24日に地域医療政策セミナーに出席しました。主催は、公立病院をもつ全国自治体病院経営都市議会協議会。
2つの講演があり、自治体病院のあり方や地域医療をどうすすめていくのかという問題提起があったように思います。
◆地域医療を考える3つのキーワード
一つめは「地域密着型の病院をめざして~市立大森病院のとりくみ~」と題して、秋田県横手市立大森病院の小野剛院長の講演。
横手市の西部に位置する大森病院は、保健医療福祉総合施設「健康の丘 おおもり」の中にあり、そこには、病院のほかに老健施設、生活支援ハウス、デイサービスセンター、保健福祉センター、グループホーム、特養ホームなどがあり全体で約600人が入ることができるゾーンとなっています。
地域包括ケアを中心にして、地域住民の健康と安心を守るのか──さまざまな実践をされていました。詳細に紹介することはできませんが、夕方から診療をする「夕暮れ診療」、女性専用外来、訪問診療などを展開しています。
今後の地域医療のあり方について、高齢者が増え在宅で看取ることが増えていくときに地域につなげていく役割が大きくなっていくのではないか。「治す医療」(Cure)から「支える医療」(Care)に、「入院中心の医療」から「在宅中心の医療」への転換、「支える医療」の充実とともに「治す医療」と「支える医療」の連携を深めることなどお話がありました。医療、介護、生活支援、住まい、予防──継続的で切れ目ないサービス提供の問題も重要です。
最後に地域医療のキーワードについて、3つの言葉を紹介してくれました。
●目配り×気配り×心配り
●Teamwork×Footwork×Network
●Mission×Passion×Action
◆全国名田庄化計画
もう一つは「自宅で大往生~地域に寄りそう医療の形~」と題して、おおい町国保名田庄診療所の中村伸一所長が講演。
あのNHKの看板番組「プロフェッショナル仕事の流儀」にも出演された中村さん。噺家といっても過言ではないほどの話術と、これまでにかかわってきた患者さんとのやりとりに基づいたお話はとても勉強になりました。
名田庄地区は、医療費も少なくその大きな要因は在宅医療。「おたがいさま」と「おかげさま」が地域の習慣として根付いている名田庄地区は、相互信頼社会だといいます。現在、医療機関と患者の関係は相互不信状態であり、これを変えていくためには、名田庄地区のような実践をしていくことが大切だと話をされていました。
ソーシャルキャピタル(社会資本)をどのように整備していくのか。中村さんは、「日本では健康政策として喫煙率やメタボ対策が中心ですが、スウェーデンでは労働環境、女性の就労率、社会共同体づくりなどが中心。この考え方、地域絆力が大事」だと話を結びました。
┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
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