
今日の「 お気に入り 」は 、伊集院静( 1950年〈 昭和25年 〉2月9日 - )さん
の随筆から スクラップ 。備忘のため 。
「 いいか 、失敗 、シクジリなんて毎度のことだと
思っていなさい 。倒れれば 、打ちのめされたら 、
起き上がればいいんだ 。そうしてわかったことの
ほうが 、おまえの身に付くはずだ 。大切なのは 、
倒れても 、打ちのめされても 、もう一度 、歩き
だす力と覚悟を 、その身体の中に養っておくこと
だ 。 」
( 作家のお父さまのお言葉とか 。
面と向かって 、口に出しては 、なかなか 言えない 、今になってわかること 。
お父さまの口を借りた 、後進への 、励ましの言葉 。)
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「 不思議なことだが 、悲しみ 、もしくは悲しみの記憶は 、ふいに 、
その当人に近づき 、背後から全身を抱擁するかのようにやって来る 。 」
「 私の対処法は 、時間がクスリ💊 、という考えで
ある 。時間の持つ力は 、私たちの想像をはるかに
越えるもので 、やがて時期が来れば 、悲しみもや
わらぐし 、一番必要な 、忘れる ( 当人は否定する
が ) ことが多々起こるようになり 、周囲で起こっ
た珍事に笑い出すことさえ起こる 。
―― あれ 、今 、私 、笑っていた?
こうなれば回復は早い 。早いのだけど 、冒頭に
書いた二行がやって来るのである 。
嘘ではないし 、いつまでも悲しみを忘れられな
い 、その人がおかしいことでもない 。
人間とは 、そういう生きものであり 、人生とは
悲しみと 、必ず遭遇するものである 。 」

