”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

品種改良の恩恵

2014-11-14 12:30:54 | 野菜

昨日、サカタのタネ 掛川総合研究センターに伺った時、

大変気になる野菜がありました。

 

  

その写真は昨日も載せましたが、こちらのカリフラワー。

  

右の白い方が、美星(びせい)。

左のオレンジ色の方は、オレンジ美星と言います。

  

  

カリフラワーを白く美しく作るためには、

白い蕾が出来始めた頃、

大きな外葉で蕾を包み、光を当てないようにします。

  

ところが、この美星は蕾ができると

葉が自然と巻き、蕾を包むように改良されています。

 

  

  

そして、一方のオレンジ美星ですが、

こちらは、日に当てた方がオレンジ色がきれいに出ます。

だから、葉は巻かないように作られています。

  

つまり、農家さんの作業の手間が省けるのです。

 

  

  

そして、もうひとつ、小松菜のわかみという品種。

  

こちらは、葉がまっすぐに立つのが特徴。

つまり、収穫しやすいように作られています。

  

 

品種改良というと、食味の良さ、外観の美しさ、大きさ、

収量の安定などに目がいっていましたが、

農家さんの負担を軽減するということも大切なポイントです。

 

  

と、ここまで書いて、

対極にある在来野菜のことを考えました。

  

在来野菜には独特の風味、深い味わいがあります。

形がふぞろいなところも、

同じ品種でも、ちょっと場所が違っただけで

食味が違ってしまうのも魅力だと思います。

でも、作りにくく、収量も少ないから、在来野菜となったのです。

 

  

「在来野菜であろうが、品種改良された野菜であろうが

 最後に買って食べるだけのアンタに何がわかる!」

と言われそうですが、

農地も狭く、農業人口も少ない日本の食を支えてくれているのは、

品種改良に携わる方々のご努力に依るものだということを

忘れてはいけないと思っています。

 

コメント
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