ダーク・ダックス。
親が買ったもので、子供のころから家にあった。小学校2年生くらいの時、簡単なアンサンブル・ステレオ(いまでいうミニコンポ)が家にやってきた。童謡とか、アニメの主題歌(妹は「アタックNo1、僕はアニメンタリー「決断」とか)のEPも買ってもらったが、そのうち飽き足らなくなって、これを聴き始めた。放課後家に帰ると、くりかえし聴いていたのを覚えている。
曲目は誰でも一度は聞いたことのある、なじみ深いものばかりだ(僕だけか??)
- コサックの子守歌
- バルカンの星の下に
- カチューシャ
- トロイカ
- ダーク・アイ
- 道
- バイカル湖のほとり
- ともしび
- 紅いサラファン
- ステンカ・ラージン
「ともしび」などを聴くと、親たちの青春時代の、歌声喫茶なんてこんな感じでみんな歌っていたのかなあ、とか思ってしまう。僕自身あまり公平な?聴き方ができないが、今聴いても胸にきゅっとくるような、いい曲だなあ、と思い、つい歌いたくもなってしまう。
「カチューシャ」や「トロイカ」などは小学校とかの教科書に載っていて、歌ったような気がする。考えてみると、あのころの先生たちは歌うのが大好きだった。いまはどうなのだろうか?
「ダーク・アイ」は「黒い瞳」のことである。フリオ・イグレシアスが歌ったのは、これをアレンジしたものらしい(「黒い瞳のナタリー」)・。
「紅いサラファン」、「ステンカ・ラージン」は以前、まだ若かったころに、年配の方々が集まるイベントで取り上げて、みんなで歌ったことがある。年配の方々がよく知っている曲、ということだったが、僕はその時はこのレコードのことを忘れていて、初めて聞く曲だ、と思っていた。
「紅いサラファン」、その時は緋色のサラファンというタイトルだったが、やけに寂しい歌詞だなあ、と思ったのをよく覚えている。
母親が年頃の娘に語り掛けるような内容で、サラファン(若い娘が着る、民族衣装らしい)を縫いながら、若くて楽しい娘時代は長くは続かないんだよ 真っ赤な頬もいまに色あせる その時に母さんが言うことがきっとわかるさ とはいえ、サラファンを縫っていると、お前と一緒に若返るようだ・・。
そのイベントの時、歌の手ほどきをしてくれた方は、僕とほぼ同じ世代の女性だったが、数年前に亡くなった。
聴いていると、改めてロシアは美しいメロディの宝庫だなあ、と思う。今はあまりこういう音楽を聴いたり歌ったりする機会はごく限られるのが現状だが、いちど聴いて歌ってみると、音楽に流行だとか新しい古いって、実はあまり関係ないんじゃないかな、と思えてくる。
演奏中の写真をフラッシュで撮ったが、埃だらけでみっともないので不採用。
30cmLPではなく、たぶん17cmかな、少し小ぶりのサイズだ。MICROGROOVE、UNBREAKABLEとある。まだSPが多かったころのプレスと思われる。なんで「壊れない」と言っているかというと、SPは重くて割れやすいものだったから。