乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

74; 『東西/南北考』  いくつもの日本へ  赤坂憲雄 著  岩波新書 新赤版

2009-05-22 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫
 記録だけ  2009年度 74冊目          



    『東西/南北考』  いくつもの日本へ



 赤坂 憲雄 著 

 2000年11月20日 

 岩波新書 新赤版 700

 197ページ 660円+税   

                                            


 赤坂憲雄先生の『東西/南北考』いくつもの日本へ を読む。

 蓑(片口と丸口)(樹皮文化と竹文化)の話は特に興味深い。

『東西/南北考』の樹皮文化と竹文化分布と『竹の民俗誌』(沖浦和光 著)を重ねて考えると、かぐや姫伝説発祥がよりわかりやすい。



 胎盤を埋める場所にも特徴があるらしい。(154から)

   A 家の戸口、敷居の下、土間、他  → 踏まれるほどに子が育つ

    B 産室の床下、縁の下、他     → 陽光に中るのを嫌う

   浜辺、海に流す          →  漁民

 

 西関東では戸口に埋める習俗が優勢な地域だったらしい。

 縄文前期から 弥生・古墳・奈良・平安時代に至るまでみられたと言う。

 この習俗は全国的にみられるのだろうか・・・。

 先日行った奈良・橿原の今井町。

 某屋敷の土間から胎盤の入った瓶が出てきたと説明書きがあった。



 赤坂憲雄先生の『東西/南北考』はわかりやすく面白かった。

 写真や絵や分布図もあり、優しい言葉で論理的に説明されている。

 赤坂憲雄先生もすごい方だなぁ。






  赤坂憲雄先生記録 ▼


 怪異民族学 8 『境界』  小松和彦 責任編集  河出書房新社


『東北学 / 忘れられた東北』  赤坂憲雄 著   株 講談社


 怪異の民俗学 7 『異人・生け贄』  小松和彦 責任編集 河出書房新社


 明治大学公開文化講座 XIV『文化における「異」と「同」』 風間書房


『民俗を織る旅』(五柳叢書)  赤坂憲雄 著  株 五柳書院


『境界の発生』  赤坂憲雄 著  講談社学術文庫

コメント
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