在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”モスカート・ローザ 2006” 他 フランツ・ハース

2008-11-05 03:04:35 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
 “Moscato Rosa 2006” ed altri Franz Haas –Alto Adige
他のワインと飲み比べると、ハースのワインには、とてもきれいなミネラルが出ているのがよくわかる。
落ち着き、程よい硬さの表現としてのミネラルが全体にベースにある。

2007年のマンナを飲んだが、当たり前だが若過ぎ。でも、とても良い。
少なくとも3年、できれば5年は置いて飲みたいワインである。

ピノ・ネーロ(2006年)もベースの方(上級クラス“シュワイザーSchweizer”ではない)だったが、フルーツとスパイスのバランスが良く取れ、良く出来ていた。主張し過ぎない程度の存在感があり、とても心地よく飲める。
イタリアのピノ・ネーロでは、好きなタイプである。(もちろん、シュワイザーの方が良いが。。)

そして有名なモスカート・ローザ(2006年)。
花の香りがとてもきれいで、バラ、野バラなどの小さな花。フルーツのアメの甘い香り、そして、シナモン風の甘さが強い。
味は、当然甘いがべたつかないし、重たくない。甘さと酸の番ランスが取れ、程よいボディがある。モスカートの特徴だが、最後にほろ苦さが残る。

ハースのワインはすぐに飲んではもったいない。
白も含めて、数年はぜひ置いてから飲みたいワインである。

”プラエポズィトゥス ゲヴルツトラミナー 2007” 他 アバッツィア・ディ・ノヴァチェッラ

2008-11-05 02:36:53 | Trentino Alto Adige アルト・アディジェ
“Praepositus Gewurztraminer 2007” ed altri Abbazia di Novacella –Alto Adige
ノヴァチェッラのワインは、透明感もあるが、それより存在感があるような気がする。
ピノ・ネーロはちょっと強い樽のバニラが甘すぎて、甘ーい!(もちろん糖分の意味ではないが)という感じだったが、3種飲んだ白(プラエポズィトゥスシリーズ)は、どれも、ステンレスのみで良い感じだった。

シルヴァーネル(2007年)は花の香りがとてもきれいで、しかし、ややシンプル感があるが、ケルナー(2007年)は、ニュートラルな味が料理全般に受けそうな感じ、ミネラルがベースに、きりっと引き締まる感じ、洗練された酸味が印象的でとても良かった。

ゲヴルツトラミナー(2007年)
ゲヴルツらしく、ライチとバラの香り。プンプン邪魔なくらいのもあるが、これはそうではない。他、大きな柑橘の白い果肉(というのだろうか?)の部分の香り、甘さもあり、ほんのりミネラルも出る。
味はしっかりボディがある。まろやかで、酸味はあるが隠れるくらい?
後味に苦味が残るが、心地よい。程よい持続性あり。

程よい華やかさと存在感、しっかりした味わいと個性、透明感と切れのある味わいで、万人に受けるワイナリーだと思う。