(写真は、奈良の三輪神社です。)
むかしばなし 1
『屋久島の機織りのおばあさんに聞いたお話』
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むかぁし、蛇がいました。
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上のお話は、以前にも書いたことがあるかも知れません。
私は学生時代に、鹿児島県の喜界島に一人で旅した事があります。
大島紬の機織りの音につられて民家を訪ねました。
その時に話してもらったお話です。
「むかぁし、蛇がいました。」
その後はいくら待っても、続きがありません。
突然、おばあさんは大笑い。
「これで終わりだよ。」
と、得意そうです。
「むかぁし、蛇がいました。」
普通なら、
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そりばっかし。
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などの『結び』の言葉が欲しいところです。
これはむかしばなしの変形パターンなのでしょうか・・・。
中東にはこういった変形のパターンのお話があると聞いたことがありますが・・・忘れちゃいました。
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むかぁし、蛇がいました。
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肩すかしを感じ、何とも言えない洒落たお話では無いでしょうか。
学生時代に旅した、豆腐屋一軒といった喜界島が、とても懐かしく思われます。
帰りたし 波間にはせる 悲 俊