楳図かずおさんはたぶん、物心ついたひじょうに早い時期に名前を覚えた漫画家さんかもしれない。
ドラえもんとかおそ松くんとかは読んでたけど、作家の名前はあまり意識していなかった気がする。。
小さい頃はよく従姉たちと遊んでいて、妹と共に色々可愛がってもらっていた。
ある日、従姉の家で楳図さんのマンガ本をみつけて読んでいたら、あげるよ、といってくれた。
たしか、「怪」というタイトルだったとおもうけど、一話完結のお話のオムニバスで、登場人物も都度ちがう。
覚えているのは、主人公のお友達がちょっといぢわるで暗い感じの、髪の長い少女で、たしか、いつも髪で顔をかくしていたのかな。。その子にまつわる話。
さいしょは顔に湿疹ができたんだか、なんだか忘れたが、とにかくある時、隠していた頬をはぐったら、そこに別の小さな顔がでてきた。
その顔(この絵が物凄くこわかったのだ)が「ほっほっほっほ・はっはっはっは!」と、高らかに笑いだすという・(だめだ、つたわらない)。
これがすごく怖くて衝撃的だった。
従姉に「うさ子ちゃん*、これ、すごっく怖い😰 !」とか言って震えていた気がする。(*仮称)
もう一話覚えているのは、何かの拍子に人の魂が見えてしまう人の話。
頭の後ろあたりにロウソクのような魂が見える。元気な人は盛んに燃えてるが、そうでないひとは消えかけている。
道を歩いている、着物を着た女性の魂が消えかけていている。
?、と思っていたら、なぜか急に「腕が勝手にカミソリを」とか言いながら、自分の首を切ってしまう(だめだ、伝わらない)。
ある時山間を走るバスに乗ってたら、運転手や乗客の魂がみんな消えかけている。主人公は愕然としてバスを降りたのかな。お察しの通り、バスは操作を誤って崖から転落してしまう、という話。
とにかくあの絵柄(冒頭のAI絵のような絵柄ではないよ)なので、怖かったのだ。伝わらんかもしれないが。
なので、楳図かずおさんは、とっても怖いことを描く漫画家だと思っていた。
ので、「まことちゃん」が流行ったときにはとても驚いた。しかも、画風が昔の怖い漫画とあまり変わらない(のに、ギャグが成立している)のにまた驚いた。
楳図さんの家の景観問題が出たころ、うちから自転車で行ける距離だった(場所は知らない)ので、そのうち見に行こうかと思っていたが、結局旧宅に住んている間果たせなかった。
色々と自由な方でしたね。
ご冥福をおいのりいたします。