乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

70; 「滑り台社会」からの脱出『反貧困』  湯浅誠 著  岩波新書 新赤版

2009-05-14 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 記録だけ  2009年度 70冊目          



    「滑り台社会」からの脱出『反貧困』



 湯浅 誠 著

 2008年4月22日 

 岩波新書 新赤版 1124

 224ページ 740円+税 



 一通りの家事をこなし、「滑り台社会」からの脱出『反貧困』を読み楽しむ。

 とはいえ,楽しい気分ではない。

 現実を間のあたりにつきつけられた後味の悪さ。

 本のことではない。現日本の現状においてのこと。



 日本はここまで切迫し,深刻な事態に陥っていたのだと,改めて痛感する。

 なぜ◯◯は日本全体をぼかして平和ぼけさせているような錯覚を与えるのか。

 富裕層が一割いらっしゃるという日本。

 それは日本にとって良いことだと思う。

 一方においてそれの何倍もの貧困層がいるという部分は多い隠されている。

 そういうと、大阪の天王寺界隈のようすを考えても以前とは違うことが見て取れる。

 紙袋数個を抱えて途方に暮れる姿の数は増えておられる。



 生活保護を受ける上での実態を知ると、腹立ちは押さえきれない。

 人の命よりも水際で止めるという指針が広がっているのだろうか。

 弱者とされる方が思い悩み駆け込んだ先出の罵倒やのらりくらり。

 そうだったのか。

 日本も世界に漏れず困っておられる方々が非常に多いことを知った。



 湯浅誠 著、「滑り台社会」からの脱出『反貧困』はとてもわかりやすい。

 著者の考えや人間性にふれる。人のぬくもりを感じる良書。

 日本や自分を見つめ直す時間を与えられる一冊。



 
コメント
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