宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「投擲と魔術」

2009年01月13日 | Weblog

(画像はクリックされましたら拡大します。)

魔術体系の中で、いわゆる左道派、高等黒魔術に分類される
魔術の実践団体であるO∵S∵W∵という団体が80年代に
活動されていましたが、現在の活動状況などについては、
わたくしはわかりません。

左道派魔術では、肉体に伏在する、狩猟に関わる原始的な肉体的力、
先祖返り的な力を「魔術の鍵」とする所に大きな特徴があり、
性エネルギーを昇華させて、内分泌腺に対応する「チャクラ」を
目覚めさせていこうとするノーシスなどの向きとは対照的なもの
ですが、また別に参考になる所があるように思いましたので、
今回は、かつてO∵S∵W∵の団員が誌上で発表されたものを
今回抄掲させて頂きます。

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狩猟は農耕とは違い、その周期は短いため、時間感覚は発達しない。
また目標は動物という具体的な形で存在するため、擬人化の必要性も
ない。

そして狩猟は本質的には個人プレーなので、善悪の観念も存在しないので
ある。
狩猟の成功と失敗は一重に個人のパワーにかかる比率が大であり、
狩猟から生まれた魔術も同様である。

狩猟の為の魔術は、「動物としての人間」に本来備わっている能力を
如何に発達させ、どう応用するのかの術であると言える。

(中略)

それではどうすれば思い出せるのか。
どうやれば、我々の肉体の奥底に眠るパワーを引き出せるのか。
これがO∵S∵W∵流の「パワーマジック」である。

(中略)

我々が神も悪魔も無視する理由が理解出来ただろう。

擬人化した自然の諸力を拝もうと唾棄しようと、我々の肉体に潜む
自力は覚醒しないからだ。

我々の魔術の価値観は狩猟のそれ、すなわち「獲れるか否か」
「強いか弱いか」であるから、農耕社会の善悪とは関係が無い。
食物の種子が発芽して成育し、実を結ぶという長期的時間の経過の
中に自然の諸力を認める農耕魔術に対し、我々は森の中で野獣と
対峙するという短期的時間の中で自力を発揮する狩猟魔術を選んだのだ。

(中略)



【自力の源泉】

「パワーマジック」の術は、呪殺・邪眼・治癒・サイコキネシス等であり、
霊界交渉や幻視を主体とする、「フォース・マジック」よりもずっと
物理的、かつ具体的である。

こういった能力は、農耕成立以前、狩猟時代の遺物とでも言うべき
パワーを源泉としている。
より正確に言えば、石器時代以前、言葉すら発達していない原始人に
備わっていたパワーなのだ。

こういった原始のパワーは、それでも我々の肉体に潜伏していて、
意識的に目覚めさせる事が可能である。
一番有名なパワー覚醒法は「クンダリニー・ヨーガ」であるが、
これは性エネルギーを脊椎経由で上昇させ、内分泌腺に対応する
七つのチャクラを活性化させるものだ。
どちらかと言えば性魔術の領域であって、狩猟向きではない。

O∵S∵W∵の原始パワー覚醒法は、肉体の別の局面を重視する。
それは「骨と筋肉」なのだ。

我々の肉体を仔細に検討してみると、原始時代の祖先の身体的特徴が
いくつかの骨や筋肉として残っている事がわかる。
こういった骨や筋肉は、現代の日常生活では全く遣われる事がなく、
ほぼ退化している、

O∵S∵W∵の「パワーマジック」体系では、これらの原始的骨、及び
筋肉を狩猟魔術の鍵として見なしているのである。


具体的な話をしよう。
我々がまず重視すべきは肩である。

狩猟に必要な木登りや物体の投擲を行う際に主役となる肩とその周辺には、
複雑な骨と強度な筋肉が備わっているが、ここには三角筋後部と称される
過去の遺物が眠っている。

この筋肉は、人間が4足歩行していた時代の名残なのである。
これに脇下のリンパ腺を組み合わせて、一種のチャクラを形成すると
色々面白い事が可能となる。

無論、退化した三角筋後部を鍛えて発達させなければならないが、両肩に
パワーの中枢を置いて、エネルギーを鎖骨経由で循環させる事が可能と
なり、上昇と下降で循環するクンダリニーとは違った効果を生むものだ。

狩猟に走行はつきものであり、足の筋肉もパワーの源泉である。
足、特に大腿部の筋肉を充分に発達させると、重く練られたパワーが
生じてきて、使いようによってサイコキネシスにまで至る事が確認されている。


太古の人間は全身毛むくじゃらだったはずだか、現在の我々はほぼ無毛に
等しい。
それでも脇毛、陰毛等が若干残っている。
我々の身体において、毛で覆われた箇所はパワーの中枢であると考えて
良い。

先ほど述べた三角筋後部しかり、性器周辺しかりである。
胸毛は個人差が激しいが、大胸筋は重要なパワー源である。
ごく稀に、背骨に沿って馬のたてがみのような毛が生えている人がいる。
こういう人は、素晴らしい自力を発揮できるのだ。

体毛に超自然的な能力が宿っていると考えてお守りにするという習慣が
世界中にあるが、これはより正確には、体毛の生えている箇所が
パワー中枢だからである。

「パワーマジック」は以上のように、肉体の点検と鍛錬を第一歩とする。
かくして得られたパワーは、物理的世界をより正確に直視し、獲物を
迅速に倒すためのものとなる。

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