”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

「イモ」ってなあに?

2023-03-26 12:56:23 | 野菜

2月23日から悩んでいたことを、やっと書くことができました。

長くなりますので、興味のある方だけお読みください。

 

 

ここのところ、菊芋をいただいたり、ハスイモを植えたり、

「イモ」に触れる機会に恵まれている。

  

その度に考えてしまうのは、菊芋とかハスイモって「イモなの?」ということ。

  

私が菊芋を初めて食べたのは1990年代半ば。

その時、くださった方からは

「これは芋じゃないから。

甘くない梨だと思って、お味噌をつけて食べるのが一番おいしいよ!」

と言われました。

たしかに、シャクシャクした食感は「イモ」のイメージからは程遠かった。

  

これは個人的な見解であるが、私が「お芋」と言ってイメージするものは

じゃがいも、さつまいも、里芋あたり。

すりおろしてご飯にかけて食べる「ヤマノイモ」類に関しては

「長芋」とか「自然薯」とか品目名で表し、それらを「お芋」とは言ってこなかった。

 

つまり、私にとって「イモ」というのは、主食に代わるようなもの、

でんぷん質を多く含むようなものを指していた。

  

だから、講座で菊芋やヤーコン、アピオスなどを取り上げる時は、

「健康野菜」とか「新顔野菜」として扱い、「イモ」としては扱ってこなかった。

 

   

ここで、今一度「イモ」の定義を振り返ってみたい。

「イモ」とは、植物の根や地下茎といった地下部が肥大化して養分を蓄えた器官である。

特にその中で食用を中心に利用されるものを指すことが多い。

ただし、通常はタマネギのような鱗茎は含めない。

 

 

ということは、菊芋もヤーコンもアピオスも「イモ」になる。

ハスイモは「イモ」と付いているが、茎の部分を食べるので「イモ」ではなくなる。

  

もっと言えば、「やさいのひみつ 食べているのはどの部分?」で

「根や地下のくきを食べるやさい」に描かれている野菜は、すべて「イモ」になってしまう。

     

      【やさいのひみつ より画像お借りしました。】

 

とは言っても、にんじんや大根、かぶ、ごぼう、れんこん、生姜を

「イモ」という人はいないだろう…。

  

もともと「イモ」という品種があるわけではない。

じゃがいもは「ナス科」だし、菊芋は「キク科」、さつまいもは「ヒルガオ科」。

上述した赤字の部分の特徴があるものを総称して「イモ」と呼んでいるだけ。

 

それなら「菊芋は芋でしょ?」「ヤーコンは芋でしょ?」

「生姜だって芋だよ」とかいう論争?は止めて欲しい。

 

その昔、

いちごは野菜か果物か?

メロンは野菜か果物か?

が問題になったことがあった。

今では、「あなたが果物だと思えば果物。野菜と思えば野菜。お好きなほうで。」

と、なった。

  

それなら、もともと品種のない「イモ」であれこれ言わなくてもいいのでは?

 

 

お読みくださった方、長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

 


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2 コメント

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 (gengegenge)
2023-03-26 19:26:36
こんばんは
魚では鯛も微妙ですね
取りあえず鯛という名前を付けておけば格が上がるようなイメージだし平たい形状の魚というイメージも出来ます。
タイと名前が付く魚は沢山います。
でも本当の鯛科の魚はマダイやキダイ・チダイ・クロダイ・ヘダイ等その近縁種のみです。
キンメダイやイシダイ…すごく美味しいけど
どれも鯛じゃないですね
個人的に美味しい鯛と名前が付く安いあやかりタイでは、日本海で獲れたカゴカキダイやコショウダイが大好きです。
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Re:芋 (ume724)
2023-03-26 21:14:28
gengengengeさん、こんばんは!
まず、本日2投稿目の記事を読んでいただいたことに
感謝申し上げます。

「イモ」に関しては、俗称が品種名のように扱われていることに
混乱の元があるように思います。

鯛ではない「〇〇鯛」のことは、夫が釣りをやるので、
聞いたことがあり、間違えないように気をつけています。

カゴカキダイ、コショウダイのこと、教えていただき、
ありがとうございます。
食べる機会があるといいなぁ…。
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