出典元 http://karapaia.livedoor.biz/archives/52211213.html

空気から水を作り出すなどまるで魔法のようだが、最新科学技術のおかげで、もうじきこの魔法を誰もが手にできるようになる。”フォンタス(Fontus)”は太陽電池を使い、空気から水を取り出し、ペットボトルに満たすデバイスだ。
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Fontus self-filling water bottle - Awesome
発明者はオーストリア、ウィーン在住の工業デザイナー、クリストフ・レテザールさんだ。その原理はシンプルな凝縮で、ちょうど冷たいジュースの缶に付着する水滴を集めるようなものだ。
だがフォンタスは熱電冷却を利用するため、もっとたくさんの水を集めることができる。ペルチェ素子が水を弾く疎水性表面に取り付けられており、内部に空気を取り込むと表面が冷却され、裏側が結露する。表面が疎水性であるため、水滴はすぐに弾かれ、ペットボトルの中に水滴が落ちる。

「砂漠であろうと、どこであろうと、空気中には常にある程度の湿気が含まれています。つまりどんな時でも空気から湿気を抽出できるということです。基本的には、気体の空気を取り込み、液体に凝縮させるわけです」とレテザールさんは説明する。
ちなみにある程度まとまった飲料水を集めるにもそれほど時間はかからない。気候条件が非常に良ければ(摂氏30~40度、湿度80~90%)、1時間で500mlの水を作ることができる。水滴の毎分量を安定して得るために、レテザールさんは30回もの調整を行ったのだそうだ。

また上部にはフィルターが取り付けられているため、ホコリや虫などが混入する心配もない。ただし現段階では、水の汚染を完全に除去することはできないようで、水がきれいなのは空気がひどく汚染されていないことが条件だ。
大気汚染が心配される都市部など向けにカーボンフィルターも検討されている。とは言え、元々は大気汚染のない自然の中で使用することが念頭に置かれていたそうだ。

フォンタスには、ハイカー向けの”エアロ(Airo)”とサイクリスト向けの”ライド(Ryde)”の2種類が用意されている。後者は自転車で長距離を一気に駆け抜けるサイクリストの水分補給にうってつけだろう。自転車で走るときに生まれる気流が、ボトルの中に水を凝縮する手助けをしてくれる。
スタンドアローン型のエアロには、換気扇をあべこべにしたものが取り付けらており、システム内に空気を送り込む。湿度が高く、飲料水に乏しい地域でも有効だ。
フォンタスは2014年にジェームズ・ダイソン賞を受賞、オーストラリア政府からの資金援助を受け、大量生産するための、クラウドファウンディグキャンペーンサイトがオープンするという。
今年の終りぐらいには1セット100ドル(1万1560円)くらいで購入できるようになるそうだ。
fontus.at

translated hiroching
自転車とファンタスがあれば、世紀末都市を生き延びることができるようになるのかもしれない。これは要チェック案件だな。