「青少年・治安対策本部」──東京都にある行政組織です。
青少年・治安対策本部というのは、石原都政時代に作られた組織で青少年対策は治安対策中心へと歪められてきました。
先日、他の県でひきこもり支援の活動に関わっている方から「東京都が治安対策とひきこもり支援を同じ所管の中でやっているのは大問題。ひきこもり=犯罪予備軍という風潮があるが、それを助長するような組織となっているのではないか。早期に、切り離すことが必要だ」と述べておられました。
日本共産党都議団は来年度に向けた予算要望の中で、次のように求めています。
(5) 青少年行政に対する基本姿勢の転換
1 治安対策や取り締まり中心の青少年行政から、青少年の健全な育成を支援するという青少年行政の本来のあり方に立ち戻ること。
2 青少年施策を専管する組織を設置し、総合的、抜本的な青少年施策の拡充・強化を進めること。青少年施策を治安対策と切り離すこと。
ひきこもり支援という言葉そのものも、本当にいいのか問い直していかなければならない時だと思います。
ピアという言葉が使われる場面が増えましたが「同じ症状や悩みをもち、同じような立場にある仲間=peer」が語源で、ピアサポートなどの言葉が使われています。
「十分にひきこもることができた人は、次のステップに踏み出した場合でもひきこもりに戻ることが少ない。一方、無知や不理解、周辺環境などによって、ひきこもりから引きずり出された場合は再びひきこもりとなってしまう可能性も少なくない。一方通行の支援でなく、一人ひとりのペースに合わせた伴走しながらの支援が必要ではないか」
支援に携わっている方のこの言葉は、東京都がひきこもり支援を青少年・治安対策のなかに位置づけていることが間違いであることを示していると思います。
町田市では、保健所を中心とした支援体制が重要な役割を果たしています。
都政の場から、上からではなく、伴走型の当事者と家族の支援を行うことができるよう力を尽くしていきます。
(写真は、長島可純さん撮影。写真の無断転載、二次利用はご遠慮ください)
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