週に一度のおけいこ事として習いはじめ、5年で能を演じるまでになるとはすごいことなのではないでしょうか?!!!
今回も門下生による発表会という形で、入場無料です。
以前も発表会にいきましたが、友人の登場するところだけ見たので、お仕舞や謡が主で、能までは見ませんでした。
能と言えば、ずいぶん昔に国立能楽堂でプロの舞台を見たことあるのですが、演目が何だったかも覚えていません。(人に誘われ何もわからずに見ていた‥‥)
今回は、友人に感想も伝えたいから本気で見ました。
それにせっかくの機会だからと台湾人の友人も誘って一緒に見たので、解説するためにあらすじを予習もしてたし、そのおかげで以前より格段に楽しめました。
そして、能がなぜ眠くなるのかもわかりました。
そして眠くなってもいいのだと思いました。
それは、こういうことです。
前にテレビで見たときはそれほど感じなかったけど、あの能楽堂という空間にいるとその場が軽いトランス状態を作る磁場になっているという感覚がありました。
能はだいたいがこの世のものではない人が主役だから、この魂の浮遊感を誘うのが狙うところなのかも。
あ、これが「幽玄」ということか・・・?
それと、地謡の男声の斉唱が気持ちいいい。
これはお水取りみたいな声明にも感じる
し、
私が毎年初詣に行くお不動様の大護摩勤行なんかでも感じる。
「能見てる人、半分は寝てるじゃん!」というご意見もあるけど、この世(人間)とあの世(人間でないもの)の境を行き来するものだからそういう状態になるのが最上の鑑賞法かもしれない。(いびきかくところまでいくのはやりすぎだろうけど)
それと能の前に、友人の師匠である能楽師さんの仕舞があったのですが、やはり素晴らしい。
プロはすごい。
身体能力の安心感。
立っているだけでも見ていて気持ちが良い。
そこだけ堪能するなら仕舞とかでも十分楽しめるとおもいます。
引き出物までいただいて帰りました。
そして、友人の後見を勤めた方、人間国宝の友枝昭世さんだったって!
友人以外はすべて玄人の方が支えてくださっているのです。
色々すごすぎました。