朝からなにやら外で声が聞こえる、ような気がする。
住宅地なのだから、日中声が聞こえても別に不自然でも何でもないし、鳥たちは盛んに鳴きかわしをする季節だ。
いや、うちの子たちの声はわかる。
・・・。
さっきから外でにゃあにゃあ言っていたのは君か。
表玄関のあたりで鳴いているのが聞こえてきて、ドアを開けたら慌てて逃げていった。
まあ、これは別に珍しいことではない。
6年ほど前にも、おなじように子猫たちが遊んでいたし、一昨年は庭で鳴き声だけ盛んに聞こえていて、姿が見えないということがあった。
ちなみにこれは6年前、7月半ば頃に撮影したにゃんこ。
このときは子猫が2匹いて、家の物置のあたりで遊んでいた。
お気づきのように、白地にきつね色の模様というところが共通している。
うちの裏側は、隣の家と塀で仕切られていて、そのあたりが猫の通り道になっている。
この猫たちは、このあたりに代々住み続けている家系らしい。
写真の子も今はすっかり大人になっていると思う。もしかしたら、これから掲げるお母さんなのかも知れない。
・・たぶんそうだね。おでこの模様が同じだもん。。
子猫をくわえて、どこかに行こうとした矢先、怪しい人影(僕)を見つけた。
・・考える。塀の上に上がらなければ。
・・、ママ、なにしてるの?
いい子だから、ここを動かないで。
・・あれ?
あいつ、まだこっちを見ているわ。
ママ・・・。