短い期間に二度も映画を見るなんて、今まで経験がなかったかも知れない。今日も猛暑だったが、夕方から大雨になった。映画館には地下道を通って行き、終わった頃には雨は止んでいたので、豪雨の様子は見ていない。ただ、帰宅したらブレーカーが飛んで停電状態になっていた。懐中電灯をつけたら、ペンが慌ててケージの中でバタバタと飛んでいた。
終戦のエンペラーは、アメリカで作られた日本の歴史映画だ。最初はその辺のことがわからず、日本映画なのかな、と思っていた。日本人である僕にはすこしずつ奇異に感じられるところもあるが、アメリカ映画と考えると(監督はイギリス人であるピーター・ウェーバー)かなり自然な描写で少し驚く。おもしろいのは、マッカーサー役が宇宙人調査員もとい、トミー・リー・ジョーンズであることだ。雰囲気は凄く出ていて、いい演技だった。
フェラーズ准将が訪ねた海軍大将?西田敏行はちょっとどうかな、という感じ。西田氏の演技に問題があるわけではなく、むしろ達者だが、脚本的にはここだけ妙にリアリティが低い。開戦前とはいえ、海軍将官が米軍の諜報部員?に親切にあれこれ情報を開示したりはしないだろう・・。この大将?は退役軍人なのかと思ったら、まだ現役で沖縄とどこかで指揮をしていたらしい。
ただここは、この映画が外国人視点で作られたことを示しているところだろう。西田は日本兵の精神性をあれこれ説明しようとするが、これは外国人視点で見た、日本人感なのではないか、という印象を持った。
逆に、今の日本人が、外国人に当時の日本人の精神性を説明しようと思っても、上手に説明できないかも知れない。もはや現代の日本人にとって、戦前の日本人は外国人に近い存在になりつつあるのかも。
この日本人の精神性、みたいなものの解釈をみていると、少なくとも英米の一部の人からみた日本人観は、自分たちとは違う不気味な存在ではなくなりつつあるんだな、という気がしてきた。ほんの20年前、日米貿易摩擦とか行っていた頃は、もっと偏った見方をされていたはずだ。この映画では、日本人は少なくとも、血の通った感情のある人間、という見られ方をしているように見える。
過去に見たドキュメンタリードラマなどの中には、本作よりもっと緻密でリアリティの高いものもあるが、外国人から見た日本を知るという点で、本作はをても意義深く見ることができた。
本文と関係ないが、KITTEでやっていた藤子不二雄展。
なんだかわからなかったが、これは切手ということらしい。中に子供が入って、記念撮影をするためのもの。