2日前の新聞に、大手コンビニチェーンのローソンが
レジ横のおでんを7年ぶりに刷新するという記事が
掲載されました。
全国を6地域に分け、
つゆに地域色を出していくそうです。
●ローソンのおでんつゆ
〈基本のだし〉焼津産かつお節+北海道産昆布
・関東、沖縄 基本のだし
・北海道、東北 基本のだし+煮干し
・中部 基本のだし+むろあじ節
・近畿 基本のだし+牛肉や鶏肉のエキス
・九州 基本のだし+あごだし
では、他のコンビニおでんつゆも見ていきましょう。
●セブンイレブンのおでんつゆ
〈基本のだし〉かつお節+宗田節
・関東 基本のだし
・北海道 基本のだし+利尻昆布+煮干し
・東北、信越 基本のだし+煮干し
・東海 基本のだし+むろあじ節
・関西、北陸 基本のだし+真昆布
・中国、四国 基本のだし+煮干し
・九州 基本のだし+あごだし
この2つのコンビニを見てもわかるように、
私が暮らす静岡県では、むろあじ節が使われていることになります。
が、しかし!!
一般家庭で、むろあじ節なんて見たことないんですよ。^_^;
そう、むろあじ節は他の節類と合わせて、
うどんつゆなどに多く使われているようです。
東海地方と言えば、焼津産のかつお節が有名で、
むろあじ節はちょっと存在感が薄い気がします。
では、なぜ東海地方でむろあじ節がそんなに使われているのか?
その理由を調べてみました。
やはり最大の理由は、
●沼津、伊豆でムロアジが多く獲れる。
しかし、
●ムロアジは、マアジに比べると、味が落ちる。
だから、加工に回されることが多く、
その中で一番有名なものは、あの「くさや」ですね。
むろあじ節も、そんなムロアジを加工する
ひとつの方法だったのでしょう。
そして、何といっても
●かつお節に比べると、値段が安い。
だから、だしをたっぷり使うような
うどんや蕎麦のつゆに利用されてきたと思われます。
むろあじ節は、さっぱりとした香りで、
甘味のあるだしがとれますが、あっさりしているので
●かつお節や宗田節と合わせることにより、コクが加わる。
ということが言えます。
やはり、だしとその地域の食文化には
深いつながりがあります。
たくさん獲れたものをうまく加工し、活用する・・・
むろあじ節にも、そんな先人たちの知恵が詰まって、
うまみを形成しているのでしょう。
※だし素材として表記する際は「むろあじ」
魚として表記する際は「ムロアジ」とさせていただきました。