(写真は大阪の民族学博物館ないに展示されていた、タイの『占星術書』)
干支雑感
今年もあとわずかとなりました。
干支のねずみともお別れ。
次は丑年ですね。
干支は別名、十干十二支(じっかんじゅうにし) といいます。
干支は、中国では『えと』ではなく『かんし』です。
中国では古代から干支の考え方がありました。
年暦に用いたのはかなり後の、前漢時代(前202~後8)。
十干十二支は五まわりで還暦。
元に戻ります。
還暦でも赤の着物を着るのは、『中国の吉祥』からきているのでしょうか。
それとも、民俗学者の故宮田登氏が記されている『火信仰』『山信仰』から きているのでしょうか。
ちなみに還暦の時にも食べる赤飯の赤は、『火』に見立てているそうです。
日本では動物にたたえますが、これも元の意味にはなかったとのことです。
こういった例は他にもよく見られます。
今朝読み始めた宮田登著の『ケガレの民俗誌』の冒頭には、『友引』などを例にとって説明がありました。
こういった友引などの暦も、江戸時代にはいわれがなく、もっとのちに暦に載せられたとのことです。
そう考えると、干支の十二支(動物)はいつ後と言われるようになったのか、少々興味が生じます。
日本のむかしばなしに十二支の動物運動会の話がありますが、微笑ましくて好きです。
口承が広まり、後々から考えると歴史となる・・・
こう考えると、何だかロマンを感じます。