広瀬隆さんと言えば、この本が有名でした。
チェルノブイリ原発事故のおきた1986年の翌年の本です。
本箱からこの本をとりだして、ぱらぱらとページをめくりながら、不思議な感覚におそわれました
。
「このときはシアワセだっだな」という感覚です。大規模な原発事故はまだ隣のくにの、遠くのできごとでした。
当時、広瀬さんの本を読んだり講演を聴いて多くのひとが、息がつまるような恐怖を感じたのですが(それは「広瀬隆現象」と呼ばれたこともありました)、いま私たちが感じている恐怖は、それをはるかに上回ります。
広瀬さんのいちばん新しい本を読みました。
朝日出版社から今月でたばかりの『福島原発メルトダウン』です(740円+税)。
読んで思ったのは、確率の問題なのだ、ということでした。
ニホンは地震列島です。地震の危険がないところはどこにもありません。
当然、原発のあるところでもいつかは地震がおこるのです。
その地震に原発が耐えられるという保障もありません。
そしてその確率にしたがって、福島での今回の事故がおきました。
では次はどこなのか…
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おびえないで暮らしたい。だから原発はいらない。もちろん伊方原発も。