”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

科学的視点というお守り

2011-05-21 10:15:50 | お勉強

ベジフルメンバーズクラブの学習会に参加するため、

名古屋に行ってきました。

テーマは「放射能汚染と野菜・人体への影響について」。

藤井淳生先生のお話を伺いました。

 

●福島第一原子力発電所の事故とチェルノブイリとの比較

 

●チェルノブイリ20年後のIRCAの報告

  ・放射線に起因する小児甲状腺ガンの患者数は4000人以上だが、

   その多くは手術で治り、20年間の死亡患者は9~15名

  ・白血病も含め、その他の病気の増加は確認されていない。

  ・最も深刻な被害は、社会経済的な影響、不安ストレス、

   そして不必要な妊娠中絶の増加

 

●放射性物質の量

 ・福島はチェルノブイリの1/10

 ・私が生まれた頃(1960年前後とだけ申し上げますが・・・)の方が

  米ソによる核実験が行われていたせいで、

  チェルノブイリと同等、あるいはそれ以上の放射性物質で

  汚染されていたという事実

 

●食品の汚染基準値は適正か?

 ・現在、野菜では1kgあたり2000ベクレルを超える放射性ヨウ素が

  検出された場合、出荷停止となるが、

  チェルノブイリ事故後定められた輸入野菜に対する基準値は

  1kgあたり7400ベクレル。

  つまり、今まで6000ベクレルくらいの外国産ほうれん草は

  普通に出回っていた!

 ・食物中にも、人体の中にも放射性物質はある。

  (自然放射線や放射能が安全で、人工のものが危険ということはない。)

  私たちは、福島の事故が起こる前から何十年にも渡って

  200ベクレルのほうれん草を普通に食べてきた。

 

藤井先生は、

「絶対に安全なものはない。安全か危険かは人によって違う。

 だから自分で判断する冷静な力を身につけよう。」

とおっしゃいました。

毎日のように、マスコミから色々な数値が報告されますが、

センセーショナルな報道に翻弄されず、

その数値の意味を分析し、危険か安全かを判断する科学的視点が

自分を守る最良の方法だと実感しました。

 

それにしても、物理・化学の知識があれば、

もっと先生のお話を理解することができたのに、

ついて行くのがやっとでした・・・。

とりあえず、元素の周期表をトイレに貼って覚えようと

決心しながら新幹線で帰ってきました。

藤井先生、ありがとうございました。

  

コメント (2)
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