在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”モンテプルチャーノ・ダブルッツォ・セニオール 2005” モンティ

2008-11-03 20:55:20 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
"Montepulciano d'Abruzzo Senior 2005" Antonio & Elio Monti - Abruzzo
いただいたワインです。
どうもありがとうございます。
美味しく飲ませていただきました。

品種はもちろんモンテプルチャーノ。
色がかなり濃く、やや暗めの深い色合いと、若々しさの象徴の青みがかった感じが一緒になり、全体に紫色に見える。それも、かなり深み、そして、つやがある。
香りは、モンテプルチャーノらしい香り。スミレなど花の香りに、黒い森の木の実、ブラックチェリー、甘いスパイス、そして、土の香り、木の香り。かなり華やかで、しっかりしていて、インパクトがある。アルコール度が高いが、アルコールがやや上がってくるのが感じられる。
味もインパクトがかなりある。色、香からするとインパクトがない方がおかしいが。。最初はまろやかさが出るが、酸もきれいにあり、タンニンはやや渋みがあるがしっかりしている。後味はまずまずの長さで、最後のカカオ風のほろ苦さが心地よい感じ。
かなりドーンとしているので、しっかりした肉料理にいいかも。
これからの季節はワイン煮にも試してみたい感じ。
インパクトのあるワインが好きな方にはお勧めです。

自然派ワイン

2008-11-03 20:27:36 | もろもろ、つれづれ
Bio! Bio!! Bio!!!

こちらにいると、日本のテレビはもちろん見られないが、幸い、インターネットの普及で、日本のニュース、特集番組の一部を映像でも見られるようになった。
その中に、自然派ワインの10分程度の特集があったので見てみた。
日本でもいよいよ自然派ワインが流行るようになったのね~。。。と驚き。
日本は流行り、そして、ほとんど必ず来るその後の廃りの国だから、一瞬の流行で終わらないといいけど。。と思いつつ、誰もが「ビオ(自然派)ワイン」だから飲むような時代が来たらおそろし~とも思ったりして。
そう、ビオワインは、本当に好きな人にだけ飲んでほしいし、ビオって体にいいって聞いたから、あまり美味しいとは思わないけど飲んでるのよ~、となっては、値段が上がってしまうのではないかと心配でもある。
そう、ビオワインは値段が安い。もちろん、スーパーで売っている大量生産ワインほどではないが、ビオで有名ワインと一般有名ワインの価格を比べると、ビオははるかに安い。
安くて、口当たりが良くて、体に良くて、美味しくて。。。(そうでないものもあるが。。)
やっぱり、ビオワインは良いのである。
しかし、番組中の会話の中の発言「(自然派ワインは)亜硫酸を使ってないからいいよね~」のような、誤解ご招くものは避けて(カットして)ほしかった。。。

”ノタルパナーロ 2001” タウリーノ

2008-11-03 18:02:46 | Puglia プーリア
“Notarpanaro 2001” Taurino –Puglia
いつも行くエノテカ(酒屋)のお買い得コーナーに置かれていた。仕入れたのに、なんとなく残ったんだろーなー。。
プーリアの地味なワイナリーだから、コレコレ!って買う人も少なく、誰かに推薦されないと買わないよねー。。
で、棚にあった何本かを買い占めた。
だって、今時2001年なんて手に入らないし、エノテカがちゃんと「保存」しててくれたのだから。
一緒にいた何人かは、もうダメじゃないー?とか、あの、マデイラがかった臭みが苦手なんだよねー、などとぬかすが、そんなのは聞く耳持たない。
それは、工業製品ワインにあてはまることで、タウリーノのようなワイナリーには当てはまらないからだ。

品種は、プーリアのおなじみ品種ネグロアマーロ。
色は、ガーネット色に、爪がオレンジを帯びている。きれいなつやがある。
香りは、一瞬甘い黒い小さなベリー系のコンフィの香りがするが、全体にスパイスが覆っている。血の香り(鉄分系の香り)が強い。それから、当然のようにアニマル臭、土の香り、キノコ、ブラッドオレンジ風が少し。熟成香が程よい複雑性を醸し出している。
普通の人は、血の香り、アニマル、キノコあたりで、もうダメなんだろうなー。。。と残念に思う。
味は、インパクトが優しい。優しすぎるくらい。時間がたってまろやかになっているせいもあるが。。タンニンは、ネグロアマーロだから、しっかりあったのが丸くなり、酸味がきれいに出ている。後味に、ほんの少しほろ苦さが出て、ネグロアマーロの特徴を感じさせる。