ニュースなどで話題になっているSNS上の有名人なりすまし詐欺。別に最近になって降ってわいたわけではなく、ずいぶん前からFBなどで見かけていた。
前澤友作氏は投資詐欺より前に、無言で友達申請が来ることが時々あった。その頃グループページの投稿などを見ていると、前澤氏があなたは正しい、私のプロフィールを見てください、みたいなコメントを寄せているのも良く見かけた。もちろん偽物である。
前澤氏は確かに、なりすましの格好の餌食となっていた感がある。
金融関係では偽の法人もひどかった。前にも書いたが、SBI証券や松井証券などの名前で、いかにもそれらしい記事を投稿していた。
法人側で対策をしたのか、最近はあからさまななりすましは減っているように思う。
ニュースでは専門家のコメントとして、振込先が個人名となっていたらそれはなりすましの疑いがある、などと助言をしている。
そいつはいささかナイーブな助言だ。よりシンプルかつ確実な対策は、SNSの広告は一切信用しない、という事につきる。
プラットフォーム側で厳格な対策をとるべきだ、という意見に対し、事業者はあいまいなコメントしかしていない。詐欺ページであっても一定の広告料がとれること、線引きが難しいなど、なにがしかの理由があるのだろう。
ただ、総じていえば今のところ、プラットフォーム側では(詐欺広告が混じる)現状に、慌てて対策を講じる必要性を感じていないのだと思う。
詐欺にまつわる広告が出てくるのなら、そのプラットフォームの広告は一律信用できないと考えた方が無難だ。良心的な広告主であれば、そんなプラットフォームに広告を掲載することにリスクを感じ、掲出を控えるかもしれない。
なりすましに限らず、SNS(というか特にFacebook)の広告は以前から詐欺広告が多い。一眼レフカメラが9,800円とか、デパートの閉店在庫を安く売るとか、怪しい広告があとからあとから出てくる、ということがよくある。
スラム街を歩いていると次々と客引きが声をかけてくるようなものだ。SNSの広告はそうしたスラム街になりつつあるのだろう。
18. Apr. 追記
チェックなしに近い状態で広告掲載できる所に問題があるのに放置していたのだからプラットフォームの瑕疵であることは明白。まともな広告主は引き上げるべきだし、損害賠償請求すべきケースはもっとあると思う。