在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”キャンティ・クラシコ・リセルヴァ・ドッチョ・ア・マッテオ” カパルサ

2008-04-05 17:58:36 | Toscana トスカーナ
“Chianti Classico Riserva Doccio a Matteo 2004” Caparsa –Toscana
S氏主宰の試飲会のある日のテーマは、「あまり趣味の良くないラベルのワイン」だった。
こういうテーマを持ってくるとはS氏らしいのだが、おかげで、変なラベルに変なワインが集まっていた。(ワイナリーには失礼だが。。。)
ラベルで中身を判断してはいけないが、確かに、もう少し良いイメージを持ってもらうためにはラベルのデザインは重要だと思う。(立派にデザイナーという職業もあるわけだし。)
手書き風のラベルは他にもあるが、まあ、確かに、ここまで殴り書き風だと。。。うーん。。縦と横とが一緒だし、まあ、ご愛敬かも。。
でも、こういう殴り書き風がいいね~、と思う方もいるとは思うが。。

で、中身である。
キャンティ・クラシコの、それもリゼルヴァ。なんと値段は7ユーロ。これなら悪くないかも、という中身であった。
品種は、サンジョヴェーゼ主体だが、かなりの濃い色あいから、コロリーノは混ぜっていると思う。
色は、グラスにべたっと色が残るくらい濃いめのルビー色。
香りは、血と土と革。もちろん、熟した黒い森の木の実、ブラックチェリー、丁子、チョコ、バルサム臭、カカオ、黒コショウなどがある。飽きない程度に変化あり。
味は、アタックがドーンと。ボディあり。タンニンはやや粉っぽさがある感じだか、酸とのバランスは良い。強さのあるワイン。
7ユーロでこれなら悪くない。トスカーナの野獣の煮込みにはぴったりと言える。

ローマのバス・地下鉄チケット自動販売機の怪

2008-04-05 17:44:40 | もろもろ、つれづれ
Macchinetta di biglietto di metro ed autobus a roma
ローマに長く住んでいても、あまりバス、地下鉄に頻繁に乗らなければ、知らないことかもしれない。
ローマのバス(地下鉄も共通、1回券1ユーロ)のチケット販売機は、おつりが「4ユーロ」までしか出ないのである。
え~??それは詐欺だ~!とある人は言った。確かに、日本だと「詐欺」になるかも知れないと思うが、イタリアはこんな国なのである。

最近は、嬉しいことに販売機も新型が増えた。
旧型は、壊れているものが多かったし、よく壊れたし、ちゃんと確かめてでないと使うのが怖い代物だった。
だから、へたなリスクを負うより、新聞スタンドやタバッキ(タバコ屋)で買った方が早く確実なので、こちらに住んでいれば、販売機を使う頻度は決して高くない。だから、おつりうんぬんなんてことを長く知らなくても、あまり不思議はない。
ちなみに、機械をちゃんと確かめるというのは、何台かある機械のうち、「誰も並んでいない機械」では買わないということ、それとなく買っている人を覗き見て、正常に作動しているか確認することである。しかし、基本は、目の前にタバッキと機械があったら、必ずタバッキの方に入ることである。
おっ、空いてる。こっちの機械は誰も並んでないじゃん、なんて思って買うと、入れたお金が返却されればいい方で、そうでないと機械が「貯金箱」になっている。入れたのが1ユーロならがまんできるけど、5ユーロや10ユーロじゃ、泣きたくなる。
そうなると、機械をドンドンと叩きたくなるのが人間の常で、昔は、あちこちでこの光景が見られたものだ。(という私も、よくやった。これでたまに、お金が出てきた。叩かれていたものは、公衆電話が一番多かったが。。)
そういう意味で、複数のチケットを買う際、まず、1ユーロを入れて、1枚だけ先に買って作動するか確認するというのも、防衛手段の一つである。

さて、小銭がない場合、紙幣は何が使えるか見る。
ここで、お、50ユーロも使えるじゃん、と思ったら甘い。1週間券(16ユーロ)を何枚か買うなら別だが、そうでないと、高~い買い物をすることになる。
1枚買うのに、10ユーロ紙幣も入れてはいけない。
新型機械で、「おつりは4ユーロまで」の表示がだいぶ大きくなったが、気が付かないと泣き寝入りすることになる。
そういう意味では、今も昔も、チケット販売機は「貯金箱」的なものかも知れない。
ローマに旅行する方は、十分気を付けてください。

写真は1回券。(デザインはいろいろある。)