広島のお友達が、時々とっても大きなパンを送ってくださいます。
呉市にあるメロンパンというお店のパンです。
どれも、ずっしりと重く、食べ応えがあります。
そして、どこか懐かしい雰囲気のするパン。
その中に、平和パンという不思議な名前のパンがあります。
カットしてみると、
中にはイチゴジャムとカステラが入っています。
長崎のカステラと広島のパン、と言う事から『平和パン』と名付けられたそうです。
いつも送っていただいたものを「おいしい、おいしい。」と
食べていただけでしたが、
先日「マツコの知らない世界」で全国の地元パンが取り上げられ、
その中に、この呉市の平和パンも入っていました。
そう、今のようにトレーとトングを使って、好みのパンを選ぶようなスタイルになる前は、
パンはガラスケースの中で売られていました。
そのお店は、パン屋さんとは言っても、決して専門店ではなく、
他に和菓子や洋菓子(といっても、シュークリーム、ショートケーキ、黄色いモンブランくらい)も
一緒に売られていました。
「マツコの知らない世界」を見て、地元パンが生まれたいきさつを知りました。
戦争に敗れて食糧不足が深刻となった日本。
政府は、GHQに食糧援助を求めました。
GHQはアメリカ軍向けの食糧の一部を、日本に援助してくれました。
その食糧の多くが小麦でした。
これをきっかけに、これまで和菓子を作っていたお店も
パンの製造販売に乗り出しました。
これが地元パンの始まりだそうです。
思えば、子供の頃、パンを買っていたお店の名前は、
「〇〇堂」とか「●●軒」というものが多かったように思います。
和菓子屋さんが、頑張っておいしいパンを作ってくれていたのですね。
呉市のメロンパンは、戦前から営業されているようですが、
このパンを通じて、地元のパンがなぜ懐かしさを感じさせるのか、
なぜ今風のパンとはちょっと違った味わいがあるのか、
その疑問が解決したように思います。
平和パンと平和な時代に感謝です。(*^-^*)